○中沢
委員 今
大臣の方から、総括的な
状況の認識あるいは新
政策についての総体的な見解をお示しいただいたわけでありますが、関連をいたしまして、また幾つかの問題について
指摘をしながら意見を申し上げたいと思います。
昨年の四月から新
政策に入ってまいりました。言うまでもありませんが、八次
政策の反省も含めての新
政策でございまして、
政策の
期間は十年間、その中で、生産体制でいいますと、
均衡点という石鉱審の基本的な
考え方が出てまいりまして、これをめぐっても随分議論をいたしました。あるいは、やはり
閉山、
合理化が避けられないのであれば、言葉としてはあらかじめ
対策、つまり事前
対策、山が残って企業として
体力を持っている時期に、
閉山や
合理化の最悪の事態に備えでいろいろな受け皿をつくろうではないか。そのために、先ほど
坂井委員の方から
指摘がありましたような
一つの新
政策の目玉としてあらかじめ
対策、具体的な
政策として
NEDOにお願いをして、向こう五年間で三百億、単年度六十億の無
利子融資制度、これは極めて画期的な
制度だと思います。もちろん、その
制度実現に向かって私どもも党派を超えて随分長い間要請をしましたし、
政府の方でもそういう決断もしていただきました。あるいは産炭地振興策についても、十年間の
長期計画もつくっていただいたのです。
ところが、非常に残念でありますけれども、新
政策が四月からスタートをしてまだ一年もたたないうちの昨年の九月に、私の選挙区に
芦別市というのがあります。三井の
芦別、
北海道というところは三井の山は
最後の山でありますが、これが
閉山提案がされて、いろいろありましたけれども
閉山に至りました。この間、急遽その当時の衆議院の
石炭対策特別委員会の
北海道の視察がありまして、
閉山提案をされている現地に衆議院の石特のメンバーが
調査に行くことについての是非がいろいろありましたけれども、この際やはり直接出向いて具体的な国政に対する
要望も聞くべきだということで、あえて
芦別にも当時の
委員長以下
関係者全員そろって行っていただきました。しかし九月二十八日に、
会社全体としては坑口を
閉鎖するという
閉山になりました。
私は、こういう仕事をやっておりますから、炭鉱の坑口の一番方、二番方、三番方の繰り込みという、いわゆる入坑する前の現場のそういう繰り込みのあいさつにはもう何回か行っています。今もちょっと思い出したのでありますが、九月二十八日の三井の
閉山の当日、一番方の繰り込みにあいさつに行きました。やはり非常に万感胸に迫るといいましょうか、そんな思いなわけですね。少なくとも八次
政策の教訓を生かそうということで新
政策がスタートした。スタートをしてわずか六カ月もたたないうちに、企業はいろいろ事情があったのでしょうけれども、
閉山という事態になった。今でも非常に残念でたまりません。
特にその中で具体的に聞いておきたいのは、三井の
芦別の山が
閉山になって、今非常に問題になっているのは、雇用の受け皿をあらかじめ
対策でつくろうということでそれなりの
努力をしてきておりますけれども、世の中こんな状態でありますから、なかなか思うように進んでいない。具体的に
当局の方に聞いておきたいのは、三井の
閉山交渉、あるいは
閉山の労使の協定、あるいは
会社側と
地域の協定の中で、
一つには、この雇用問題が具体的にどのように変化をしてきているか。もう
一つは、
地域問題として余り例はないのでありますけれども、やはり企業としての社会的な責任が
地域に対してあるではないか。幾つかケースがあったのでありますが、三井の
芦別の場合も、三井
石炭、
親会社を含めていろいろ
努力をしていただいて、
芦別市に八億円の
地域に対する振興基金の拠出もいただいた。
しかし中身で見ますと、炭鉱が専用している水道を今度は市が引き受けて市営の水道にしなければいけない、その費用だけで五十二億かかる、こういうのが実態なんです。これは
芦別に限らず、既に
閉山をした夕張だとか三笠だとか、そういうところは共通する問題ではあったのでありますが、そういう内容等々がございまして、雇用問題がどのように協定で約束をした内容と変わってきているか。それから、
地域問題でいうと、ほぼ約束どおりの資金も提供されていると思うのでありますが、そういう内容につきまして、改めて確認の
意味で聞いておきたいと思います。