○
鈴木(喜)
委員 ぜひお調べいただきたいと思うのですよ。これだけの問題にしていて、
銀行局の方で
変額保険については特に調べておりませんといって、木で鼻をくくったように言われたんじゃ困るわけですよ。
今
銀行の人たちがどういう形でそのとき
勧誘をしてたくさん貸し付けたがっていたのかということについて、これは庶民の方がよく知っています。そして、貸し付けるときに何を言ったかということ、どんな形で
国民に言っているか、その時期はまだ金融機関の不祥事が起こる前ですから、
平成二年の初めというのはまだ起こってないときですから、そこら辺のところでは非常に
銀行に対する信頼が深かったわけですよ、今よりは。今になれば、もう大分
消費者もいろいろなことを
考えるようになってきたと思いますけれ
ども、その時期に
銀行の人が大丈夫ですよ、御迷惑はかけませんし、一銭の出銭もありませんよというふうに言って、ああそれならばというふうに思った人たちがたくさんいるのにということで、この
変額保険にまつわる
銀行員の方々の言動といいますか、この
変額保険をやってみようかなと思うに至らせることについての助言、そういうものにどんなものがあったか、
トラブルになっている
件数の分についてでもぜひお調べをいただきたいと思います、
銀行も各
銀行にわたっておりますから、一行、二行じゃないのですね。
そしてまたもう
一つ、この
銀行が貸し付けるときに、本来
契約をする日にちが決められている日にちよりも二週間も前に貸し付けているのですよ。二週間、要らないのですよ、そんな何億ものお金、
消費者の人にしてみれば何も使うことがあるわけじゃない。ただ払い込むために出すのに、名目的にはその
契約時よりも二週間も前に貸し出しているという例すらあるのですよ。そうすると、その間の
利息は、全く
関係がないけれ
ども銀行が取るということになるわけですね、これもばかにならない
金額の問題ですから、そういうことをやる
銀行というものもあったわけです。それぞれの
事例、多分もうお調べになったり、または
トラブルの途中でさまざまな資料の中からおわかりになっていらっしゃると思いますけれ
ども、そういう
銀行すらあったということです。こうやって、
利息を稼ぎ出そうとしてこの
変額保険に飛びついていった
銀行の姿というものもよくお調べいただきたいと思うのです。
私たちが
銀行に接するのは、預金するときとお金を借りるときと二通りあります。そして、そのときに
銀行がどういう
対応をしたか、それが後々
銀行に対する信頼感というものと結びつくわけです。そのときに、どうも
銀行がこういうことをやって、
消費者のためにならないことをやったというときの
大蔵省の監督の態度ということによって、
大蔵省に対する信頼というものもまた失わしめる結果にもなるわけですから、ぜひともしっかりと調べていただきたいと思います。
それで、こういった問題が幾つかあるわけですけれ
ども、この
変額保険で現在問題になりましたのは、何といっても、先ほどの死亡時の保障金よりも、保障金であったとしても、もっと借金の方が現在ふえてしまっているという
事例で、
消費者の人が非常に動揺をしている場合と、もう
一つは、抵当に入れていた
土地の価値が急激にどんどん下がっちゃったものだから、それ以上
利息はもう貸せませんよ、
利息は払ってください、別の形で増し担保でもして払ってくださいと言われて、それを払うだけだって毎月何十万だか百万だか払わなきゃならないようなことで、とてもできないという。一番初めには何にもお金は出させませんよと言っていたこととまるっきり違う
状況というものが出ちゃっているという、この二つがその人たちの非常に大きな悩みになって、大騒ぎになっているんだと私は理解しています。
そして、これが大騒ぎになったときに、初めにこのことでお年寄りが言い出しっぺで、自分が財産を子供たちにきちんと
土地を分割しないでも相続させようと思ってやったことがこんなことになってしまって、おれが死ねばいいのかい、おれが死んだらこれで済むのかというふうに父親に言われて、非常に困った、もう本当に何と言っていいかわからなかったという
事例。また、息子さんの方が勧めて親に入ってもらって、そして同じような
状況になって、やはり、自分が死ねばそれで全部おまえたちは済むのかいと言われて、最大の親不孝をしてしまったというふうに言っておられる方々。そういう庶民の人たちの苦しみと嘆きの声をぜひ
大蔵省の方々もお聞きいただいて、
変額保険が悪者じゃないとか、
銀行は、貸し付けは貸し付けでございますとか、そんなことでなく、ぜひ温かな措置というものを
考えていただきたいと思うのです。
そして、こうしたことについて、
変額保険というのが一番動揺を来しているのは、はっきりとしたそれまでの、シミュレーションは見せてもらったけれ
ども、そのシミュレーションをつくるに至る資料をしっかりと見せてもらっていなかったことだと思うのです。この点について、資料をきちんと開示する、いわゆる
ディスクロージャーと言われているものについて、現在は大分よくなったと聞いているのですが、現行はどのような形でこの被
保険者の方々に情報、資料の
提供をさせるように
指導しておられるのでしょうか。