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寺松政府委員 今
先生いろいろと御質問がございましたが、まずMRSAの院内のと申しますか、
施設内の感染防止
対策というものについてちょっと
最初に申し上げたいと存じます。
この重点につきましては、やはり
施設内のMRSAの感染の実態というものを適切に把握するということが必要なのではないかと思っておりまして、各
施設に対しまして、適切に実態を把握した上で、効果的な感染防止
対策を行うように指導しているところでございます。先月、いわゆる総合
対策の取りまとめをいたしました。それによって、いろいろと
関係の各課を通じまして、都道府県あるいは病院等の
医療関係団体等に対しまして、それぞれ指示をいたしたわけでございます。
今
先生がおっしゃっておりますように、全国的にどのくらい
患者がいるのかということにつきましては、私
どもも現在のところ正確な数字は持っておりませんけれ
ども、いろいろな形でそれをパックデータとしてとっております。それは
一つは、私
どもの方で
調査いたしましたいろいろな検査におきまして、検体検査をやっておるわけでございますが、その中の陽性の
状況あるいはMRSAの含まれる
状況等を把握しております。それからまた、これは
業務局の方で実際担当しておるわけでございますが、年に二回、同様に分離しました菌株の中でMRSAのプラスのものがどのくらいあるか、あるいはブドウ状球菌の中でどのくらいMRSAのものがあるかというようなことの
調査もやってございます。ちなみに昨年のデータでちょっと私が記憶しておりますのでは、全体の検体検査の中でMRSAが占める割合というのが一二%ぐらいでございます。しかし、ブドウ状球菌の中でMRSAの占める割合は六二%ぐらいというふうに、かなり高く見られるわけでございます。
しかし、これも
先生御承知でございますが、このMRSA自身がどうこうというよりも、ホストのサイドといいますか、
患者さんの方が免疫が下がっている場合に非常に悪いことをするわけでございます。例えば肺炎だとか敗血症を起こすというようなわけでございまして、普通の健康な方々では大きな問題にならない、こういうふうなことでございます。
今
先生のおっしゃっております全国的なサーベイランスの話でございますけれ
ども、これにつきましては私
どもも
専門家の意見をいろいろと聞いておるところでございます。中には、これはやはり全国的にネットを張った方がいいという御意見の方もございますし、また、それよりもむしろ院内の
状況をきちっと把握して、防止
対策をやるのが最も効率的だという御意見もございます。その辺を私
ども、実はそういう専門
委員会をつくってございますので、いろいろ
専門家の意見を聞きながら、仮にそういうふうな事態になった場合には的確にそういうような
対応をしたいと思っておりますが、今のところそういうように御意見が割れておるのが実情でございます。
それから
患者の把握でございますが、毎日新聞の
お話が出ましたけれ
ども、都道府県にどのくらい
患者がいるのだろうかという話につきましては、私
ども今電話で照会中でございます。ただ、細かい定義をきちっとしておりませんと、その数字が非常に信頼性の問題もございますので、その辺も含めて今
調査を行っているという実態でございます。