○
堂本暁子君 今お配りした
資料ですけれ
ども、これはもちろんこの
新法がまだ施行される前でございます。
「
台湾に
輸出された
有価商品の不法
処理現場」というところなんですが、高雄市
廃棄物輸入管理地で、この一枚目の一番上の写真ですが、ここには自動販売機もございますし、電子レンジもありますし、テレビもありますし、もう
日本商品の出山で、大発工業区と言うのですが、大体ここに百五十社ぐらいのそういった
廃棄物を
処理する業者がいるそうですが、その一業者だけの集積地。これはすべて
日本から運ばれた
廃棄物です。
有価の
廃棄物と言ったら違うかもしれませんね。ほとんどすべて
有価、
リサイクル用として出されたものです。そして、下にありますのは
処理後で、これはもう大変無残なんですが、有害物質がたくさん入っていますが野積みの状態です。大体三十万トンぐらい今積まれていて、
処理能力もない。ただ放出されているだけだということなんです。これは実際には不法に燃やされておりまして、もう一つのカラーのものがございますが、四枚目ですけれ
ども、これは不法焼却されている。
有価の商品です。
こういった燃やしたところではダイオキシンが発生している。付近の小学生は授業中でも口をふさいでいるありさま。それから川では、これは
台湾テレビのニュースに放映されたものですが、こういった魚が浮いているという感じで、どれぐらい今実際に汚染が進んでいるかということをこの絵からごらんいただけると思います。そして、子供たちは授業中でもマスクをしているという
状況です。
台湾の方にすれば輸入になるんですが、その輸入されたものの台帳を見ますと、そこに名古屋ですとか横浜ですとか大阪ですとか神戸ですとか、みんなこういった出港してきた
日本の港の名前が書いてございます。
その山の中にはありとあらゆる
日本の商品の名前が、ごらんのようにメーカーさんの名前があるわけですね。クーラーとかパソコンとか冷蔵庫とかステレオとか、ありとあらゆる商品がそこに置かれているわけです。ここにはアメリカと
日本からだけの
有価の輸入をしているということでした。
こういったものが
日本から年間大体十五万トンに上る。正確かどうかわかりませんが、
台湾の側で言うことではそういう量だそうです。金属を確かに回収するんですね。回収はするんですけれ
ども、その回収率はわずか一%、残りの九九%はまさに有害なごみとなって不法に
処理されている、こういう
状況がございます。
こういった
状況が果たしてどうなるのか。
台湾はもう大変にこのことで憂慮をして一回は
禁止をしたんですが、なお来年一月からは輸入を
禁止するということです。そこの
処理業者の一人は、そうしたらば
日本の
廃棄物は今度はフィリピンとかインドネシアとかタイとかベトナムに工場を建ててそこで
処理する、こう言っているということでした。ということはそれだけ
廃棄物が、あくまでも
リサイクルという名目のもとに
日本から送り出されてコンテナでどんどん着くそうですけれ
ども、コンテナで着いたものが、今度はそれが一%の金属をとった後ごみとして
処理される。こういったものが、
台湾が輸入を
禁止したとしても今度はアジアのほかの国に拡散していく可能性がございます。
今度の
新法はこれを完全に妨げることができるのかどうかこれは
環境庁と
通産省、そしてあくまでも廃掃法とも関係すると思うので厚生省、三省に御答弁いただきたいと思います。