○小西博行君 午前中から各議員の
質疑を伺っておりまして、本当にこれは大変なことだなということを感じさせていただきました。
〔
委員長退席、
理事田沢智治君着席〕
特に、地方
大学の問題も大分出てまいりましたし、それからさっきの
局長の非常勤講師という話もございました。私もたまたま広島でございますが、生まれは香川県であります。そういう
意味で、私の同級生も大変勉強の好きな連中は東京の方にあるいは京都の方に進学いたしまして、現在、
大学の
医学部の主任教授だとか、大体そういうような年代でありますから、頑張っております。
同窓会をやりますと、二次会、三次会は、ほとんど金がありませんので、その連中はいつもおごってもらうばかりであります。どうしてそうなのかなといろいろ考えてみますと、やっぱりこれは、私学といってもたくさんございますから一概に言えませんが、比較的大手の私学の場合は、
先生方の給料なんかでも
国立に比べると相当高いというふうに私は思います。それから、出張費なんかでも相当高いものですから、一緒に泊まろうといいましても、大体逃げていきます。つまり、安いところで何とか泊まってということになっている。そういうことを何回か経験しております。
それから、先ほどからいろいろ議論がありましたように、今の
大学の
研究施設、非常に古いんじゃないかというような話が出ております。各
大臣、そのどの
大臣の時代に悪かったとも言えませんし、
鳩山文部大臣は今なっておられるわけですから責任回避もできないと、大変気の毒だなという感じもしながら、頑張ってもらいたい。
こういう問題というのは何か土壇場になってきて急に
設備が悪いというようなことで、国会の場でもがんがん議論をするわけですが、今悪くなったわけじゃなくて、もう十年前にも相当古いわけですから、そういう時代に徐々に
改善していくような具体的な計画というのが
文部省には当然あったんだろうと私は思うんですけれ
ども、さっきの
予算の問題とかあるいは
シーリングとかいろんなことがあって、なかなかそれが進まない、こういうことかもわかりません。そういうことになりますと、これから先も多少色はついても大体同じような格好でいくのかな、そういうことを考えますと非常に残念であります。
先ほど
局長さんの方から非常勤講師の数の問題がちょっと出ましたけれ
ども、非常勤講師というのは大変賃金が安うございます。一こま幾らというようなことですから、月に二十万も給料を取ろうと思いますと相当な時間数持たないととても生活ができない、幾つかの
大学を走る、こういうことになりますから、私学の方でちゃんと生活を確保している
先生方というのは割合行きたがらないわけです。そういう問題も実はありまして、言葉で言いますと非常に格好がいいんですが、具体的な問題ということになりますとなかなか立派な先生は来てもらえないというこれは現実、田舎の方でも多いわけです。そういうようにちょっと考えましても、本当にこれから具体的に
国立の
研究機関、あるいは
設備、そういう問題をどのように扱っていくのか。
きのうは実は隣の科技特の方でこれはまた
研究者の交流という、今度は大分法案が
改善されまして、そしてその法案が通過いたしました。あの法案はもともと六十一年に実はそういう国の
研究機関を自由に使ってもらおうじゃないかというようなことでつくり上げたわけですが、現実にはほとんど民間の人が使っていない。なぜ使っていないのかといいますと、そこの国の
研究機関の
研究対象でなければ使わせない、大体同じような
研究やるんだったらどうぞと、こういうような歯どめが実はあったようでありまして、今度はそれを全部取っ払うからどんどん使ってもらえるはずだという予測のもとに法案の
改正がきのうなされたわけです。
それにしましても、これは
文部省関係、特に
大学もそうだと思うんですが、若手の優秀な
研究者がなかなか来なくなってくる。これは国の
研究者が入ってこない、優秀な人が入ってこない、トップクラスは大体民間へ行く、こういうことで今かねや太鼓で何とか国の
研究機関に来てもらいたいということでやっております。多少の賃金の辺でも考えていこうという動きはあるんですけれ
ども、現実問題は能力の割には非常に少ない賃金で頑張らざるを得ない。私はこういう
状況が恐らく
大学関係でもひょっとしたらあるのかなと思う。
それで、
大学というのは非常に排他的な分野ももちろんありますから、教授だとかそういう人に気に入ってもらわなければ大変でございまして、数年前に広島
大学で殺人事件がございましたが、あれも
一つの実例だと思います。結構もう四十何歳、五十歳に近くてもまだ助手であるというようなことが実は
大学の中にはあるわけでして、そういう問題を本当に抜本的に
改善しないと、何となく
設備を長期間で徐々によくしていこう、こういうことの議論をしてもなかなか前へ進まない、そういう感じがします。
〔
理事田沢智治君退席、
委員長着席〕
私は三十年から三十四年に
大学にいた、田舎の
大学なんですが。
国立ですから、あの当時大体月に五百円ぐらいだったと思います、前の言葉で言ったら月謝ということになると思うんですが。学校の費用です、五百円。県立高校が九百円ぐらいだったと思います。当然国の方から相当援助しておったのだと思うんですが、大変安い。校舎は非常に悪い。昔の兵舎の跡とか、そういう
状況の中でやったわけです。
ただ、あのときに言えるのは、先生の数、つまり教授から助手まで入れまして先生の数と
学生の数がほぼ同じぐらい。十名の先生陣に対して生徒が十二名、これが
一つの科として勉強していく。だから、昼休みは同じように卓球をやったりというようなことも当然ありました。そういうようなものがだんだんふえまして、今聞きますと四十人ぐらいの
学生がその同じような条件の中でやっているという話も聞いております。
そういうようないろんな問題がありまして、この問題はむしろ
文部省だけで解決できない非常に大きな問題だろうというふうに思います。
総理も
大蔵大臣も入れて、あるいは各省庁
大臣全部集まって、日本の教育、これは高等教育だけじゃないと思います、先ほどの、いろいろ小学校時代の教育というのは非常に
人間に与える影響が大きいわけですから、そういう教育という問題について抜本的に考え直さなきゃいけない。ちょっと遅きに失したという感じもいたしますけれ
ども、私はそういうような感じを持って皆さんの御意見を聞かせていただいておりました。
大臣、何か御意見がございましたら、お願いを申し上げたいと思います。