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篠崎年子君 ただいま御
説明ありましたように、いろいろな問題点があるわけです。そこで、やはり教育の問題、その他の問題がありますけれ
ども、若者は島へ帰ってきたい、これは今おっしゃったようなことなんですけれ
ども、その中でじゃどうしだら若者を島へ呼び戻すことができるかというと、やはりそこに何かの産業なり何かを興さなければならないということです。
これで成功している例として、ちょっと見ておりましたら、クルマエビの養殖によって村おこしに成功したという大分県の姫島村の話が出ておりました。それから、名物村長さんで有名な愛媛県の魚島では人口がふえてきているとも聞いております。また、長崎県でも伊王島は、海洋のレジャー施設を充実させるということで人々を呼び集めたいというふうに努力をしているということですけれ
ども、一般的に離島の場合には企業を誘致するということは距離的に離れているところですからなかなか難しいと思うんです。これからは六次産業というものを考えなければならないんじゃないだろうか。御存じだと思いますけれ
ども、六次産業というのは、第一次と第二次と第三次、これを足しても掛けても六になるわけですけれ
ども、生産とそしてサービスとそれから企業というようなことですね。これは加工製造と結びつけて、これを観光にまた結びつける、そういったようなことがこれから考えられていくと思うわけです。
そういった場合に、やはりこういうことをするのにもどうしてもそこの中にリーダーが必要になってくると思うわけです。ただおやりなさいおやろなさいと言ってもこれはできるものではありませんので、リーダーの育成ということも必要でしょうし、あるいはその町の町長さんなりあるいは
議会の皆さんなりがそういったところにリーダーシップを発揮されるということがまた大切であろうかと思いますけれ
ども、何にいたしましても、あちこちに見学に行きたいとか、どこの施設をどういうふうにしたいとかいうことになりましてもどうしても資金面というものが必要になってくるわけです。
私の長崎県ではこれは島が大変多いところですけれ
ども、そこの中のある
一つの町が何とかしてよその町と、さっきちょっとお話がありましたけれ
ども、姉妹島を結べないだろうかということで、有川町というところからカンガルー島というところに行って何とかしてそこと
提携をして、そして人々を呼び集めたい、こういう
計画をしたということが出ておりましたけれ
ども、そういったようなことをする場合にどうしても、商品開発にしましても技術開発にしましても、あるいはそのほか資金面等につきましても、国や公共
団体による援助の手が必要であるかと思うわけでございます。今度の新しい
離島振興法の中にも特にソフト面を強調していくということでございますけれ
ども、このことについてはさっき御答弁がありましたので、その点をこれからも十分心して力を入れていただきたいと意見として申し上げておきたいと思います。
ところで、こうした産業の振興の場合に、離島からせっかく水産業を興しまして、先ほど申しましたようにクルマエビとか、あるいは長崎県で申しますとタイとかイワシとか、こういうものを送ろうとする場合に問題になりますのが輸送経路の問題です。コストが高くなるということもありますけれ
ども、時間が非常に問題になってくるし、また流通面でどうしても大きいところにとられてしまってその離島自体に利益が返ってこない、こういうこともあるかと思いますけれ
ども、こういったような立場から国土庁としてこの辺にどういうふうな手を伸べようとしていらっしゃるのか、お尋ねいたしたいと思います。