○常松
克安君
資料一覧をいただいておりますけれ
ども、海の上においても大変な、頭蓋骨陥没だとかローラーに巻き込まれて片腕切断とか、あるいは腹部までウインチに巻き込まれてとか、いろいろ待ってはならない緊急なことが起こっておるわけであります。
それで、今、海上保安庁からもお聞かせ願ったんですが、いきさつについても少しは漏れ承っておりますが、その二名は、鹿児島の医療学校に二年間の救急救命科というのができ、それから北海道の福祉短期大の救急救命科、一者ずつ、まあ二名ということでありましょう。
やっぱりここで一番大事なのは、警察官、
自衛隊員の方、消防あるいは海上保安庁、事に当たっては非常に緊急緊張の連続の意識あるいは
訓練、即応性、いろいろなものを備えております。ところが民間へそうして行かれて、民間は民間のよさはあるのですけれ
ども、
一つの団体行動的な統率力という面から何か救急振興財団の方へ一緒に
訓練してくれとおっしゃったそうでありますけれ
ども、消防の方では、もう手いっぱいであきません、うちでもどうしようかと思っております、こういうことのようです。
こういうふうな、まずスタートのときでありますからいたし方ございませんが、これから
日本海あるいは太平洋、一千海里でございますか、これまでの範囲をもって、もう例の中で申し上げますと、二百例の中でその三分の一は外国船、外国人を助けに走っているわけですね。まさしくこれは国際貢献を地でいっている。平和国
日本の象徴たるべきことを海上保安庁は黙々とおやりになっている。そして、大きな声で発言なさらぬものですから余り光が当たらぬわけでありますが、機会あるごとにもっとどんどんこういうことを、国際貢献は海上保安庁に任せてくれ、こういうふうに言えるように早くなっていただきたい。よって、これからもっともっと大きくなってくる。ただ
日本の商船だとか漁船だとか、そういうものだけじゃなくて、もっと大きな視野が必要です。
公海上では、海上保安庁の司令室には必ず、強制ではない、任意ではありますけれ
ども、毎日の行動が無線で入ってくる。そして、司令が一番安心するのは、最近の項目の中に、下にパラメディック、この一項目を入れていらっしゃるんですが、パラメディック要員がその船に乗っていると海上保安庁の司令はほっとするとおっしゃいました。このパラメディックという医療に関係する、アメリカで法律上医療行為を認めた人が乗っているわけであります。
そういうふうなことを、救助をしに行く方も船の方も、これからいろいろ検討ございましょうけれ
ども、どうか海上保安庁の中で独自に学校を持たれて、そしてたとえ十名でも二十名でも、皆さんが一番仲のいいのは掖済会病院でございますから、もうそういうことを専門にやっている
先生がたくさんいらっしゃるわけでありますから、そういうところで独自の海上保安庁きっすいの精神そのものの
訓練の中でお育ていただくこともこれは必要かと思いますので、後日の検討にひとつあわせてしていただきたいと存じます。
では次に、話は移りますが、このデータを見ておりますと、ほとんどの人が医療無線を活用と、こう全部一覧に出ております。医療無線というのは、御案内のとおり、船の上あるいは漁場において漁船の中で倒れた場合には、医療無線でしかるべきところへ打診して、そしてそれを医者の指示によってどうする、こういうふうなシステム化されたものが事実あるわけでございます。
こういう中で、いろいろの研究をしてまいりますと、医療無線に当たつ一では症状や救急処置の方法について図示できるファクシミリを利用するのが一番有効だと第一線の
方々は訴えられます。インマルサットによるところのファクシミリ料金で医療にかかわるもの、従来から大体モールス信号でやっていた医療電報、これは無料です、全世界。いかぬ国もありますが、ほとんどが海の男の決めとして営々として、けがした場合はこういうふうなものは無料である。ところが、ツーツーでやっておると、ドクターが文面を読んでも、医療用語が入ってないとすぐ、あかぬ。第一の発見のときからもうその電報のやりとりで時間を食っちゃったら、そこの対応は誤ってしまう。人の命にかかわってしまう、こういうふうなものもあるのであります。
よって、考えてみますと、船員の生命の安全という見地から、運輸省は安全という立場においてどのようにお考えなのか、お聞かせ願いたいと思います。