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細谷昭雄君 私は、ただいま
各党の
皆さん方から御
意見をお聞きしまして、やはり何といっても第一の疑問に答えておらないのが
自民党を初め、今再
修正案を出しました
公明党の
皆さん、そして
民社党の
皆さん方は
戦争に対する明確な
反省というのが希薄じゃないのか、こんなふうに思うわけでございます。
今、
野田発議者からも
お話がございましたけれ
ども、やっぱり
アジアの諸
国民に対しまして
贖罪という立場、これを今忘れてはならないと思うんですよ。その
贖罪もせずに
武装集団をまたぞろ出していくという、そのことに対する
反省というのが全般的に
議論の中で希薄じゃないのか、こんなふうに思わざるを得ないわけであります。庶民はそこを
心配しているんですよ。このことをひとつじっくりと
反省していただきたい、このように思うわけであります。
第二番目の問題は、
憲法をまことに勝手に
解釈しておるというふうに思わざるを得ません。いわゆる
解釈改憲がどんどんどんどん進んでおるというその
危惧でございます。
憲法を文字どおりに読みますと、これは
憲法ができたころ文部省で、国で出した「あたらしい
憲法のばなし」、これは
子供たちが全部持ったものなんです。若い
方々、この議席に着いておられる若い
議員の
皆さん方も恐らくお読みになったと思うんです。これを見ますと、どこにもいわゆる
解釈の拡大する余地というのはないのが普通なんです。行間に
自衛権はあるのか、
自衛のための
軍隊を持ってもいいんだということは全然書いておらないんですよ。にもかかわらず、現在堂々と述べられておるのは、もう
自衛のための
軍隊であれば持ってもよろしいかのように大手を振って言っているわけであります。これはまさに私は
憲法を全くないがしろにするものだというふうに言わざるを得ません。
憲法の文言にない
自衛隊という名の
軍隊、これをそんなに
海外に出したければ、まずやらなくちゃいけないことがあるんですよ、
憲法でも。なぜ堂々と
国民に対して
改憲を提起しないのですか。私は、それをせずに、それができないならば
憲法違反の
立法行為というのは断じてやるべきじゃない、このように思うわけであります。このことを強く指摘しておきたいと思うわけであります。
第三の疑問は、
ガラス細工と言われております今度の
PKO法案、これは
憲法との兼ね合いでまことに中身があいまいだと、その点を
国民の
皆さん方が疑問に思っておるわけであります。
そこで、お聞きしたいと思うんですが、
政府の
原案にあった
指揮権、
武器使用、この問題というのはまことにしっくりしておりません。そこで、この再
修正案が今度出たわけであります。
自公民の三党の再
修正案でございます。
公明党、
民社党の
方々にお伺いするんですが、
指揮権とそれから
武器使用、まずこの
二つの点ですが、この
二つの点で
国民の
心配というのは解消されたでしょうか。この点をまず問題にしたいと思うわけであります。
これは到底、再
修正案を見ますと、先ほど
峯山発議者からも
お話がございまして、本質的には変わるものではない、いわゆる
政府原案と比べてその点は変わらないというふうに明言されたわけであります。とすれば、これは
国民の疑問というのは解消されておらないというふうに言わざるを得ません。
PKFの凍結、
PKFを凍結したというふうに言うんですが、イからへまでですね。
自衛隊は
武器を持っていかないというふうに思っておる
国民が多いかもしれませんけれ
ども、実際はどうでしょうか。いわゆる
PKFという
本体に参加しないので今回は
武器を持っていかないんだろう、だから
自衛隊の出動もいいだろうというふうに思っておる
国民が多いとすれば、これは私は問題だと思うんです。
この点で、
公明党、
民社党の
皆さん方にお聞きしたいんですが、
自民党も含めまして
発議者の
皆さん方にその点お伺いしたいと思います。
武器の問題ですね、これは持っていくんですか、持っていかないんですか。