○沓脱タケ子君 そんなもんは勝手ですよ。被
保険者の立場から言うたら、そない一兆四千億も二兆円もたまるまでほっておくんやなしに、何でたまったんやね、
健康保険本人十割給付が九割になったんでしょうが。
診療報酬に対してどんどんどんどん圧迫をして、
病院運営がとにかく七五%赤字になるほどのところまで来たんですよ。そういう中で出てきている
黒字なんですよね。当然のこととして、被
保険者に還元をするということは、もとの十割給付に戻すなり、あるいは
看護婦さんの待遇、処遇のために大いに
診療報酬等を含めて使うなり、
国民医療の発展のためにこの金は使うんであって、何も基金、資金つくってもろうて株でちいともうけてもらいたいなんて被
保険者言ってません。ちょっと話が違うと思うんです。私は、そういう点ではこのやり方というのは納得ができない。
納得のできないもう
一つは、
社会保険審議会を
医療保険審議会にまとめるという問題ですね。これは三者構成で労働者代表も出ていたのを、それを拒否してもう
大臣任命の方だけにするというんでしょう。これはどうして労働者代表を参加させないんですか。一番直接の
関係者です。
そのことも聞こうと思ったけれ
ども、時間がないから、最後に私まとめてちょっと聞いておきたい。
そないしてうまいこと手品師みたいにひねり出した千三百十二億、それで
診療報酬の
改定財源に充てているわけですが、どない言ってもその裏表になっているわけです。そうしてやる
診療報酬の
改定というのは非常に問題が多いと思うんです。
私の持ち時間がもうありませんから多くを申し上げることができませんが、既に午前中同僚
委員から部分的にいろいろと御
指摘がありました。何しろ、自己負担の拡大というものをどんどん助長していくというやり方でしょう。差額べッド五〇%。食事の内容もさっきの話は
一つもわからへんな。患者の食事というのは、
病院で支給する食事というのは、病人食なんです、治療食なんだ。だから管理栄養士がおって、カロリー計算して、糖尿の人にはそのための料理、減塩食にはそのための料理、肝臓の悪い人のためには肝臓食というふうにつくっているんですね。そうでしょう。それを何しろ、好みに応じてメニューをつくるとか、何か妙なことを言っていたけれ
ども、お金を出したらつくってくれるといって。これはようわからんかったから、また次の機会にきっちり聞かせてください。そういうことを含めて、あるいは予約するのに金を私わにゃいかぬとかそんな、現在の社会保険診療の姿がいわゆる自己負担の拡大の方向へ今度の
診療報酬改定の中身は非常に顕著に出してきているという点が
一つ。
それからもう
一つは、これは朝も
菅野先生が御
指摘になった
病院、
診療所の機能分化になるような、お金の
配分でそうなるような内容になっている、こういうやり方、あるいは老人
医療の問題でもそうですよ。今までだったら
病院で、七十歳以上のお年寄力が六〇%以上おると、いや、特例許可外老人
病院やとか言って、
病院のランク下げをされた。今度の
診療報酬の
改定では、六十五歳以上六〇%の患者となる。この
高齢化社会に六〇%以上もですよ。六十五歳以上のお
年寄りなんてのはざらですよ。それでまた、
病院のランクを変えるというんでしょう。こんな合点のいかぬやり方というのがやられるわけです。
私は、こういうやり方というのはいろいろ問題があるんだけれ
ども、根本的に
病院と
診療所というものの機能分化をする、あるいはさっき言うたように自己負担分をどんどん拡大していく。従来と全然違うんですね。
病院のランクづけ、格差というのは物すごく違う。
看護婦さんだってそうですよ。これはもう時間がないから言いませんが、そういうことが
診療報酬の
配分によってすっかり
医療の分野を分断するというか、変更していくというやり方をしようとしているわけですが、私はこれは大問題だと。何で大問題かというと、この
診療報酬改定については国会で論議されてないんですね。国会は知らぬのです。御承知のように、中央
医療協議会へ厚生
大臣が御諮問になって……