○沓脱タケ子君
大臣、
局長頭かたいでしょう。確かに石橋たたいて渡るという格好だと思いますけれ
ども、客観的に置かれている情勢、腹を据えて構えなければならないというときだから特にそのことを申し上げているんですが、
局長の
段階ではそれしか言えないと思いますよね。
私は、もう
一つ言っておきたいのは、保育所というのは単なる
子供の預かり場所と違うでしょう。保育所ではいろいろ工夫をして、その小さな多くの保育所では
児童の
人間的な育成、成長あるいは健全育成のために随分苦労していますよ。それを本当に実効ある
児童育成をやるためには十分な環境と人手というのが要るんですね。
ところが、私もう時間が余りな
いからはしょりますけれ
ども、随分保母さんの賃金が安い。ちょっと労働省の婦人白書の
平成二年の短大卒の平均を見ますと、十三万八千百円です、初任給が。ところが私保連の資料、私立保育連盟の資料によると十二万九千円ですから、初めから一万円運うんです。五年ほどたったらこれは一般の平均が十八万六千五百円で、私保連のあれでは十六万二千円ですわ。そういうことで公私の格差というのは物すごく広がっています。
これはたまたま福岡県の資料でございますけれ
ども、初任給が一万円違い。それから三十歳になったら公務員の方は二十二万二千五百円。それで
民間保母は十六万八千三百円という。そんな開きが四十歳になったらもっと三十万と二十万ぐらいの開きになってくる。これでは保母さんを
確保できないと思うんですね。よそへ流れるのは当たり前や。大阪なんかいろいろ問題になっているんですが、公立の保育所でも保母さん
確保が困難になってきている。なぜかといったら短大卒の保母の有資格者はたくさんおるんだけれ
ども、大体保育所というのは入る
子供の数と年齢で四月の初めにならぬと措置費が決まらへん。そんなら保母さん、新卒の人雇おうかと思ったって、雇っていいやら悪いやら、
子供がどんなんが来るやらわからぬということの
制度になっているもんだから、新規採用できないわけです。全部秋の間に商社だとか銀行だとか、そんなところへ歓迎されてどんどん流れていく。これでは保育所の
子供たちの健やかな成長というのは保障できないと思うんですね。
そこで、私は特に申し上げておきたいのは、措置費で動かしているという問題のあり方、とにかく保育所が四月になって何人、何歳の
子供が来るかわからぬ、園長初め保母何人雇ってい
いかわからぬというのは、それでは実際不安定きわまりない。中で働いている
人たちだって不安ですわな。やめえ言うかもわからぬなみたいなことになりますと、その辺、措置費のあり方そのものをちょっと
考えてみる必要があるんじゃな
いかなというのが
一つ。
それから、措置費というのが人件費を保障しているわけですから、人件費を保障するという点では、これは措置費のあり方の改善というのはもう市町村から指定都市から保育団体から全部要求をしておるんで、そこを改善するということが急務になっておると思うんです。その辺の重要課題というのを解決しなきゃならぬのではな
いかなというふうに思うんです、
一つは。
もう時間がな
いからまとめて言いますけれ
ども、大体職員配置基準も昭和四十四年に決めたんですね、二十年以上前ですよ。その後乳児加算という
制度を追加されましたけれ
ども、基本の
制度というのは昭和四十四年ですわ、そうでしょう。これは見直さなきゃ
いかぬ
段階に来ていると思う。第一、週休二日やらんならぬでしょう、保母さんにも。しかし保育所は休まれへんでしょう、土曜日。それで地域の子育てセンターやいって新たな仕事を
厚生省もどんどん広げるということを方針にしていなさるでしょう。しかもそういうことをやっていくということになれば、配置基準を改定して見直すというのは不可欠なところへ来ているんではな
いかなと思うんですが、その点は
いかがでしょうかね。諸
外国、ヨーロッパあたりと比べても悪いですよ、配置基準。もう時間な
いから具体的に言わぬけれ
ども、よう御承知でしょう。決して自慢はできませんよ、
世界では。三歳以上児が、四歳児か五歳児だったか、韓国より悪いですわ、基準は。だからやっぱり見直すということが必要ではな
いかと思います。
いかがでしょ
一つ。
これ今すぐにやりますと言ってもらわぬでいいですわ。そういう
状況をお認めになったら、
子供の健やかな成長を保障するために
審議会にかけて御
検討いただくとか、御研究いただいていいんですよ、今やりますと言ってもらわぬでも。そういうことで前向きに本当に腰を据えた
施策として進めて
いかれますかどうですかということです。