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政府委員(藤井
治芳君) まず、
先生御
指摘の、
高速道路料金が乗り継ぐと割高になる場合があるのはなぜかということでございます。
私
ども先ほどの毎日新聞に出た記事も承知しておりますが、確かに長距離割引制度を導入いたしておりまして、一回の利用距離に応じまして、百キロから二百キロまでについては二五%割り引いております。したがって、逆に言うと、百キロまでは割り引きませんが、百キロ以上お乗りの方は二百キロまでは二五%、そして二台キロを超える分については三〇%の割引を
実施しております。
特にこういう不満が出ますのは、何かトラブルがありまして途中で外へ出たりするような場合にいわゆる乗り直しということになるわけですが、そうした場合に、この割引制度の適用が今のやり方では、継続して利用した場合に比べて、もう一度初めから取り直しますから確かに割高になる、こういう感じを持たれる方が出てくることは事実だと思っております。
なぜこういうことになるのかということでございますが、正直言いまして、現在の料金徴収システムでは、一たん出た場合に経路の把握が技術的に困難なものですから、事故流出がその他の自分で出たいから出たのかというようなこの区別ができないのが現実の
状況でございますから、そのために、無理やり出されたのがもう一回戻ったときに、本来なら正当なサービスを受ける場合なのにもかかわらずやはり割高になるといいますか、そういうことがございますので、実は私
どももこういうことについてどうかしなきゃいけないなとかねてから思っております。
そこで、そういう場合の機器の
開発もありましょうし、そういう場合に何か券を出してやるというようなこともあろうかと思いますが、そういうシステムについての
開発も必要だと思っておりまして、現在どういうふうなやり方をしたらいいのか検討を行っているところでございます。
その際に、
先生がおっしゃった、走るお金とインターチェンジにおいて取られるお金、ターミナルチャージが設けられていて何となく不当な感じがするという御
指摘でございますが、簡単に言いまして、千キロ乗る方でも入るとき出るときはインターチェンジは一回ずつ使いますし、十キロ、十五キロお使いになる方もインターチェンジは乗るとき出るときに一回ずつお使いになります。こういうようなことで、その利用に関する料金につきましては、公平の観点から利用の距離に応じて対距離料金制をこの高速道路の場合とらせていただきます。したがって、千キロは千キロなりの料金、一十五キロは十五キロなりの料金、こういうことになるわけですが、その中に、インターチェンジ、これは御承知のように物すごく広い面積をとりますから、管理や
建設やその費用は膨大なものがございます。そういう費用は利用距離の長短に
関係なく一回ごとにどうしてもかかる費用でございますから、それの負担を対距離料金に乗せますとかえって不合理な場合も出てまいります。そこで、対距離という走った距離の料金とインターチェンジを利用していただく料金を組み合わせて現在の高速道路の料金が決められておりまして、これは五十年の四月の料金改定時に
審議会等いろんな方々の御
指摘もいただいてこのような形になっております。
さらに、車種区分のことにつきましても御
指摘がございましたが、これはいろんな変遷がございます。いろんな変遷がございますが、車種区分の一番のベースにございましたのは、車の大きさがどのぐらいその道路を占有しているか、それに基づい、でいろいろな車種区分の
ウエートを考えていったわけでございます。
しかし、その後いろんな御不満が出てまいりました。そこで私
どもは、そういうものに加えましてさらに、トラックが道路をうんと壊すじゃないか、単車みたいなものは軽いんだから壊さないじゃないか、こういうような
意味合いの
原因者負担、こういうものも入れた方がいいじゃないか、こういうことになりまして、そういうものも入れさせていただいた。
さらに今度は、高速道路を走ることによる利用から受ける利益、受益といいますか便益も大型車とそういう単車では違うじゃないか、こういう受益者負担。
言ってみれば、今までは一要素だったのを、占有者負担、
原因者負担、受益者負担、こういう三つの要素を組み合わせまして現在の区分をつくったわけでございます。
ただ、高速有料道路は全部それに切りかえたわけでございますが、一般有料道路の場合には、若干歴史的経緯がございましたので、過去にさかのぼっては整理をいたしておりません。新しくつくる場合は、全部その方向に今持っていこうと徐々に指導をいたしております。
過去の問題につきましても、高速道路と一緒になって
機能するようなものはできるだけそっちに近づけるように、ただし、ある日突然上がる人もあれば下がる人もある。そこで、使っている人
たちに御納得をいただかなきゃいけません。そういうようなことをしながら、こういうふうな形をとった以上はなるべく矛盾のないような形に徐々に今縮めようと
努力させていただいております。その過程で個々の具体的な例で御不満がある場合には個々にいろいろと御
説明をさせてきているのが
現状でございます。