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藤原分科員 作業中でありますが、今日まで参りましたものがブレーキがかかるようなことはゆめゆめないだろうと思いますが、先ほど
局長もおっしゃっておりましたが、牛肉の自由化以来農家経営というのは非常に緊迫といいますか、追い詰められたような
状況の中にあることは御存じのとおりでございますので、この辺も十分にひとつ勘案して最終的な御決断をいただきたい。これは大臣がなさるのだろうと思います。
〔佐藤(謙)主査代理退席、主査着席〕
それから、八五年から七年間、一九八五年から九十円七銭だったものが現在七十六円七十五銭ということで乳価は七年で一五%下がっているということ等を
考えますと、今日それなりの経営努力といいますか、いそしんできたと言えると思うのであります。その中にはいろいろなことがあったわけでありますが、先ほど
局長のお話にもございましたように、
規模が大きければ大きいほどぬれ予価格の
影響というのは非常に大きいわけで、副産物という言葉が当てはまるかどうか、これは乳価決定に当たりましてもその価格というのは算定基準の中に算入されることになったわけであります。
平成元年には十四万からいたしましたものが
平成四年の一月には四万七千ということで三四%、こういう非常に急激な変化。また、関税率が本年六〇%、年々関税率が下がるわけでありますから、輸入量が多くなる。これがまたどういう
影響を及ぼすか。現在もまだこういう非常に不透明な
状況の中にあり、決して持ち直すなどという
状況ではないだろう、こういう不安の中に今営農を続けているわけであります。
このぬれ予価格の問題につきまして一つお伺いしておきます。
今まで、牛肉の輸入自由化が始まりますと大変だということでいろいろな
施策が講じられてきました。講じられたというか、もともとあるのもあるでしょう。その一つは、肉用子牛生産者補給金制度、こういう制度もあり、また近くは酪農経営経産牛活用
対策事業、新規でこういう
事業を行おうということや、そのほかこの問題につきましても手をこまぬいていたわけではなくて何らかの
対策は講じられてきた。また、優良乳用牛緊急確保
対策事業ということもやっておりまして、乳用牛資源基地緊急活性化
対策事業、初妊牛緊急活用
対策事業、いろいろな
事業が行われていることを私もよく存じております。しかしながら、これがぬれ子
対策にうまく
機能していないというのが問題なんですよね。
流通の中で、北海道は多頭化飼育が進んでおりますが、最近の様子を見ますと、都道府県におきます酪農家の減少率というのが最近は非常に大きい。これは私が一々申し上げるまでもなく、北海道は六十三年は一・九%、
平成元年一・九、
平成二年が二・六、
平成三年が二・八、農家戸数の減少率です。都府県の方は六十三年が五・七%、
平成元年が六・六、
平成二年が五・八、
平成三年は六・四と非常に大きく戸数が減少しておる。この
影響が北海道のような優良乳用牛といいますか、ぬれ子を出しておるこういうところに大きなしわ寄せが来ておる。途中の流通のところではそれなりの効果は働いているのかもしれませんけれども、現実、多頭化飼育の中で家族労働でやっておりまして、そして本当に四カ月、十二カ月これを飼育すればそれなりのことがあるのかもしれませんが、現場的には、私ども随分歩きましたけれども、やはり百頭前後やっていますと、五十頭、六十頭の子牛の面倒を見るということは大変なことで、組合でもどうしようかといろいろ検討をしておりますし、建物を建てるときには面倒を見ましょうという制度もあることは知っておりますけれども、これも建てて、また世の中がどうなるのかわからないというようなこともございまして、なかなかそれに踏み切れないところがあったり、そういう投資したものが果たして将来どうなるのか、こういう非常に難しい
状況の中にあるのですね。農業団体の方々も、また地元の方々も、ぬれ子に対する
対策を、四カ月、十二カ月置かなければというのじゃなくて、当初牛肉の自由化の中で予測し得なかったこういう現象、これらの措置の中にも今年度限りで終わる
事業もあるわけですけれども、まだ安定していない段階では当然これらの
事業については継続していただかなければならぬ。優良乳用牛緊急確保
対策事業や、そのほかの先ほど申し上げたいろいろな
事業がございますが、本年度で切れるものについては継続するということと、やはりぬれ子
対策というものをもう少ししっかりいたしませんと、これは乳価決定の要因の一つでありますから、こんなに暴落しますと乳価が物すごく上がることになるのですけれども、これは本当に上げ要因になりますが、下げ要因もあるのかもしれません。あるのかもしれませんが、しかしこんなに暴落しました、三割方いっているということになりますと、大きな
影響を持っていますから、それがまともに計算して出て。くるならいいのですけれども、国際
環境やいろいろなことの中でそういう大きな乳価の上げは
考えられないということになるならば、この
対策を講じなければならないのじゃないか。
いろいろな問題があるのですけれども、これは後日またきめ細かに申し上げますが、一番の問題は酪農家の、しかも専業で多頭化でやっている、農林省の指導どおり本当に理想的に大きくやっている人ほどぬれ子の価格の暴落で非常にこの先の見通しがない、一こういうことで頭を痛めておる。ここにひとつ政治の力を及ぼさなければならぬ、私はこう患うのですが、何をどうすると具体的なことを申し上げても、それは総合的ないろいろなことがありますからあれですけれども、大臣ひとつ、これは数字を挙げそもっと具体的にいろいろ申し上げれば大臣も納得いただけるのかもしれませんけれども、やはりここを打開といいますか、一つの糸口にしませんと、酪農は今でさえもこんな大きな勢いで減少しておるのですけれども、本当に今まで築き上げたものが崩壊する、こういう危機感を私は非常に持っているのですけれども、ぜひこの
対策をお
考えいただきたい。大臣、よろしくお願いします。