○羽田国務
大臣 昨日、日銀の方から短観が発表されたということがあり、製造業中心にいたしまして、前回
調査したときより全体的に成長のあれはさらに鈍化して、減速感が広がっておるという実は
一つの評価がなされておるところであります。
ただ私
どもは、先日、たしか三月五日の日の夜でございましたが、この
委員会が終わりました後、官邸に
関係の閣僚が集まったわけでありますけれ
ども、これは翌日の新聞に何か総合
対策というような形で出されておりました。しかし私
どもはそこでいろいろと、副総理も実はおられたわけでありますけれ
ども、その話というのは、現在の成長あるいは景気という業況の判断、こういったものをお互いにやはり認識をまずしたということです。それから、そういった中にあって、そこの結果としては、前段で申し上げたような
一つの認識に実はなったわけです。それに対して我々はやはり
一つの何というんですか、あれだけ行き過ぎた、行き過ぎたといいますか大変速かった成長、こういったものの中にあって、これが
一つのバブル崩壊という中で調整局面にあるということであります。
そして、我々がねらうものは、やはりインフレなき持続可能な成長過程というものを求めていこうということでありまして、それに対して今の
状況どうなのだろうか、また、我々としてどういうことをやっていったらいいのだろうかということが実は
議論がなされたところでございまして、その中身というのは、具体的に余りこうだということをはっきりあれしたわけじゃございませんけれ
ども、何といってもやはりこの
予算というものが、そういったものもある程度見越しながらいわゆる景気に対する配慮をした
予算であるということであるから、これをやはりできるだけきちんと早く上げていただくということで、今皆様に御審議をいただいておるということであります。そしてこれが成立したならば、私
どもといたしましては、そのときのいわゆる
雇用の
状況ですとかあるいはその他もろもろの
問題等を見きわめながら、その執行について一体どうしたらいいだろうか、そういったことについていろいろな形を、やはり過去にも我々はいろいろな経験をしておるわけですから、そういったものを振り返りながら勉強しておく必要があろうということ、これがまず第一のことであったろうというふうに思っております。
もう
一つ、前段の部分で、我々
平成三年度で補正
予算を組んでおるところでありまして、この中の災害
対策、こういったものを速やかに完全に消化することが大事だろうということ。それともう一点は、相当財投等もやっておることでありますから、これも着実にやること。それから六千億円のゼロ国債についてもこれをやはり真っ当にやっていくことが必要であろう。そして今の
平成四年度の
予算ということであります。
それとあと、これは地方単独でやる
仕事というのは相当大きくあるわけでございますから、こういったものも、いわゆる中央と同じように実際の執行段階について今からやはりきちんと勉強し、通ったときには速やかに実施ができるような体制を組んでおこうというようなこと。
それからあともう
一つは、中小企業に対する資金というもの、これが一体どうなのかということをいろいろと
議論しております。これがやはり三次の公定歩合の引き下げの
政策効果というものをあらわしていく必要があろうということで、日銀を初めといたしまして各銀行と話す、あるいは各銀行が各支店の方に話していく、あるいは財投等によりました政府
関係金融
機関、こういったものを通じながら、実際に必要とするお金というものがきちんと行き渡るような、行き渡るというか、ニーズに対してこたえられるような体制というものをまた我々は
一つずつチェックしていこうじゃないかということなんかも、常に気を許すことなくやっていこうということ、こんなことを話し合っております。それからあとの問題としては、下請中小企業、こういったものの安定の
確保のための所要の
対策を講じよう。
そしてもう
一つでは、電力等民間の
機関、こういったものなんかでも設備投資ができるところがあるはずでございますから、そういったものをやはり速やかに着実にやってもらおうということで、私たちはひとつそういう方向を、それぞれの各省庁がよく連絡をとり合いながら適切にしかも敏速に対応していこうというようなことが話し合われだということを申し上げておきます。