○和田(一)
委員 私も大変時間が短いので、まとめて御
質問させていただきたいと思います。
大臣、私は最近
日本語というものも大変国際的になってきたなと感じております。過労死であるとか神風であるとか、こういう言葉はもうそのまま、翻訳でなくカローシ、カミカゼというような形で
外国で使われている、こういうふうに聞いております。私は、
日本人の仕事熱心、勤勉性というものは国際的にも大変広く認識されているんじゃないか、ただそれが働きバチであるとか働きアリであるとか、私
たちにとって特性の
一つだと誇っているものがそういう見方もされているな、こんなふうにも感じております。同時に、競争
社会がどんどん激化していく中で、ますます忙しい毎日を忙しい忙しいと言いながら送っておるわけでございまして、会社や組織の中で生産第一であるとか会社第一であるとか、こういう中で頑張っていって、加えて最近の人手不足、こういうものの中で働きづめに働いたあげく若い人がぼっくり逝っちゃったという例がよくあるわけですね。これがいわゆる過労死、
外国にもそのままの言葉で通用するような現象になってきている。まさに馬車馬のように働いて終わっちゃった、こういうことじゃないかと思うのですね。
競馬馬というのは走るべくつくられて、非常によく走ります。が、しかし、競馬馬を追い馬場の中に入れて外で追った限りは、それは走ることは走りますけれ
ども死ぬまでは走りません。必ず自分でやめます。しかし、上に人が乗っかってむちを入れ続けると走りながら死ぬとまで言われるくらいに、そういうことがあるようなんで、私はまさに、馬ではありませんけれ
ども、現代
日本の
社会の中に過労死などという言葉が出てきているということは非常に考えるべきことだな、こんなふうに思ってきょうの
質問をさせていただきたいと思っております。少なくもそういうことを私
ども言われて、美徳とされていた勤勉性も少し度が過ぎてくれば外からのいろいろな声も聞こえてきますし、また国内から我々
自身も反省を始めなければいけない、こういう時代ではないかと思うのです。
そこで、労働時間の短縮について、これはまさに労働運動としても重要な
課題の
一つだ。今の春闘の中にもこれは
一つの大きな柱として位置づけられておるわけでございまして、きょう
審議されております国家公務員の完全週休二日制の実施、これが公務員の勤務条件の
改善ということはもちろんでありますけれ
ども、それだけではなくて国民全体が願っているところのゆとりある
生活への第一歩になるのではないかと私は位置づけておりまして、これは
政府が言う
生活大国へのためにも必要なことだ、こう考えておるのです。
こういう前提の中で二、三御
質問をしてまいりたいと思いますが、時間が非常に短いのでまとめて最初にお尋ねしますので、ひとつ簡便にお答えいただきたいと思います。
一つは、この完全週休二日制が実施をされるとなりましたら、それがもたらす波及効果、こういうものを考えていかなければいけないと思うわけですが、これが民間にどういう波及効果を及ぼしていくか、同時に経済へ、景気へどういう効果、影響があるか、この点についてお尋ねをしていきたいと思います。
まず労働省に、民間の労働時間の短縮についてどういうような
取り組みを既にしておられるかどうか、これが
一つ。
それから中小企業庁に、中小企業の業界はこの時間短縮についてどういう認識を持っており、どういうふうに対処していきたいと考えているか、それに対してどんな
施策を講じているか、これについてお答えをいただきたい。
それから三つ目には、経企庁来ていると思うのですが、完全週休二日制、さらに国全体としても時短が進んでいく、こういうことの中で経済への影響、これはどういうふうにお考えか。恐らく労働力の投入の時間が短くなる分を何とか省力化しよう、そういう努力も経済界は行われるでしょうし、生産性の向上ということについてもいろいろな工夫をされるでしょうし、同時に、時間的にゆとりのできた国民がどういう
生活スタイルを求めていくか、そういうことから、これが経済へ及ぼす影響について、それぞれの省庁から順次お答えをいただきたいと思います。