○高岡
政府委員 先生御指摘のように、このいわゆる戦後処理問題につきましては、大変皆様方が御高齢である、しかも、戦地等で大変な御苦労をされ、あるいは
外地で大変な御苦労をされ、灰じんに帰した日本の国にお帰りになって、そして、しかも全くひどい状態にありました日本経済、日本の
社会というものを、そういった方が御帰国になってから、そういった
方々が中心となられて、現在の世界に冠たる繁栄した日本の
社会、日本の国をお築きになられた。こういった人生の歩みを顧みますと、
先生御指摘のようなことを十分念頭に置きながら私
ども仕事を進めていかなければならないというふうに考えておるところでございます。
まず、
お尋ねの対象者の数でございますけれ
ども、戦後強制抑留者でございますが、これにつきましては四十七万三千人、抑留中死亡された方を含めまして、この
方々が五万五千人いらっしゃるわけでございますが、これを含めますと五十二万八千人という
数字になります。それから、
恩給欠格者でございますが、これは百八万人でございます。それから、引揚者の
方々でございますが、この
方々の数は百二十五万人ということになっております。
それでは、慰藉事業に対する進捗
状況といいましょうか、
請求の方の
関係はどうなっているかということでございますけれ
ども、まず
恩給欠格者から申し上げますと、今この百八万人の約四分の一に相当いたします二十六万二千人の方から御
請求をいただいておるところでございます。この御
請求をいただきました二十六万二千人の
方々の申請に対しましては、処理件数、贈呈事業を実施させていただきました
方々の数は二十万四千人、約七八%の事務処理ということになっております。
それから、戦後強制抑留者の
方々でございますが、この
方々は、
恩給を受けておられる方、あるいは受けていらっしゃらない方、抑留中亡くなられた方という区別があるわけでございます。
それぞれについて申し上げますと、
恩給等非
受給者につきましては十六万九千人、この対象者の数といたしましては二十八万四千人いらっしゃるわけでございますが、そのうち約六〇%に相当いたします十六万九千人の方から御
請求をいただいております。それで、贈呈事業を実施させていただきました方の数は十六万人ちょうどでございまして、約九五%の事務処理ということになっております。
それから次に、
恩給の
受給者でございますが、この
方々は十八万九千人いらっしゃいまして、申請がございましたのはやはり同じようにその六割に相当する
方々でございまして、具体的には十一万三千人でございます。贈呈事業を実施させていただきました
方々の数は十万八千人、事務処理は九五・六%という結果になっております。
それから、抑留中亡くなられた
方々でございますけれ
ども、この
方々は五万五千人が先ほど申し上げましたように対象になるわけでございますが、
請求件数はそのうち約七%に相当いたします四千人の方から御
請求をいただいております。これは事務処理としては一〇〇%の事務処理で、四千人、いただきました方全員に贈呈をさせていただいております。
それから、三番目のジャンルといたしまして、引揚者の
方々に昨年の秋から書状の贈呈事業を実施させていただいておるところでございます。対象者の数は百二十五万人、先ほど申し上げましたとおりでございますが、そのうち
請求件数は約一・五%に相当いたします。万九千人の方からいただいております。処理できましたのは四千人の
方々でございまして、これは若干事務処理能力が足りませんで、処理率といたしましては二一・一%という処理率になっております。
以上でございます。