○
赤城委員 さて、
電波利用料をこういった
対策に充てていくということでありますけれ
ども、その中の
不法無線対策について伺いたいと思います。
昨年ですけれ
ども、
郵政省の皆様にお世話になって
電波の
現地視察に行かせていただきました。
羽田の
管制塔も見てまいりました。そのときに言われたのは、我が
羽田空港の
管制レーダーは完璧であります、今まで
混信とかそういった事件、
事故は起こったことがありませんと
担当者の方が胸を張っておられました。私たち安心して帰ってきましたら、その直後に、十月の二十三日ですか、その当の
羽田で
電波干渉の
事故がありましたというような
報道がありました。やっぱり完璧というのはあり得ませんし、これだけいろいろ
電波がふえできます、世の中に飛び交っできますといろいろな
不都合が出てきているんだなということを感じました。
最近の
報道でも、
違法電波が全国で百万から二百万局飛び回っているなどということで、例えばこんな被害が出ているということが出ています。テレビや
電話に
混信するとかワープロのデータが消滅するとかバーコードの読み取りができない、
自動販売機のつり銭の機能が故障する。もうちょっと深刻なのになりますと、今言いましたような
航空レーダーですね。これは、
羽田では三分間に一機飛び立ったり到着をするそうですから、
管制を一歩間違えば大
事故につながる。
羽田だけでなくて大阪の方でも同じような
管制システムの画面が突然消えたなどということがあったそうです。それから
防災無線が妨害されたりとか、
自動車の走行を制御するコンピューターに
混信しますと
自動車が暴走を始める、本当にいつ大
事故になってもおかしくないような
事態だと思うのです。
そこで、今回の
電波利用料を使って
違法無線を
監視していこう、チェックしていこうということなんでありますけれ
ども、果たしてそれだけでこういった
事態が全部
解決しますというのはなかなか難しいのじゃないかなと思うのです。昨日もそういう観点からの御
指摘がありました。私も同感でありまして、この
対策だけではなかなか難しいだろう。
さっきの例えで言いますと、車の
交通事故がある、
交通事故があるから取り締まりを強化してやっていきましょう、それももちろん大事なんですけれ
ども、例えば車それ
自体の欠陥があるとか運転する人の問題もありましょう。わざとスピードを出してとか飲酒運転しているとか、そういったものもあります。お巡りさんが
道路で絹張って見張っている、それにかかるものだけを取り締まっていても、その陰にはその何倍も危険な
状態があると思いますし、それは車の側、ドライバーの側だけではなくて、
道路の
構造自体の問題もありましょう。
そういったことを考えますと、やはり
電波も同じで、網の目を張って
監視してそれだけですべて
解決するわけではないと思うのですね。トラックなんかは
違法無線でどんどん動いていってしまいますし、なかなか捕まえるのが難しいということになりますと、その根っこから
解決していかなければいけないんじゃないか、そういう
対策も必要だろうというふうに思うのであります。
不法の
無線機、大変な出力を出せる
無線機が秋葉原では普通に買えると言われています。そういう製造段階で、売らないようにする、つくらないようにする、そういう規制も必要でありましょうし、大
事故につながるような大きな問題でありますから、
無線機だから余り大したものじゃないというふうなイメージがあると思いますけれ
ども、これは、場合によっては人をあやめることもある、ピストルやナイフと同じように使い方によっては危険なのだ、だから
違法無線機を持っているだけで危ないのだよと、持っているだけで規制できるような、そういう方法も何か必要じゃないかな。
それから、いろいろな
監視システムをつくりますけれ
ども、これは
行政の側、国の側でできるのは限りがあります、全国広いですから。
民間の側で今ここでテレビが
混信妨害を受けたよとすぐ通報してくれる、そういうことが大事だと思うのですね。
一般の方ではどこから
電波が出ているかわからないということもあると思いますけれ
ども、例えばアマチュア
無線家は知識もありますし、指向性の強いアンテナというのを持っていまして、これをぐるぐる回転させることができますので、大体どの方向から
違法電波が出ているかというのをチェックできる機能というのがアマチュア
無線にはあるのです。そういうふうな、
一般の方とかアマチュア
無線家の協力も得て見張っていく、こういうことも大事だと思います。そういった
不法無線対策、いろいろな角度から考えられるのですけれ
ども、これからどういうふうにやっていかれるのかお尋ねします。