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山下(八)
委員 私は、それこそ
民間企業がある
程度このような差をつけるということはある面ではやむを得ないなと思うのです。
先ほどもちょっと触れたわけでございますが、
郵政省は国で行っているわけでございますから、男女間格差をつける、これは差別ではないという
お話であっても、見ようによっては差別だと私は思いますよ。ですから、まず国がこの男女間格差をつけない、このようなモデルとしてやはり取り組むべきじゃないかというふうに思うのですね。
例えば、皆さん方国家公務員共済年金、入っていらっしゃいますよね。これは男女間格差ございますか。ないでしょう。地方公務員にしましてもあるいは
国民年金にいたしましても、男女間の格差がありますか。ないのですね。あえていえば、
国民年金でいいますと、女性の方が特例で早く支給開始をすることができるということはありますね。ただ、今
一つありますのは厚生年金ですね。男女間格差があるのですよ。保険料率は、厚生年金の場合は女性の方が男性より安いのですね。それから受給開始年齢も特例で早いのですね。だけれ
ども、この厚生年金にしましても、男女間格差をなくするという方針がもう決まって、その方向へ進みつつございますよね。そうしますと、年金なんかについても私は全く同じだと思うのです。
そういう中で、私は、計算は間違っているかもわからないのですが、学資保険、これは子供ですからね。学資保険と年金保険、それから今回新しくできます特約保険、これについての保険料等をちょっと計算してみたのですね。もう時間がございませんのでまとめて申し上げたいと思います。
学資保険の疾病傷害特約付、ゼロ歳で加入しまして、それこそ十八歳満期にしますと、百万円
コースでいきますと、月額にしますと男性の方が七十円高いのです。七十円ぐらい知れているじゃないか、そう思われるかもわからないのです。年間にしますと、七十円掛ける十二ですから八百四十円です。これも大したことないじゃないかとおっしゃるかもわからないです。これは百万円で満期までいきますと、一万五千百二十円ですね。だけれ
ども、最高額の七百万円に入りますと、満期で十万五千八百四十円、これだけ保険料を男性の方が余分に支払っています。男性の中でも十八歳まで一切何にも保険のお世話にならなかったという方もあろうし、女性でもその間に何回も保険のお世話にかかったという方もあるのですね、確率として男性の方が多いという統計を数理的にはかっていらっしゃる、計算なさっていらっしゃるのでしょうけれ
ども。
年金保険の終身をモデルにして見ますと、加入年齢を三十歳にしまして、そして六十歳支払い、三十年ですね、これは年
金額が一万円の場合でいいますと、月額二十二円、女性の方が高いのですね。これも二十二円というのは大したことないじゃないかとおっしゃると思うのです、一年で十二ですから、たったの二百六十四円ですから。だけれ
ども、これは三十年の満期までで七千九百二十円納めるのですね、これは一万円に対してですよ。年金の場合は、今最高九十万円まで入ることができるのですね。そうしますと、七十一万二千八百円、余分に納めるのですよ。このように大きく変わってくるのですね。
それで、こういうものは今
制度ができて実行に移されているのです。ですから、今すぐこれを男女間格差をなくしろ、私はそんなやぼなことは申し上げるつもりはありません。今回の特約保険料の
改正試算によりますと、加入年齢を五十歳にしまして百万円の七十歳までの二十年
コースの特約で入りますと、特約の
種類を、この表でいきますと①の災害と⑤の疾病をモデルにしているのですけれ
ども、そうしますと、これも月額で①と⑤の差額を足しますと百九十円高いのですね。だから、年間にしまして二千二百八十円、満期までで、百万円で見ていきますと四万五千六百円なんです。だけれ
ども、これはせっかくこのようないい
制度ができて二千万円のに入ろうとした場合には、四十五万六千円余分に支払うのですね。こうなってくるのですよ。意外に大きいのですね。ですから私は、この新
制度についてはぜひ男女間格差をなくする、このことを改めて
検討していただきたい。
同時に、今後のことについても、今までの
商品についても男女間格差をなくしていく、このことが一番大切じゃないかというふうに思うのです。特に保険でいいますと、健康で全然世話にならなければ、例えば満期になったときにちょっと配当がいいとかそれがあれば納得できるのですね。自動車の任意保険がありますね。あれは男女間格差がないのですよ。事故をやらなければ、一年一年、一割ぐらいずつ保険料が安くなっていく
制度になっていますね、五割ぐらいまで下限がございまして。あれはないのですね。さっき言いました国の年金
関係もほとんどないのですよ。ですから、ぜひ
郵政省はそのことについて
検討していただきたい。これについてもお答えいただきます。
あと時間がございませんから、もう一点だけ要望しておきます。
私はパンフレットを余りもらう暇がなかったものですから、パンフレットを今慌てて国会の
郵便局からもらってきたのですね。「お子さまの二十一世紀へ、愛のプレゼント。学資保険」これにはいろいろ書いてあるのです。まず、お金のところでいいますと、「お得な前納割引
制度があります。三カ月分以上、保険料をまとめて払込みますと、割引があります。」六カ月前納は保険料の五%割引、一年前納は保険料の七・五%割り引きます。これは大変いいことなんです。だけれ
ども、例えば
一つの
コースに入ろうと思って見る場合、保険料、男女のことなんか何にも書いてないのですね。これはやはり専門家に保険料をはじいてもらわないと、毎月幾ら支払えばいいのか、例えば五百万のに入るんだったら毎月幾ら保険料を負担すればいいんだろう、こういうものが一切載ってないのですね。
ですから私は、例えばこれに、保険料の支払いでゼロ歳から十八歳でもいいです、モデルをつくりまして、男性はこうですよ、女性はこうですよ、最終的にはこうなりますよというモデルをつくりますと、これは
国民は男女間格差があるのはおかしいじゃないかという世論の喚起になるんじゃないかなと思ったりもするのですけれ
ども、それは別にしまして、保険料を計算できるようなモデルのようなものをすべてのパンフに入れていただく、このことも私は強く
感じたわけです。ですから、その辺につきましてぜひ御
答弁をいただきたいのと同時に、
大臣の今の
お話の
内容から、特に男女間格差の問題についてどのようなお
考えをお持ちか、お聞かせいただいて、終わりたいと思います。