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畑委員 それでは、
大分県
関係に移らせていただきます。
実は、きょう御出席の
皆様方、
現地を御視察を賜っていただけてない方もおられると思いますので、この
大分県は、先ほど
委員長報告の中にございましたように約一千億、その中で
林業、これが
一つの
地域における
林業のいわゆる
被災地を図面に落とした地図であるわけでございます。御
承知のとおり、青森県のリンゴも大変な
被害であったわけでございますが、この図面でごらんいただきますとわかりますように、これが
大分県における
林業の最も盛んな
地域、これをグリーンポリスという指定をいたしまして、ただいま日本一の
林業地域をつくろうという
取り組みの中でのこの
災害であったわけであります。ごらんのとおり大方、ちょうど全身やけどをしたというような格好で、これは玖珠、日田、下毛、この三郡市の三枚の図面に落とした
被害地域の様相であるわけでございますが、
委員長を初め
関係の
先生方は幸いヘリコプター等々でごらんをいただいて十二分にその実態を御
承知をいただいたところであるわけでございます。
この問題につきましては、私が先ほど申し上げましたとおり、林野庁におきましてもあるいはまた
建設省におきましても農林省におきましても大変、私も田舎の首長経験者でございますので、それなりの眼をもって見させていただきましたが、本当に迅速に、果敢に、そしてまた思い切った
対応をしていただいて、先ほど申し上げましたとおり百二十点と申し上げてもよろしいかというように
考えるわけでございます。この間、国土庁におかれましては、
東家大臣が率先して、国土庁でひとつ調整機能を発揮しよう、あるいは
災害対策に上積みをしようということで、各
省庁間の連絡
会議をたしか二月四日でございますか、長官みずからが主宰されて
会議を行い、その後もさような
取り組みをされておりますことは、まことに私は敬意を表してやまないところであるわけでございます。
そういう中で、今
現地で一番懸念をされておりますのは、やはり何といいましても
風倒木、根倒れ、そしてまた、そういった後片づけに伴います一部伐採をいたしました材木がまだ山の中にごろごろ横たわっておるわけであります。そしてまた、筑後川上流であります山系でございまして、やはり
河川の周辺に大変なそういう
風倒木等々が横たわっておる。これが、近づく梅雨どきにおきましては二次
災害に発展することは間違いないと申し上げてよかろうかというように
考えるわけでございます。
私は、
長崎県におきまする
火砕流あるいはまた
土石流、これが今、あの残念な、そしてまた大変な
被害に伴いまして、国民各界各層の
方々が、
自分の日常会話の中に必ず出てくる言葉が
土石流であり
火砕流であるというように申し上げても差し支えないというふうに
考えます。この
大分県の
林業被害に伴いまして、今、
地元の
大分県あるいは下流の福岡県、佐賀県、そういったお立場の
方々、
関係市町村の
方々が御心配をなさっていらっしゃるのは、いわゆる
土石流ではなくて土木流が発生する。今度は木が、いわば
土石流の石にとってかわって川の中に入り込んで、途中で橋脚にひっかかる、それによって
河川のはんらんが、そしてまた
河川そのものが大きな
災害をこうむる、こういうことが今大変な問題となり懸念となり心配と相なっておるわけでございます。
幸い、
東家長官におかれましては、この二次
災害、何としても取り組まなくてはならない、土木流を防がなくてはならないというような、国土庁における御
関係の
皆様方の熱心なお
取り組み、御指導等々もございまして、それを受けて林野庁におかれましても、いわゆる
治山事業の中に新たに、ヘリコプターを使って緊急を要する
風倒木等々は搬出をしようということを追加
事業としてお取り上げを賜ったわけでございます。なおまた、
東家長官みずから、自衛隊の御
関係の方にも御連絡賜り、場合によっては、二次
災害等との
関係から、県知事の要請があれば自衛隊のヘリも出しましょうというようなありがたいこともこれまた伺っておるところでございまして、深く敬意を表するところであるわけでございます。
そういう中にございまして、そういう新しい
治山事業の項目を、ヘリコプター等々を取り上げていただいた、大変すばらしいことであるわけでございますが、これを従来の既に割り当てをした予算の中で新たな
事業をやるということになりますと、またそれだけしわ寄せが他の分野の
事業、項目に移るわけでございますから、この辺につきましては予算の追加をそれぞれのお立場で御高配を賜りたい、御要求を賜りたいというように私は
考えるわけでございます。
なおまた今回、一時期は
林業経営の
方々、ちょうど
自分の長年手塩にかけた子供さんが交通事故に遭った、その現場にはもう見に行く元気がないよというようなお
気持ちの中から、国土庁初め林野庁、
建設省、農林省等々のお力添えによってようやく、やろうというような、
復興しなくてはならないというようなお
気持ちになっていただいている
方々が大方であるわけでございまするけれ
ども、大体十ヘクタール以下の山
林地主の
方々におかれましては、
後継者もない、もうこの辺で
林業をあきらめようというような方が、残念ながら間々見受けられるわけでございます。
そこで私は、この際
政府側に
一つの問題提起をしたいわけでございますが、そういった
林業を放棄なさっていらっしゃる
方々、
災害復旧をやらない
方々、そういった
林地を
地元自治体等々が
買い上げて、場合によってはいわゆる
生活環境整備林等々にいたしまして、
地域の
方々が活性化を図る。そういうような
意味合いで、積極果敢にできますように、起債の問題あるいは交付税の問題、私はこれは
地元の
方々、県、市町村の首長さん方には、積極果敢にやりなさい、自治省さんは最近の
災害関連の新たなアイデアを出せば必ず取り上げていただけますよというようなことを申し上げておるわけでございまして、この辺につきましては、自治省サイドにおきましてもぜひとも引き続きこの問題に対する深い御
理解を賜りたいがと
考えるわけでございます。そしてまた、この
買い上げた
林地につきましては、
治山事業の
生活関連等々をダイナミックに展開していただくようなこともこの機会に強く要請をさせていただく次第でございます。
なおまた、これはいささか杞憂になれば結構であるわけでございまするけれ
ども、
平成三年度の
災害、これはやはり当初予算、予備費、補正予算をもって、先ほど来申し上げますように
かなり積極果敢な
対応をしていただいた。
平成四年に入りますと、今度はこの
災害対応予算といいますものが、いわゆる
地元の市町村
段階の
方々も、特にその
災害分だけは従来の当初予算に食い込まずに、別建てで
災害復旧事業といいますものは各
省庁の
事業につきましてはやってもらいたい。
逆に言いますと、
平成四年度、翌年度からは、一般歳出計上予算との絡みからいいますと、一般計上予算がへこみまして、それが
災害分に取られる。もう少し具体的に申し上げますと、私の立場から申し上げるのはどうかと思いますが、
災害関連の方に取られて、従来やらなければならない一般
砂防事業あるいは
治山事業というものの予算が削り取られやしないかな。さような
意味合いでは、
平成三年度、
災害発生年度もさることながら、引き続き次の年度におきましても、そしてまた完成するまで、できるならば別建てで、一般計上予算を食い込まずにやっていただける。そういうような
意味合いで、各
省庁要求元のお立場におきましても、これは今日のシーリングがかかっておる厳しい財政情勢では難しいよと言えばそれまでに相なるわけでございますが、私は最近の景気回復の問題ということを
考えますと、やはり
災害関連の予算
対応といいますものは、発生年度に限らず、その後におきましても発生年度同様に、あるいはそれを上回るような積極的な
災害復旧予算の計上ということをお願いしたいがと
考えるわけでございます。この辺につきましても、国土庁さんのお立場でもひとつ大きく旗を振っていただきたいなと
考えるわけでございます。この
段階で、自治省の方の先ほど申し上げました御
見解を
伺いたい。
なおまた、あわせまして、今次
災害に対する、例えば
大分県、国の補助が七〇%、それに県、市町村で二五%上積みしまして九五というような数字でございますが、二五をほとんど面倒を見ていただいておられるということも伺っておりますが、この辺も確認をいただければありがたいと
考えるわけでございます。