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外口委員 私は、ただいまの
お答えでは大変納得しかねます。このことは大変に重要な問題でして、後ほどまた改めて後半の
質問で触れさせていただきますが、ここで
一つだけもう一度お
考えいただきたい点は、次の
三つの側面からぜひ
考えていただきたいと思います。
一つは、この
看護婦不足というのは、一体
看護婦をふやしていきたいのにもかかわらずふやせないからなのか。いわゆる
看護婦が雇えない問題、すなわち雇う側の責任、病院経営者の責任性、そういうものについてどう
考えるかという問題。また、そういう病院の経営上、若年労働に頼って人件費を抑制してきた今までの
医療の
あり方、そういう
医療経営の
あり方についてどのようにお
考えなのか。
また、病床数に比べて
看護婦が少な過ぎるからなのかという二点目ですが、やはり百六十九万床というのは確かに多過ぎます。そういうことに対しての定員基準の低さというものがありますが、そういうことに対する行政の責任、あるいはまた、これまでは家族の介護を大変当てにしてきた病院の付き添い等の問題、そういう家族介護力の低下によってそういう矛盾が浮上してきたためではないか。
また、
三つ目としましては、
看護婦の希望者がますます減少していくことを食いとめられない、そういう不安感が
関係者の中にやっと生じたためなのか。そのような問題であるとするならば、
看護婦の教育あるいは現場の
条件を一体どのように
改善していくのかといった、そういう側面からの責任ある御答弁をお願いしたいというふうに
考えます。またこの問題につきましては、後半にもう一度伺わせていただきたいと思います。
次に、今回の診療報酬の
あり方について、
幾つかの懸念されている点について
お話しして、それが現在の診療報酬体系の大変大きな矛盾をはらんでいるのではないかというシンボリックな問題として提示したいと思いますし、
関係者の御答弁をお願いしたいと思います。
今回の診療報酬の
改定に大きな位置を占める
看護関連について見ますと、
看護婦の人件費を反映した形で基準
看護料が見直されていること、また、夜勤回数の制限、週休二日制などの
勤務条件の
改善への努力に対し基準
看護料への
加算がなされていることなどは、
看護婦の労働
環境の
改善への突破口を開いたものとして受けとめております。
しかしながら、目指すべき診療報酬体系とはどういうものなのか。すなわち、サービスの利用者である、いわゆるユーザーである
国民にとって望ましいサービスがどのようにしたら提供されるものかどうか、それによって評価されるものでなければならないはずと
考えます。近年ようやくにしてサービスの利用者、すなわち、ユーザーが質のよいケアを求めていくという新しい動きが出てきておりますが、このようなときに
改定されるに当たって、例えば
看護婦の人員数と資格さえそろえば、その経験、熟練度については全く加味されていないという従来の
あり方は根本的に変わってはいないように思われます。また、サービスの利用者側からすれば、よい労働
条件のもとで、経験を積んだ
看護婦が適切に配置されているかどうかが極めて重要なはずであります。
そういった面から、私はここでお
伺い申し上げます。質のよいサービスを求めるユーザーの声を反映する新しい仕組み、システムをつくるために、ユーザーを初め
関係者間での討議を深める場をどのように行政としては担保していかれるおつもりなのか、お聞かせ願いたいと思います。