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1992-02-25 第123回国会 衆議院 厚生委員会 第1号
公式Web版
会議録情報
0
本
国会召集日
(
平成
四年一月二十四日)(金曜日 )(午前零時現在)における本
委員
は、次のとお りである。
委員長
牧野
隆守
君
理事
粟屋
敏信
君
理事
石破
茂君
理事
野呂
昭彦
君
理事
平田辰一郎
君
理事
持永
和見
君
理事
網岡
雄君
理事
池端
清一
君
理事
遠藤
和良
君
伊吹
文明
君
衛藤
晟一
君
小沢
辰男
君
大石
千八
君
岡田
克也
君
加藤
卓二
君
坂井
隆憲
君
鈴木
俊一
君 住
博司
君
戸井田三郎
君 丹羽 雄哉君 畑 英次郎君
三原
朝彦
君
宮路
和明
君
簗瀬
進君
山口
俊一
君
沖田
正人
君
川俣健二郎
君
小松
定男
君
五島
正規
君
清水
勇君
鈴木喜久子
君
田中
昭一
君
竹村
幸雄
君
外口
玉子
君
土肥
隆一
君
石田
祝稔
君
大野由利子
君
児玉
健次
君
柳田
稔君 菅
直人
君 ————————
—————————————
平成
四年二月二十五日(火曜日) 午後零時十分
開議
出席委員
委員長
牧野
隆守
君
理事
粟屋
敏信
君
理事
石破
茂君
理事
野呂
昭彦
君
理事
平田辰一郎
君
理事
持永
和見
君
理事
網岡
雄君
理事
池端
清一
君
理事
遠藤
和良
君
伊吹
文明
君
衛藤
晟一
君
小沢
辰男
君
大石
千八
君
岡田
克也
君
加藤
卓二
君
坂井
隆憲
君
鈴木
俊一
君 住
博司
君
戸井田三郎
君
三原
朝彦
君
宮路
和明
君
簗瀬
進君
山口
俊一
君
沖田
正人
君
川俣健二郎
君
小松
定男
君
五島
正規
君
清水
勇君
鈴木喜久子
君
鈴木
久君
田中
昭一
君
竹村
幸雄
君
外口
玉子
君
石田
祝稔
君 辻 第一君
柳田
稔君 菅
直人
君
出席国務大臣
厚 生 大 臣
山下
徳夫
君
出席政府委員
厚生政務次官
園田 博之君
厚生大臣官房長
古川貞二郎
君
厚生大臣官房総
務審議官
大西 孝夫君
厚生大臣官房審
議官
山口
剛彦君
厚生大臣官房審
議官
田中
健次
君
厚生大臣官房審
議官
横尾 和子君
厚生大臣官房会
計
課長
近藤純五郎
君
厚生大臣官房老
人保健福祉部長
岡光
序治
君
厚生省健康政策
局長
古市
圭治
君
厚生省保健医療
局長
寺松
尚君
厚生省生活衛生
局長
玉木 武君
厚生省生活衛生
局水道環境部長
小林 康彦君
厚生省薬務局長
川崎
幸雄
君
厚生省社会局長
末次 彬君
厚生省児童家庭
局長
土井 豊君
厚生省保険局長
黒木
武弘
君
厚生省年金局長
加藤
栄一君
厚生省援護局長
多田 宏君
社会保険庁次長
瀬田 公和君
社会保険庁運営
部長
奥村 明雄君
委員外
の
出席者
厚生委員会調査
室長 高峯 一世君
—————————————
委員
の異動 二月四日
辞任
補欠選任
衛藤
晟一
君
越智
伊平
君
岡田
克也
君 林 大幹君 同日
辞任
補欠選任
越智
伊平
君
衛藤
晟一
君 林 大幹君
岡田
克也
君 同月二十一日
辞任
補欠選任
衛藤
晟一
君
越智
伊平
君
岡田
克也
君
越智
通雄
君
坂井
隆憲
君
鹿野
道彦
君
鈴木
俊一
君
松本
十郎
君 同日
辞任
補欠選任
越智
伊平
君
衛藤
晟一
君
越智
通雄
君
岡田
克也
君
鹿野
道彦
君
坂井
隆憲
君
松本
十郎
君
鈴木
俊一
君 同月二十五日
辞任
補欠選任
土肥
隆一
君
鈴木
久君
児玉
健次
君 辻 第一君 同日
辞任
補欠選任
鈴木
久君
土肥
隆一
君 辻 第一君
児玉
健次
君
—————————————
一月二十四日
医療法
の一部を
改正
する
法律案
(
内閣提出
、第 百十八回
国会閣法第
六七号) 二月十八日
保育所制度
の
充実
に関する
請願
(
小坂憲次
君紹 介)(第一七号) 同(
大原一三
君
紹介
)(第五〇号) 同(自見庄三郎君
紹介
)(第五一号) 同(
谷垣禎一
君
紹介
)(第五二号) 同(
相沢英之
君
紹介
)(第七七号) 同(
古賀一成
君
紹介
)(第七八号) 同(
今津寛
君
紹介
)(第一一〇号) 同(
古賀誠
君
紹介
)(第一三〇号)
看護婦確保法
の
制定
に関する
請願
(
左近正男
君
紹介
)(第三二号) 同外二件(
山内弘
君
紹介
)(第三三号) 同(
小沢和秋
君
紹介
)(第三四号) 同(
金子満広
君
紹介
)(第三五号) 同(
木島日出夫
君
紹介
)(第三六号) 同(
児玉健次
君
紹介
)(第三七号) 同(
佐藤祐弘
君
紹介
)(第三八号) 同(
菅野悦子
君
紹介
)(第三九号) 同(辻第一君
紹介
)(第四〇号) 同(
寺前巖
君
紹介
)(第四一号) 同(
東中光雄
君
紹介
)(第四二号) 同(
不破哲三
君
紹介
)(第四三号) 同(
藤田スミ
君
紹介
)(第四四号) 同(
古堅実吉
君
紹介
)(第四五号) 同(
正森成
二君
紹介
)(第四六号) 同(
三浦久
君
紹介
)(第四七号) 同(
山原健二郎
君
紹介
)(第四八号) 同(
吉井英勝
君
紹介
)(第四九号) 同(
石井智
君
紹介
)(第七九号) 同(
加藤繁秋
君
紹介
)(第八〇号) 同外一件(
沢田広
君
紹介
)(第八一号) 同(
渋沢利久
君
紹介
)(第八二号) 同外一件(
竹内勝彦
君
紹介
)(第一一一号) 同(
佐藤敬治
君
紹介
)(第一三一号) 同外一件(
武藤山治
君
紹介
)(第一三二号)
看護
・
介護職員
の
人材確保法制定
に関する
請願
(
串原義直
君
紹介
)(第七二号) 同(
井出正一
君
紹介
)(第七三号) 同(
小坂憲次
君
紹介
)(第七四号) 同(
清水勇
君
紹介
)(第七五号) 同(
田中秀征
君
紹介
)(第七六号) 同(
唐沢俊二郎
君
紹介
)(第一一二号) 同(
北沢清功
君
紹介
)(第一一三号)
公的骨髄バンク
の
早期実現
に関する
請願
(鳥居 一雄君
紹介
)(第一〇九号)
診療報酬改善
、
看護婦増員
に関する
請願
(串原
義直
君
紹介
)(第一二九号) は本
委員会
に付託された。
—————————————
本日の
会議
に付した案件
国政調査承認要求
に関する件
厚生関係
の
基本施策
に関する件 ————◇—————
牧野隆守
1
○
牧野委員長
これより
会議
を開きます。
国政調査承認要求
に関する件についてお諮りいたします。
厚生関係
の
基本施策
に関する
事項
社会保障制度
、
医療
、
公衆衛生
、
社会福祉
及び人口問題に関する
事項
以上の両
事項
について、その実情を
調査
し、
対策
を樹立するため、小
委員会
の
設置
、
関係
各方面からの
説明聴取
及び
資料
の
要求等
の方法により、
本会期
中
調査
を進めたいと存じます。 つきましては、
衆議院規則
第九十四条により、議長の
承認
を求めたいと存じますが、御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
牧野隆守
2
○
牧野委員長
御
異議
なしと認めます。よって、そのように決しました。 ————◇—————
牧野隆守
3
○
牧野委員長
厚生関係
の
基本施策
に関する件について
調査
を進めます。 この際、
厚生大臣
から
所信
を表明いたしたいとの申し出がありますので、これを許します。
山下厚生大臣
。
山下徳夫
4
○
山下国務大臣
厚生大臣
を拝命いたしております
山下徳夫
でございます。 第百二十三回
国会
における
厚生委員会
の御
審議
に先立ち、
所信
の
一端
を申し述べたいと存じます。 戦後約半
世紀
を経過し、
我が国
は
世界
に誇る繁栄と豊かさを享受するに至りました。しかしながら、私
たち
はこれまで、目に見える豊かさを求めて走り続けてきた感があります。
世界
の
政治経済
が激動する今、改めて私
たち自身
の豊かさを問い直し、
国民
一人一人が豊かさを実感でき、その豊かさを
社会
全体で共有できるよう努めていくことが求められています。ひいてはこのことが、
日本
が
世界
とともに歩み、
世界
の人々の幸せを高めることにも貢献するものと考えます。これから未曾有の
高齢社会
を迎えるに当たり、健康で心豊かに暮らせる
長寿
・
福祉社会
の
建設
に向けたきめ細かな
施策
を
推進
し、
生活大国
の
実現
に
全力
を傾注してまいりたいと存じます。 以下、
平成
四年度における主要な
施策
について申し上げます。 二十一
世紀
の本格的な
高齢社会
においても適切な
保健医療
・
福祉サービス
を提供できるようにするためには、これに従事する
人材
の
確保
を今から強力に進めていくことが必要であります。特に、
医療
の
高度化
、
専門化等
に伴う
看護職員
の
確保
と、「
高齢者保健福祉推進
十か年
戦略
」を
推進
するための
社会福祉施設職員
及び
ホームヘルパー
の
確保
は緊急を要する
課題
であります。先般の本
委員会
の決議を踏まえ、これらの職種について、
養成力
の
強化
、
勤務条件等
の
改善
、就業の
促進
、
社会的評価
の
向上等
を総合的に
推進
すべく、
予算
、融資、
税制等
の
各種施策
を進めるとともに、本
国会
に、今後の
保健医療
・
福祉
における
人材確保対策
の
基盤
となる
看護職員
の
人材確保
の
促進
に関する
法律案
及び
社会福祉事業法
及び
社会福祉施設職員退職手当共済法
の一部を
改正
する
法律案
を提出することといたしております。 策定以来強力に
推進
しております「
高齢者保健福祉推進
十か年
戦略
」は、いよいよ三年度目を迎えます。特に
高齢者
が住みなれた
地域
で安心して暮らすことができる
体制
を
整備
することが重要であると考えており、
平成
四年度は、身近なところで
介護
の
相談
、
指導
を受けることができる
在宅介護支援センター
の
整備拡充
、昨年の
老人保健法改正
で設けられました
老人訪問看護制度
の
普及
、
国民
の
介護基盤
の
強化
のための
介護実習
・
普及センター
の
創設
を通じて
在宅サービス
の
充実
に努めてまいります。また、
特別養護老人ホーム
、
老人保健施設等
の着実な
整備
、
寝たきり老人
ゼロ作戦の展開、
保健事業
第三次
計画
の
実施
など、
地域
における
保健
、
福祉
の連携のとれた総合的な
施策
の
推進
に努めてまいります。 私は、
子供たち
が健やかに生まれ育つための
環境づくり
を進めることは、
高齢者対策
とあわせて車の両輪ともいうべき内政上の重要な
施策
であると考えております。
児童環境づくり対策
について
国民
一人一人の関心を高めながら取り組んでいくため、
児童環境づくり推進協議会
を
設置
してまいります。また、
育児
に関する
相談支援体制
の
整備
、
地域
における
児童
の
健全育成対策
など、総合的な
家庭支援対策
を進めるとともに、本年四月からの
育児休業法
の施行に対応して、
保育対策
につきましてもその一層の
充実
に努めてまいります。 また、本年は
国連障害者
の十年の
最終年
に当たります。ノーマライゼーションの理念に基づき、
障害
を持つ人も持たない大もともに生活し、活動できる
社会
を目指して、
障害者
の自立と
社会参加
を支援する各般の
障害者対策
を強力に
推進
していくとともに、
最終年
にふさわしい
各種
の
事業
を行ってまいります。
地域
における
生活環境
に目を向けますと、
廃棄物対策
については、昨年
廃棄物処理法
の
改正法案
を成立させていただいたところでありますが、なお、
産業廃棄物処理施設
の
設置
は、
用地難
などから困難となっており、大きな
課題
となっております。この問題に適切に対応し、
産業廃棄物
の
処理施設
の
整備
を
促進
するための新たな枠組みをつくるための
産業廃棄物
の
処理
に係る
特定施設
の
整備
の
促進
に関する
法律案
を本
国会
に提出することといたしておりますので、よろしく御
審議
をお願いいたします。また、
有害廃棄物
の国境を越える移動を規制する
バーゼル条約
に加入するための
国内法制
の
整備
を検討いたしておりますので、よろしくお願いいたします。 次に、
医療法
の
改正案
につきましては、残念ながら何回かの
国会
において
継続審査
の扱いとなっておりますが、
患者
の病状に応じた
医療供給体制整備
の起点となるものでありますので、ぜひとも本
国会
において御
審議
いただきますよう、よろしくお願いいたします。 また、人生八十年時代の
国民
の健康を
確保
するため、栄養、運動、休養のバランスのとれた健康的な
生活習慣
の
確立
を目指した
健康づくり対策
を進めます。
成人病
の
予防
や難病の
克服等
、
各種疾病対策
や
精神保健対策
に引き続き取り組んでまいります。特に
エイズ対策
につきましては、
我が国
においても最近は
患者
、
感染者
の
増加
が目立っていることから、正しい
知識
の
普及等
の総合的な
施策
を
推進
してまいります。さらに、昨年十二月に動き出した
骨髄バンク事業
につきましても、その一層の
推進
に努めてまいります。
医療保険
につきましては、
診療報酬
を本年四月一日から五%
引き上げ
ることといたしております。これは、
医業経営
の安定や
医療費適正化
の見地とともに、
看護婦等医療従事者
の
勤務条件
の
改善等
に十分配慮したものであります。
政府管掌健康保険
につきましては、その
財政状況
を踏まえて、一層の
財政運営
の安定を期するため、
事業運営安定資金
を
創設
することにより五年程度を見通した
中期的財政運営
に改め、
保険料率
及び
国庫補助率
について
所要
の
調整
を行うこと等を
内容
とする
健康保険法等
の一部を
改正
する
法律案
を本
国会
に提出いたしておりますので、よろしく御
審議
のほどお願い申し上げます。また、これにあわせて
分娩費
の
最低保障額
の
引き上げ
を
実施
するとともに、
事業運営安定資金
を活用するなどして、
成人病予防検診
などの
保健福祉施設事業
の
拡充
を図ることといたしております。さらに、
国民健康保険
につきましては、国と
地方
の
財源調整
の一環として、
所要
の
地方財政措置等
を講ずることといたしております。 また、
国民
の老後の
所得保障
の主柱としての
公的年金制度
の役割は、ますますその
重要性
を増していくものであります。今後とも長期的に安定し、
整合性
のとれた
制度
の構築に向けて一層の
努力
をしてまいりたいと考えます。特に本年は、
次期改正
に向けて本格的な検討を開始する所存であります。
援護施策
につきましては、長年、
日本
と旧
ソ連
の間で懸案となっていました
ソ連抑留
中
死亡者
の
遺骨収集
は、昨年初めて
実現
いたしました。本年度は、
高齢化
した御遺族の心情に思いをいたし、その
本格的実施
に向けてさらに
努力
をしてまいります。また、
中国残留孤児
、
残留婦人等
の
援護
の一層の
充実
に努めます。さらに、
援護年金
の額を
引き上げ
るための
関係法案
の
改正
を本
国会
に提出いたします。 このほか、
医薬分業
の
推進
や医薬品、
医療機器
の
研究開発
、麻薬・
覚せい剤対策
の
強化
に努めるとともに、
検疫所
における
輸入食品
の
監視体制
の
充実
、収穫後
使用農薬
を含む
農薬
の
科学的知見
に基づいた
残留農薬基準
の
設定等
、
食品
の
安全性確保対策
を
推進
し、安全でおいしい
水道水
の安定的な
供給
に
努力
をしてまいります。また、
原爆被爆者
に対しましても、
保健
、
医療
、
福祉
にまたがるきめ細かな
対策
を講じてまいります。さらに、
長寿科学
など
厚生科学研究
の総合的な
推進
や
国際保健医療協力
の一層の
拡充
にも努めていくことといたしております。 以上、
所信
の
一端
を申し上げましたが、私は、
厚生委員会
の皆様の御理解、御
協力
を賜りながら、
国民生活
に直結した
厚生行政
の
課題一つ一つ
に
全力
を挙げて取り組み、二十一
世紀
に向けて健康で心豊かに暮らせる
長寿
・
福祉社会
の
建設
を進めていく決意でありますので、何とぞよろしくお願いいたします。
牧野隆守
5
○
牧野委員長
次に、
平成
四年度
厚生省関係予算
の
概要
について、
説明
を聴取いたします。
近藤厚生大臣官房会計課長
。
近藤純五郎
6
○
近藤
(純)
政府委員
お手元の
資料
によりまして、
平成
四年度の
厚生省予算案
の
概要
を御
説明
させていただきます。 まず、
厚生省所管一般会計予算
の規模でありますが、総額十二兆七千六百七十億円、対前年度五
千八
百五十一億円、四・八%の
増加
になっておりまして、国の
一般歳出
の三三%を占めるに至っております。以下、その
主要事項
につきまして順次御
説明
させていただきます。
主要事項
の一は、
廃棄物処理対策等
の
推進
でございます。 (1)の
廃棄物処理施設
の
整備
につきましては、
ごみ
の
排出量
の
増大等
に対応いたしまして、
ごみ処理施設等
の
整備
を積極的に進めるものでございます。また、
リサイクルセンター
などの
再生利用施設
につきましても
整備
を行うこととしております。(2)の
ごみ減量化
・
再生利用対策
の
推進
につきましては、
市町村
におきます
ごみ
の
分別収集
や
集団回収等
を支援いたしまして、
地域ぐるみ
で
ごみ
の
減量化
・
再生利用
、こういったものを積極的に進めようとするものでございます。(3)の
産業廃棄物処理対策
の
強化
につきましては、
産業廃棄物処理施設
の
整備
を
促進
するために、その
施設整備資金
の借り入れにつきまして
債務保証制度
を新たに導入する
事業
を
創設
するものでございます。また、(4)の
水道施設
の
整備
につきましては、
海水淡水化施設
への
補助制度
を設ける等、
施設整備
の
拡充
を図ることとしております。
主要事項
の二は、
保健医療
・
福祉人材確保対策
の
推進
でございます。 まず、(1)の
看護職員確保対策
の
充実
といたしましては、
看護婦等
の
就労促進
を図るために
都道府県ナースセンター
の
創設
などを行いますとともに、
養成所
の
施設整備
の大幅な増額や
運営費
の
充実等
、
養成力
の
拡充強化
を図ることとしております。二ページに参りまして、
看護婦等
の離職の防止を図るために、
病院
内の
保育施設
の
運営費補助
を
充実
することにしております。次に、(2)の
ホームヘルパー
の処遇の
向上
につきましては、
常勤
の
ホームヘルパー
の
手当額
につきまして、現行の
介護中心
型と
家事中心
型の
手当額
を一本化いたしまして年額三百十八万円に
引き上げ
ますとともに、民間の
常勤ホームヘルパー
に対しまして
退職手当共済制度
を導入することといたしております。さらに、
社会福祉施設
で働く
職員
につきましては、(3)にございますように、
業務省力化
を
推進
することによりまして
勤務
時間を週九十分短縮いたしまして、本年十月から週四十二時間
勤務体制
が
実施
できるようにいたしたいと考えております。
主要事項
の三は、「
高齢者保健福祉推進
十か年
戦略
」、いわゆる
ゴールドプラン
の着実な
実施等
でございます。
ゴールドプラン
につきましては、第三
年次分
の着実な
実施
を図るために、(1)にございますように、
ホームヘルパー等
の
在宅
三本柱の
サービス
とか
特別養護老人ホーム
、
老人保健施設等
の
関連施設
の
整備
を
計画
的に増強いたしております。来年度におきましては、新たに小規模の
デイサービスセンター
や
痴呆性老人
が毎日通所できる
デイサービスセンター
を
創設
するほか、
在宅介護支援センター
につきましても
補助対象
の拡大を図ることにしております。(2)の
地域福祉
の
充実
につきましては、
高齢者介護
に対します幅広い取り組みを進めるために、
介護
の
知識
とか技術を広く
普及
したり、
介護機器
の展示なども行うことができます
介護実習
・
普及センター
を新たに
都道府県
に
設置
いたしますとともに、ふれあいの
まちづくり事業
も引き続き
推進
することにしております。また、
老人保健事業
につきましては、(3)にありますように、
平成
四年度を初年度といたします第三次
計画
を
推進
することといたしておりまして、
大腸がん検診
や
総合健康診査方式
によります
健康診査
を新たに導入することといたしております。三ページに参りまして、(4)の
痴呆性老人対策
の
推進
につきましては、
老人性痴呆疾患患者
の
長期療養
のための
病棟
の
整備
や、
保健婦
によります
在宅
の
痴呆性老人
に対します
訪問指導
の
実施等
を行うことといたしております。さらに、
高齢化
の進展に伴って増大する
痴呆
や
骨粗鬆症等
の
予防
や
治療
、
研究
を総合的に
推進
するために、
長寿科学医療体制確立
のための
国立病院施設
の
整備
に着手することといたしております。また、
長寿科学総合研究
につきましても、引き続き
推進
を図ることといたしております。
主要事項
の四は、
障害者施策
の
拡充
でありますが、
身体障害者
の
社会参加
の
促進
を図るために、(1)にございますように、
身体障害者福祉バス運行事業
を新たに
実施
するなど
障害者
の明るい
くらし促進事業
を
充実
しますとともに、車いすを常用いたします
障害者
の二次
障害
の発生を
予防
するために、
身体障害者健康診査事業
の
創設等
を行うこととしております。また、(2)の
精神薄弱者対策
の
推進
につきましては、
ボランティア活動
やレクリエーションへの
参加
などの
精神薄弱者
の
社会参加活動
を
促進
する
精神薄弱者社会活動総合推進事業
を
創設
するほか、
グループホーム
につきましても引き続き
拡充
を図ることとしております。(3)の
精神障害者対策
の
推進
につきましては、
グループホーム
及び
ショートステイ施設
の
創設等
の
社会復帰対策
を
充実
いたしますとともに、
重症措置患者専門治療病棟
の
整備
を行うこととしております。さらに、本年は
国連障害者
の十年の
最終年
に当たりますので、(4)にございますように、
各種
の
記念事業
を
実施
することとしております。
主要事項
の五は、
子供
が健やかに生まれ育つための
環境づくり
の
推進
であります。 (1)の
児童環境づくり対策
、
健全育成対策
の
充実
につきましては、
家庭
や
子育て
に関する
国民的論議
を展開するため、新たに国、
都道府県
に
児童環境づくり推進協議会
を
設置
するなど、
児童環境づくり
の総合的な
推進
を図りますとともに、
地域
の
子育て家庭
を支援するため、
子供
を一時的に
保育所
で受け入れる
育児リフレッシュ支援事業等
を行うこととしております。四ページに参りまして、(2)の
保育対策
、
母子保健対策
の
充実
につきましては、
育児休業明け
の
児童
を
保育所
で円滑に受け入れるための
措置
を講じますとともに、
乳児保育等
の
推進
を図るほか、
小児科医
によります出産前からの
保健指導事業
をモデル的に
実施
することにしております。
主要事項
の六は、
医療保険制度
の安定的な
運営
でありますが、(1)の
政府管掌健康保険
につきましては、
中期的財政運営
の安定を図るという観点から、
事業運営安定資金
の
創設
、
保険料率
及び
国庫補助率
の引き下げ、
分娩費等保険給付
の
改善
など、
資料
にございますような
内容
の
制度改正
を行いたいと考えております。また、
国民健康保険
につきましては、(2)の(注)のところにございますように、
市町村職員
の
給与費等
について
一般財源化
を図りまして、あわせまして、
国民健康保険事業
の円滑かつ適正な
運営
に万全を期するために
所要
の
措置
を講ずることといたしております。
医療費改定
につきましては、本年四月より
診療報酬
の五%の
引き上げ等
を
実施
することといたしております。
主要事項
の七は、
年金
・
手当
の
改善等
でございます。 四ページの(1)に書いてございますように、
年金額
につきましては、
平成
三年暦年の
消費者物価上昇率
によりまして、三・三%の
改定
をすることになっております。五ページに参りまして、
年金
の
積立金自主運用事業
につきましては、(2)にございますように
拡充
を図っているところでございます。
各種手当額
につきましては、
年金
と同様三・三%の
改定
を予定しておりますが、生活扶助基準につきましては、
国民
の消費水準の動向等を勘案いたしまして、三・一%の
改定
を行うこととしております。
主要事項
の八は、
成人病
予防
・健康づくりと疾病
対策
の
推進
でございます。
成人病
予防
・
健康づくり対策
の
推進
につきましては、リハビリテーションの
推進
とか
家庭
婦人の健康づくり等に力を入れますとともに、疾病
対策
の面では、骨髄提供者と
患者
との連絡
調整
等を行います骨髄提供者
確保
事業
を新たに
実施
するなど骨髄移植
対策
を
充実
するほか、結核
対策
、難病
対策
等につきましても
推進
を図ることとしております。
主要事項
の九は、有効で安全な医薬品の
確保
等でありますが、
医薬分業
や創業科学総合
研究
の
実施等
、医薬品の
研究開発
、医薬品等の安全
対策
を
推進
いたしますとともに、六ページに参りまして、血液等の
対策
、麻薬・覚せい剤等
対策
につきましても力を入れているところでございます。
主要事項
の十は、
輸入食品
等の安全
確保
対策
の
充実
でありますが、
輸入食品
監視体制
の
充実
強化
を図りますとともに、農産物や畜産物に残留する
農薬
の安全基準の
整備
等を
推進
することとしております。
主要事項
の十一は、国際
協力
の
推進
でありますが、WHO活動を積極的に支援するため拠出金を増額いたしますとともに、引き続きポリオ根絶
計画
の
推進
、開発途上国の
保健医療
・
福祉
マンパワーの養成、研修等を
実施
することとしております。 このほか、救急
医療
体制
について
所要
の
整備
を進めますとともに、戦傷病者戦没者遺族等の
援護
対策
につきましては、
ソ連抑留
中
死亡者
等の
遺骨収集
、慰霊巡拝等の慰霊
事業
を
実施
いたしますほか、
中国残留孤児
等の
援護
対策
につきましても
充実
を図っているところであります。また、
原爆被爆者
対策
、環境衛生
関係
営業
対策
につきましても、引き続きその
推進
を図るため必要な経費を計上いたしております。 以上が
平成
四年度の
厚生省関係予算
案の
主要事項
でございますが、以下に各
対策
別にその
概要
を整理してございます。また、各特別会計の
予算
及び公庫、
事業
団の
事業
計画
等につきましても
資料
を添付してございますが、
説明
は省略させていただきます。 以上、簡単ではございますが、
厚生省関係予算
案の
概要
説明
とさせていただきます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
牧野隆守
7
○
牧野委員長
以上で、
厚生大臣
の
所信
表明並びに
平成
四年度
厚生省関係予算
の
概要
についての
説明
は終わりました。 次回は、来る二十七日木曜日午前九時五十分
理事
会、午前十時
委員会
を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時三十六分散会