○竹内
政府委員 ただいま御
指摘いただきました第五期
北海道総合開発計画に盛られております諸
指標の達成率といったような関係でございますけれ
ども、まず、道内総
支出というものを見てまいりますと、これは、
昭和六十二年に大型補正
予算を組んでいただきまして緊急経済対策をやっていただいたわけでございますが、その後引き続いてまいりました日本経済の良好なパフォーマンスと、その
北海道に特に重点的にやっていただきました補正
予算の効果等もございまして、その後の道内の成長率といったようなものを見てみますと、
基準年でございます
昭和六十年と
平成元年との対比で見ましても、四・一%といったような成長率を達成いたしておるわけでございまして、経済五カ年
計画等々で見込まれました成長率よりも高いような成長率も遂げておるわけでございます。
それからまた、
北海道の一番の特色でございます
農業といったものを見ましても、
農業の総生産額が一兆一千億程度の水準を保っておりまして、我が国の食糧基地としての
役割を果たせていただいておるのではないかと思っておるわけでございますが、
先生御
指摘のとおり、人口につきましては六百二十万といったような
目標値を想定をいたしておりました。これはその前年に策定いたされましたいわゆる四全総におきましても、
北海道地区六百二十万というような数字でございますけれ
ども、御
指摘のようにこの
平成二年の国勢
調査では
北海道始まって以来ということで人口が少しではございますけれ
ども減少いたしました。
しかし、その間の、
昭和六十年から
平成二年の五年間の経済を見てみますと、北洋漁業だとか石炭だとか鉄鉱だとか、そういったものの規模の縮減とか、あるいは国鉄の改革によります。そういった面からのいわゆる
社会減が
増加いたしましたし、また当時見込んでおりましたのに比べますと出生率が下がってまいりまして、自然
増加も
減少をいたしたというような面がございまして、言うなれば
北海道経済、戦後最大の厳しい試練の時期であったかと思います。
そういう面で、人口の
減少というのはやややむを得なかった面があろうかと思うわけでございますが、その後の推移というものを見てみますと、幸いなことに昨年の後半から
北海道の人口、
増加傾向に転じておりますし、また観光等も大変活発でございます。あるいは観光とか滞在型レジャー、そういったものから道外からの人が入ってくる、そういったいわば交流人口と私
ども考えておりますけれ
ども、そういったものが
増加しておるというような面にも着目して今後の施策を進めてまいりたいと思っておるところでございます。
そういう面から見ますと、私
ども本
年度の、
平成四
年度の
予算もお認めをいただきますと、対前
年度化四・四%増の
公共事業を
北海道に行うということにもいたしておりますので、そういったものの前倒したとかあるいは
北海道に重点的に配分していただいておりますゼロ国債の完全消化、そういったものを通じまして
北海道経済の下支えの
役割も果たしていきたいと思っておりますが、また中長期的にはいろいろ
社会基盤の整備、これは航空路あるいは基幹幹線道路網、そういったものの整備を果たしてまいりますとともに、
北海道の特性に合いました、私
どもネーミング
事業などと称しておるのでございますが、そういうふゆトピア
事業とかニューカントリー
事業とかそういったものも進めまして、さきに申しました交流人口等々の
増加も通じて
北海道五期
計画が目指しております。そういった目標、理想に近づいてまいりたいと思っておる次第でございます。