○佐藤(祐)委員 時間が短いですから、経過を省略して
お話ししますが、今非常に事態が動いているのが、
大臣も石川ですから北陸
新幹線は特に関心も深いと思いますが、文字どおり北陸
新幹線なんです。魚津-糸魚川間を切り離す、それをのめということが言われているわけです。結局、
新幹線を欲しい、私は当然だと思うのですね。ところが、今の
政府のやり方は、
新幹線が欲しいなら並行
在来線は
JRから切り離すことを認めろよ、そうしないと
新幹線は敷きませんよということなんです。これは本当に乱暴なやり方だと言わざるを得ぬと私は思うのですね。従来の
新幹線、東海道にしても山陽にしても、並行
在来線は走っているのですよ。生活線ですからね、それに加えて高速の
新幹線、これは当然の姿だと思う。私はほかの
地域もそうすべきだと思います。
北陸本線に乗って、朝日町でしたか、ホームのところに「夢を乗せる
新幹線 生活乗せる
在来線」と大きな立て看板がありました。やはり両方必要だという切実な気持ちがそこに表現されているわけですね。ところが、
在来線の
JRからの分離を認めないとだめだぞということになっていますから、今富山の県知事初め
関係市町村に
JRからの切り離しをのみますという返事をせよと追っているわけですね。事実上迫っているのです。これは
運輸省が迫っているのと同じことなんです。
そこで、どんなことが起きているかといいますと、北陸の場合で言いますと、魚津-糸魚川間を
JRから切り離しても、第三セクターでやれば全然心配ありませんということを盛んに宣伝しているわけです。県で
検討委員会というのをつくっています。ところがその内容は驚くべきものです。あの
地域は
JR西
日本の計算では四十一億円の赤字だ、赤字
路線なんだというのです。それを第三セクターでやれば一億円の赤字で済むようになるという説明をしているのです。運賃は四割値上げをするとか、人員は二割削減かな、経費は四分の一減らすとか、幾つかのことを言っていますが、そういう宣伝をしているのです。知事が県議会で
全国の模範になるような
日本一の第三セクターがつくれるのだと言っているのですね。僕は本当に驚きました。
これまで、信楽高原
鉄道の問題もありましたが、
JRの
民営化に伴って第三セクターで幾つかありました。特定
交通線ですね。このときは国からかなりの補助があったのです。なおかつ大半が赤字でしょう。
黒字はほんの数社ですよ。それを、人口は少ない、そういうこともない、それなのにうまくいくのだという宣伝をやって、だから
JRからの分路に賛成してくださいということが事実上押しつけられるといいますかね、住民が正確に判断する材料の提供がないのです、
私は
運輸省にぜひ聞きたいのですけれ
ども、あそこの線の場合、無償譲渡を前提に計算しているのです。それは向こうではそのとおりなんです。しかも第三セクターになってそんな
経営がうまくいくのか。それは入善の役場の担当の人も率直に言っていました。四十一億が一億に減るというけれ
ども私には理解できない、だから県に何度も問い合わせたというのです。県から満足のいく回答が得られなかった。それは運賃を四割上げ、人員を何ぼか減らすとすれば赤字は減るでしょう、赤字が減ることはわかるけれ
ども、そんな大幅に減るなんということはとても理解できないと。町の担当者がそうですよ。そういう
状況でしゃにむに合意の取りつけがやられているのです。こんなやり方はやめさせるべきだ。
運輸省は、今言った
数字などについてもこれは当然知っていなければおかしいと思うのだけれ
ども、どういうふうに考えて進めていますか。