○高井和伸君 まだ細かい問題がいろいろございますけれども、以上の細かい
質問をさせていただきました私の結論を申し上げますと、実は
宮澤喜一名義の
株式売買一万株があった、そして
服部恒雄名義でも別に一万株の
売買があった、そしてまた別に
松本雅雄名義でも一万株の
売買があった、このような推理が一応、今までの
宮澤総理のお話は別にして、客観的に
書類を見た場合見られるわけでございます。
この点につきましては、これまで御
質問なさいましたそれぞれの方々は
宮澤事務所ぐるみではないかというお話でございましたけれども、論理上、これは三つの
売買があって、三つのそれから
お金が振り込まれて、三つの銀行の通帳へ振り込まれたということはあり得るという論理構成で、そのうちの
売買名義は
宮澤喜一名義、そして次の段階で金の振り込みは
松本雅雄名義、
株式の売却
代金は
服部恒雄名義、こういう三つばらばらを一つのものにしたという推理が成り立つわけでございます。
ところで、裏側でそういったことをやりやすい雰囲気、こういったことを国民の
皆さんに明らかに違いますよという、そういう
宮澤総理の弁明が欲しいわけでございますけれども、今までのお話の中ではとても理解、納得できない。今個々に申し上げましたように、この一番初めの
売買約定書の作成の経緯がよくわかりません。どなたとどなたがつくったかわかりません。次の段階で銀行振り込みの書体、いろいろ言って、
松本雅雄という名前が銀行員によって書かれたかどうかもはっきりしません。少なくとも三人の手によってでき上がっております。そういったものを見て、さらに参議院の方では三人、先ほどお話を伺いました
加藤紘一名義、
渡辺喜美名義、
渡辺秀央名義、この三つと比べますと一致しているところがたくさんございます。
すなわち、まず一番はっきりしているのは銀行く振り込まれた売却
代金、これは
昭和六十一年十一月五日で全部一致しております。そして、その振り込み元も全部
大和証券株式会社でございます。これが一致しておりまして、さらに、まず初めに買った
株式代金の振り込み方法も、
松本雅雄氏の場合は三千万円をファーストァァイナンスヘ送った。そして、
渡辺喜美名義では一千五百万円を十月二十二日に
ファーストファイナンスに送った。
渡辺秀央名義では九月三十日に
ファーストファイナンスに送った。そして、
加藤紘一名義も
お金を借りて九月三十日に
ファーストファイナンスに送った。要するに、
宮澤喜一名義の
振込依頼書もございませんし、
服部恒雄名義でもございませんけれども、少なくともこの前後での振り込みはみんながなさっている可能性がある、こう推理するわけです。
そしてさらに、同じように銀行に振り込みも、ここに出てきているのは
服部恒雄名義だけでございますけれども、
松本雅雄名義でも
宮澤喜一名義でもあり得る。ないことの証明をしろというのは大変難しい話でございますけれども、一応それぞれの空白、
売買契約書は
宮澤喜一、
お金の振り込みは
松本雅雄名義、売却
代金の受け入れは
服部恒雄名義、ばらばらであるという推理が十分成り立つ、それが非常に客観的である。
私の理解では、それを明らかにするためには証人喚問がぜひ必要である。今までの中身で明らかになったように、どなたかわからないという部分がたくさんございます。すべてある意味では
服部氏から聞きましたという伝聞ばかりでございます。そして、先ほどの弁明書に至っては、
宮澤喜一というサインを私がいたしましたという弁明書につきましても、作成期日がついせんだっての話でございます。もし証拠として出すならば、その前に書いた字を出さないと意味ないんですね。まねすればいいわけです。しかも、
服部氏、
松本氏というのは、全部ある意味では
宮澤さんの子飼いというか身内の方でございます。第三者のお話が全然入っていない。これはやっぱりどうしても納得できないという
立場にございます。
従前の方々は
宮澤事務所ぐるみ説でございましたけれども、私は三人別個説という説を唱えているわけでございます。これに対しての御弁明はあるでしょうか。