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国務大臣(
宮下創平君) 御
答弁申し上げます。
委員御指摘のように、今回の
ペルシャ湾における
掃海艇の
派遣、そして機雷の除去作業、これはまさに我が
自衛隊が創設されて以来、本格的に
部隊として
ペルシャ湾におきましてこうした
貢献をしたわけでございます。この目的は、もちろん
我が国の船舶の航行安全ということを目的として、
自衛隊法の根拠に基づきまして出動したわけでございます。
しかし、今先生おっしゃられますとおり、
ペルシャ湾で、本当に
世界の火薬庫、中東の火薬庫とを言われるような地域であのような不幸なイラク、クウエートの戦争があったわけでございますが、その戦争終結後におきまして
我が国が自発的意思に基づきまして四月の後半に出航いたしました。そして、今仰せのように、
掃海艇は大変スピードも遅うございます。船艇は木造でできているような機雷船で、機雷
掃海艇でございますから特殊な船でございますが、この四隻と、母艦、補給艦の六隻をもって、今おっしゃられますように、落合一佐以下五百五十名に達するという隊員が、本当にこれは突如といいますか、余り事前に半年も前から
準備されたものではございません。そういう意味で大変私は不安感があったと存じますけれども、この困難な航海を見事に乗り切って、そして
現地において三カ月の掃海任務、しかもそれは、今御指摘のように、各国の掃海をした残りといいますか、しかし重要な非常に困難な機雷の掃海であったと存じます。
我が国の海上
自衛隊は、掃海
能力についてはかなり
世界的なレベルを持っております。それを見事にこなした。この原因は一体何であったかといいますと、私はやっぱり
自衛隊員の平素の厳格な
訓練、
指揮、秩序、そして何よりもこういった使命に対する隊員の使命感、これが今日立派な成果をもたらしたものと存じます。そのことは、私はお伺いしたんですが、
自衛隊に入ってよかった、こうして各国から、今先生のおっしゃられるように、湾岸諸国からも本当に感謝を受けた、
自衛隊員になって本当によかったと、そういう
言葉を聞いたという話も聞きました。
やっぱりこういう平和的な
貢献、これを立派に果たしたということはまさに画期的なことでございまして、このことは沿岸諸国だけではございません。私は、パウエル統合参謀本
部長あるいはチェイニー国防長官とも就任早々お会いいたしましたけれども、まず最初に言及されたのは、このことについての感謝と敬意を表されたことでございますし、またこれは
アメリカだから当然だとあるいはおっしゃられる方があるかもしれませんが、ドイツから来た統合参謀本部の本
部長、高官もそう言っておられましたし、またオーストラリア等各国の大使が私のところへ表敬するたびに、あの
ペルシャ湾の掃海は大変すばらしかった、今、
PKO法案を審議しておられますが、ぜひ
日本としてもそういった平和的な
貢献に意を尽くしていただきたい、ぜひとも早期に成立して
国際的任務を一緒になってやっていただきたいというようなことも申されておりました。そういう意味で、私はまさに画期的なことであったと思います。
しかし、その前提には大変な苦労もあったということでございますから、落合一佐以下、本当に
政府挙げて御苦労をねぎらうと同時に、今後の
国際協力の
一つの大きな何といいますか、記念となすべきような大事業をなしたわけでございますから、
PKOはこれとほぼ匹敵するような平和的な戦後処理の問題でございますから、これはぜひとも通させていただいてこそして
自衛隊が誇りを持って堂々とやれるような、そういうことにしたいと思います。
先生の御指摘、本当に感謝を申し上げ、
自衛隊員としても本当に感謝をしていると存じます。ありがとうございました。