○堂本暁子君 そういうことで申し上げているんではなくて、女性の代表をきちんと入れていただけるかどうかということで伺っているわけです。
たまたまきょう森山さんがいらっしゃるわけですけれ
ども、国連の婦人年のとき、森山さんは政府代表でまさに条約にサインをなさった。そのナイロビから七年たっんですね。これをやっているのは、御存じだと思いますが、その当時アメリカで主にやっていたベラ・アブサッグという下院議員、こちらはUNEPなんですね。それからUNCEDに向けて千五百人もの
世界の人、国
会議員が五十人ぐらい来ている、政府
関係者も五十人ぐらい来ている。それだけ集まっているところにどうして
日本がいないのか。これはもう大変不思議なことです。
一体どうして
日本はいないのか
環境庁長官に手紙を書いた、それから
日本大使館にも書いた。しかし
日本は来ない、お金も出さない、もう向こうは半分怒っています。どういうことですか、これは。
環境庁に手紙が着いているとすれば、これは今長官がおっしゃったように、女の人は一歩下がっていると思ったから皆さんこれを握りつぶしたのかどうか存じませんけれ
ども、私は大変にゆゆしき問題だと思っています。
と申しますのは、例えば外務次官クラスの人も来ている。二年前から実はやっているわけです、アジアの
地区で、アフリカで、それからラテンアメリカで、アラブで。見てください。アジアのところで
日本というところを見たら、どうでしょう、男性がたった一人行っている。これは女性を本気で
環境庁は考えてない証拠だと言わざるを得ないんです。どういうことですか、
一体全体。森山さんよく御存じですよ。その前は亡くなりましたけれ
ども高橋さん、それから赤松さん、
日本は皆さん女性が行って実際にドラフティングコミッティーやなんかにも入っていらっしゃったと思うんですよ、私は知りませんけれ
ども。
ここにプログラムがありますから見ていただきたい。ジャパンのJの字も、どごにもないです、千五百人の中に。私はこれに行きましたけれ
ども、こっちは来てたって五百人中三人です。そして、もう
日本バッシングだってあるわけです、
環境破壊では。ここでもアメリカと
日本が
環境破壊の元凶であると。アメリカはいろいろ反論もしています。
日本は反論する人すらいない。私で出ていって一生懸命言いました。しかし、これは余りにも
日本の女性を
環境庁としてはべっ視しているとしか言いようがない。今さらもう遅いんです、終わってしまったんですから、これは二つとも。二年間ずっとやってきたわけです。
それは
日本の女性の
市民運動、まさに
水俣も女性でした。先ほど
北九州のお話も出ました。青い空を返してくださいといって立ち上がったのは男性じゃないんです、女なんです。いかだに自分をくくりつけて工場を海につくらせることに反対したのも女なんです。
日本の女性は
高度経済成長になって三十年間
公害と闘ってきた。皆さんがこれだけ
公害のない
日本をつくったと思っていらっしゃるかもしれない、男性の方は。私はそう思いません。裁判闘争でどれだけ苦しい思いをしてきたか。それはもう西岡さんが今るるおっしゃいました。だから私は言いました。私は
日本から来た。
日本は
水俣もある。そして、私たち
日本の女性こそが
公害と闘ってきた。
実際に障害を持った子供を
水俣でどれだけ女の人がはらみそして産んで、そのことで苦しめられ、虐げられ、苦労したのはどちらの性ですか、女ですよ。だからこそみんな命がけで闘ったんです。その女の人たちが
環境に対して、今でもリサイクルだろうが、これからやる長良川だろうがどこだろうが、女性が
公害問題やそれから
自然環境、リサイクル、そういったものの先頭に立っています。そして今、UNCEDに対して、ここに持っていますけれ
ども、女性は女性のアジェンダ21というのをつくりました。そして、それを持ってきているわけですが、そういうアジェンダ21についても
日本なんてただの一行もない。関与していないんです。
日本の女性は
国民の半分ですね。その
国民の半分の女性がそういう
国際会議に行って、当然
日本としてインプットしたいことがあるわけです。
大臣の認識とは随分違います。男性は突っ走るとおっしゃった。まさにそのとおりに突っ走ってきて
公害列島と言われた
日本。その中で私たちがもっと
生活しやすい、そしてこの
環境庁の白書にあるようなことを実現する、そのオールターナティブとしてのもう一つ違った人間が生きていけるそういった
環境をつくるためには、もう男性の発想ではだめだというのがこの二つの
会議の一番の根幹です。
過剰消費をやめる、
日本がその元凶だ。第三
世界からみんな第一次産品持っていってどうするんだ、片っ端からですよ、第三
世界の人たちからは。女は歯にきぬを着せて言いません。ジュネーブでは男の人の交渉の方がよほど静かです。女の人の場合はずばずば言われました。私はそれに対して返す言葉がない。確かに熱帯の森林を切っている、サンゴ礁を壊している、魚をとっている。いっぱい
環境破壊を
日本はしているんです。だからこそそういうところに
日本の女性が出ていって、
日本の女性としても
地球環境を守るんだということでやらなければいけない。
森山さんがナイロビでサインをなさった後、
日本の女性はなぜか途絶えてしまったと言われました。幾ら
環境庁に手紙を出してもナシのつぶてだと。これは
一体どういうことなのか私には全く理解ができない。手紙のコピーが欲しいとすら思ったのですが、その時間がなかったので帰ってまいりました。