○楢崎
委員 恐らくそう
答弁されるであろうと私は予想しておった。ところが、
防衛庁長官は、何遍もあなたは、きょうですよ、国際平和
協力隊とおっしゃらなかった。
国連平和
協力隊とおっしゃった。それほど名称についてあなた方は関心がない。今おっしゃったことが事実なんだ。これは前と違って人道的な国際救援
活動というものが入ったから、広くなったんです、前より。広くなったことは、悪くなった。悪くなったんだ。そうでしょう。いいですか。
じゃ、一つ一つ言いましょうか。この三条の二のところの「人道的な国際救援
活動」「国際連合その他の国際機関又は国際連合加盟国その他の国」が実施するもの、こうなっているんですよ。こうなりますと、国際連合の
平和維持活動のように国際連合の統率のもとに行われたり国際連合によって行われる
活動である必要はなくなるんですよ。どの国が行う
活動でもいいことになる。
国連非加盟国でもいい、こういうことになるんですよ、これは。
まだありますよ。容易に
自衛隊の
派遣ができるようになる。この
規定になりますと、国際救援
活動では極めて
自衛隊を海外に
派遣することがたやすくなる、その名のもとに。すなわち、紛争によって被害を受けるおそれと、国際機関の決議や要請あるいは当該国の受け入れ同意があれば
自衛隊を海外に派兵できる、こういうふうに広まる。そして湾岸戦争の際に大問題になったあのヨルダンヘのC130、これも当然可能になりますね。あるいは
伊東さんもおっしゃったけれども、イラク、サウジアラビア、イスラエルにもこれは
派遣できるようになるんですよ、
自衛隊は。それから、住民が被害を受けるおそれがある、そう思えばそういう理由で
自衛隊が出動できる。
そして、今度はその
活動内容はどういうことになっておるかというと、ずっとイから書いてありましょう、医療から難民収容施設からずっと、輸送、通信、建設、機械。これは
自衛隊がそういう
活動を行いますと、実際上は戦争の準備に
協力することになる、あるいは後方支援になる、戦争の常識としては。
それで、例えばこれはどういうことになるか。緩衝地帯への駐留というのが入っていますね、口で。これは武力紛争発生前にも行われ得る性格のものじゃございませんか。それから、検問、
武器の搬入、搬出を検問する
活動、これは武力衝突の原因になることが多いと世間では言われております。
それから、ヌの「医療」からずっとレまで、これがいわゆる後方支援になるんだ。アメリカはそう言っている。そしてタの「輸送」、これは国際連合
平和維持活動と人道的な国際救援
活動のために必要な「輸送、保管、通信、建設又は機械器具の据付け、検査若しくは修理」、これも軍事
活動の後方支援になりますよ。なります。そして、この輸送には一体何を使うんですか。C130ですか。陸上ではトラック、装甲車、二千人の
隊員を運ぶとき、海上
自衛隊の軍艦、つまり自衛艦ですか、あるいはC130、あるいは今度購入されました政府専用の飛行機で、それで運ぶんですか。それは後で
答弁してください。
それで結局、今度は「五 海外」となっている。これも問題です。「海外」の定義は「
我が国以外の領域(公海を含む。)をいう。」ということになっていますよ。今まで我々は随分いわゆるシーレーンの問題で、まあ一千海里ぐらいだと言っておったけれども、これはパアになってしまう、全部。世界のどこでも行けるんだ、海外ということで。だから、去年廃案になった
法案よりもこれはさらに危険度が大きい。私はそれを
指摘したい。後で一緒に
答弁してください。私は聞き損なったかもしれないが、私は
法案のことを
質問しているんですからね。いや、あなた方、いろいろと言って聞かしておかぬとね。
それから、社会党の山中さんが
質問されたあれ、
答弁が私よく聞こえなかったが、前の臨時
国会のときは、いわゆる束ねるですね。これは池田さんは、撃ってもよいという
判断を示すことができる。今度あなたは、撃ち方やめ。前は撃ち方始めと束ねるを説明して、今度は撃ち方やめと、始めといや、大臣が言ったことを言っているんです、私。何でそんなにたった一、二カ月で変わるんですか。どうしてそんなに変わるの。
もう一つついでに言っておきますが、いいですか、束ねるということは、私はこの前の臨時
国会でも言ったけれども、こんなことは、こんなあいまいな
日本語はないんですよ。いいですか。偉い人が言っている。総理大臣候補を自分の事務所に呼びつけて口頭試問をした元幹事長小沢
一郎氏がこう言っている。束ねるとは何ですかとインタビューで聞かれて、それは
指揮するんですよ、まことに明快に言っている。元幹事長ですよ。当たり前です。
さあ
答弁してください。