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政府委員(
松野允彦君) 特にこのワラント債でございます。これは国内よりはむしろ
海外で発行されみものが最近多いわけでございますが、ワラント債と申しますのは新株引受権というものと社債がくっっいたものでございます。ただ、
海外で発行されましてそれがばらばらに流通するという格好になっておりまして、国内に還流をしてくるわけでございます。ドル建てで発行される場合が多いわけですが、それが国内に戻ってまいりまして、ワラント
部分と債券
部分とが別々に消化をされるという形をとっております。
それで、ワラント債そのものは、発行されるときは、仮にパー発行されるとしまして、そのワラント
部分の価値というものを差し引いたものが債券の売買値段になもわけでございまして、現在の発行条件によっていろいろ違いますが、おおむねそのワラント
部分が一五%ぐらいというような
感じになっております。したがいまして、国内に戻ってきた場合の債券
部分だけをとってみますと、八五%といういわばディープディスカウント債といったような
感じの商品になるわけでして、そういったものは利回りがかなり高くなりますので、主として機関投資家に消化されるという形をとっております。
問題はワラントでございまして、ワラントは御
指摘のように、その消化に当たっていろいろな問題が
指摘をされているわけです。ワラントと申しますのは、一定の値段で株を買い付けることができる権利をあらわした
証券だということでございますが、その値段が初めから決まっているわけですから、その値段にもし株価が達しなければ、これはワラントの行使期間というのがございますから、それを過ぎてしまえばこれは全然無価値になってしまう商品でございます。
そういったようなことで極めて投機的な商品だということが言えるわけでございまして、その消化についてはくれぐれも商品性を考えて、そういう商品に適合するような
顧客に勧めるべきだという
指導を私
どもしてまいっているわけでございます。
確認書、それこそまた
確認書でございますが、
確認書をとるというような
指導もしているわけでございますけれ
ども、いろいろな報道ではどうも必ずしもそれが守られていないというような
感じもございます。
現在、私
どもは特にその点については問題意識を持っておりまして、ワラントが国内に還流してきた場合にどういう消化
状況になっているのかという点についてひとつ重点的に調査をしてみたい。これは
検査までするかあるいはヒアリングをするかという問題があるわけでございますが、そういったことを考えていきたい。ワラントというのは非常にわかりにくい商品でございまして、そういった
意味では十分投資知識のない人に売るということは非常に適当でない商品なわけでございます。この辺も、そういうことが十分説明され、かつそういう商品を勧めてもいいような人に消化されているのかどうかという点についてひとつ十分調べ、
発行市場におきます安易なワラント債の発行というものが行われないようにしていきたいというふうに思っているわけでございます。