○目黒
委員 私は、この
委員会に所属させていただきましたのはことしからでございます。質疑をさせていただくのも初めてでございますので、どうぞひとつよろしくお願いいたします。
最初に所得格差、資産格差の問題についてお伺いをいたしてい岩たいと思います。ちょっと順序が変わっておりますので、お願いいたします。
大変長期にわたる
景気拡大が続いておる中で、
国民の間の所得格差、資産格差といったものが広がっているのか縮まっているのかという問題であるわけでございます。私がこの問題についてお伺いをいたしますのは、階層間の格差がだんだんに広がっていくということになってまいりますと、やはり社会の不公平、それから不平等といったようなものが
拡大していくことを
意味しているのじゃないか、やがては社会不安やもろもろの社会問題を引き起こす
原因にもなりかねない問題なのじゃないだろうか、このように考えるものですから、こういった立場に立って、以下幾つかお伺いをしていきたい、こう思います。
最近新聞で伝えられるところによりますと、
アメリカの商務省が発表いたしました
アメリカにおける格差の動向とでも申しましょうか、中身が伝えられております。
アメリカの九〇年の所得
調査で所得が、
政府で決めている貧困ラインというのがあるのだそうでございますが、貧困ラインよりも少なかった人、いわゆる貧困者の数が前年度と比べますと二百十万人も
増加をして三千三百六十万人になっておる、全人口に占める割合も前年度よりもやはり上がりまして一三・五%になった、こんなふうに報じられております。
こういった
状態というのは決して好ましい
状態ではない、こう思いますし、我が国ではそんなに大きな格差があるというふうに思ってはおりませんけれ
ども、しかし
傾向として広がっておるのか縮まるのかというのはやはり看過することのできない
一つの課題なのじゃないだろうか、こういうふうに思いますので、そこらあたりをとらえて御
意見を伺い、対策が必要であるといたしますればそれらの対策等について、以下順次お伺いをしたい、こう思います。
平成二年の生活白書を見させていただきますと、わずかではありますが所得格差は広がっておる、こういうことを示す係数、ジニ係数というのだそうでございますけれ
ども、数値は非常に小さいのですがやはり少し広がっている、こういうふうに報告されております。また、私が素人なりに計算をさせていただきました階級別の給与総括表で五十三年と平成元年とを単純に比べてみますと、五十三年の平均の給与というのは、これは給与総額を対象人員で割っただけの話でありますから非常に単純なものでございますが三百十九万三千円、元年では約百万円ほど上がりまして四百二万三千円、こういう
数字になっておるわけでございます。
これを、平均以下の人の動向がどうなっておるか、平均以上の人の動向がどうなっておるのだろうというふうに見ますと、五十三年は三百万が平均ですから、平均以下の人たちが全体として四〇・一%であった。これが元年になってまいりますと平均が四百万になるわけでありますが、
数字がそれなりに動いております。そして、ここに当てはまる人数で支給された給与を割っていきますと、やはり上位階級の取り分が多くなっておる、こんな
数字もあらわれてまいっております。単純にこの階級別の給与総括表だけで直ちにここにあらわれた
数字が、格差がそのまま
拡大した、こんなふうに申し上げるつもりはございませんけれ
ども、
一つの流れとして見ていいんじゃないだろうか、私はこんなふうに思っております。
そこでお伺いしますが、企画庁では一生懸命努力をされておるわけでございますけれ
ども、
現状で格差が広がっているのか縮まりつつあるのか、こういう点をどう見ていらっしゃるのか、推移などを踏まえてひとつ御見解をお伺いしてまいりたい、こう思います。よろしくお願いします。