○及川一夫君 いろいろおっしゃるが、世の中にはいろんなものが出ていますわな。日経のコミュニケーションレポートなるものを見ましても、この
報告書にないようなことが書かれているんです。私は、この
報告書は十分でない、今
局長が言うようなことでさらっと受けて、さらっと検討すりゃいいというものじゃないなというふうに思うんです。非常に不親切な僕は
報告書だなというふうに思うんです。
例えば僕は、時間がないから項目だけ羅列しておきますけれ
ども、六百二十五万局数、こう書いてあります、今現在局があると。それが二〇〇一年には五千万局数になる、こういうことが書いてある。一体五千万局数って何だと、これは。そんなに電波を発するところが出てくるんだろうかということを
考えてみると、どうやらコードレスとか移動体
通信の電話機数まで入っている。一体そんなことでいいのかどうかというような疑問。
アマチュア
無線という問題もある。あるいは、これはレジャーのヨットやなんかでも、どうもあなたの方の方向では安全のために
無線機を積ませるような話もちょっと聞いたりなんかするんだけれ
ども、仮にそういうものがあればそれも対象になる。NHKはどうなる、移動体
通信は、NTTはどうなる、ありとあらゆるものが、電波を使っているというのは非常に多いですからね。これは非常に大きなあれなんだけれ
ども、それにしても五千万局数というような発想の仕方、需要が多くなるという
意味で言いたいところなんでしょうけれ
ども、こういうような問題のとらえ方。
行政費用がかかっていると、こうおっしゃるんだが、別に
説明を聞いたわけじゃないけれ
ども、あなたのところの電波
関係ですか、年間百三十億ほど予算がある、しかし人件費が百二十億で十億だけが行政費だと。こういうそれにつながるような
説明を受けたりなんかするんだけれ
ども、じゃ免許を、今何か許可を与えているでしょう。そのために印紙代というようなものでもってやってますわな。これはどうも年間八十億ぐらいあるんですよ。それが大蔵省に入っているというようなことを聞いたときに、一体どうなんだろう、今現在で仮に八十億というものが納められている、しかしそれが十倍になる、六百二十五万局が五千万局になるんだから大体十倍になるといったら八百億です。これはもう計算上の問題で、足し算引き算でやるような話とは違うけれ
ども。
また、数千億かかると、こう言うんだけれ
ども、数千億とは幾らか。こういったものによると、五千億とか六千五百億とか七千億なんていう数字も出てくるわけですよ。何でそんなにべらぼ
うにかかるんだろうというような問題とか、それから有料化した場合に、持ち運びの電話機、今権利がありますわね、あれと同じようなことになっていくのか。電波を使うということを許可されたところは、その移動なんかについて今でも何か国が払うようになっているでしょう、マイナス面が出た場合には国がそれを負担するみたいな格好で。
そういうものであるとか、あるいは不法電波と、こうおっしゃるが、このために監視体制を強化するというんだけれ
ども、監視体制を強化されたら、不法電波を取り締まるのはいいけれ
ども、じゃほかに流れている電波というのは全然入ってこないのか。入ってくるとするならば、プライバシーの問題が出てくるじゃないかというようなこと。
あるいは、研究体制の強化はいいんだけれ
ども、何か
郵政省が別に研究所をつくるような発想にとればとれないこともないなということになると、今民間にある電気
通信の研究所、これなんかはもう世界で一、二、一位と言われるぐらいの
技術力を持ってやっているわけでしょう。そういったところを度外視して何か新たに研究体制をつくるような、そういうような発想法とか、どうも私
ども見てますと、今の
状態の中でも解決できるものが、そちらの方にウエートをかけないで、何か有料化の方にウエートがかけられるようなそういう発想法でいいんだろうか。
例えば、香港というところがあるけれ
ども、外国で外国でとおっしゃるが、香港では、東京を前提にして
考えると、四つの区域に区分けをして、そしてA、B、C、Dというものがあるとすれば、Aでは混雑している、Cはどうもあいているということになると、直ちに自動車に送信機と
受信機を積んで、この移動体
通信なんかの混雑
状態をその自動車をもって、中継所をつくって混雑を解消するというようなことが
現実の問題として香港で行われているという実態もあるわけです。だから、今例えば東京じゃ移動体
通信の波が少なくて大変だということなんだが、そういう
技術というものを入れれば電波の移動という問題なんかについても、かなり
技術的に解消できることもあるんではないかというようなことなんかも僕は検討すべきだと思うんだが、そういう
報告というのは実際問題としてこの中では見当たらないんですよ、そういう研究をしようとかというような話は。
そこで僕は、時間がありませんから、きょうの問題の締めくくり的に聞くんですが、
報告書というのはこれだけですか。あと
報告書はないですか。これは電波政策懇談会
報告「二十一世紀の活力ある電波利用社会を目指して」、これだけでほかに
報告書はありませんか。これだけちょっと聞いておきます。