○渡辺四郎君 私、ちょっと時間が余りないものですから、通告はしておりましたが、
質問はまた次の法案審議の
段階ですることにします。
公安
委員長と長官にお尋ねしたいと思うんですが、ここに三月六日の西日本新聞があります。これに「拝啓 県警本部長どの これが実態です」ということで、「博多署員が「直訴状」所属、名前、堂々と「よくぞ言った」同僚も拍手」という大きな見出しで新聞が出されておりますが、実は私も、一月三十日の代表
質問の中でも現在の警察の実態、あるいは当
委員会で調査に行った
段階でも、正式な調査の中ではなかなか出ませんけれ
ども、やはり夕御飯なんか一緒に食べておりますと、県警の大幹部の皆さんからも、今の現場の第一線の警察官はもう限界にきておるというような
お話を実は聞くわけです。例えば、交付税あるいは地財計画でやるべき内容ですけれ
ども、超過勤務も一二%という枠内で予算は決まっておる。ところが、この方が訴えておるのも、やはり超勤手当もちょっぴりだ、休日出勤、代休なしというようなことで、これは非常に勇気ある行動と支持する声が警察官の中にもたくさんあるわけです。
ちょうど今度の
選挙で
大臣がお見えになり、あるいは党の大幹部がお見えになるということで、福岡県警の管轄の皆さんですけれ
ども、確かに夜遅くまで警備、交通整理、大変な御苦労もあっておりまして、そういうところで聞きましたら、
課長、係長クラス、警部、警部補クラスの皆さん、そういう人
たちも、やっぱり実態はそうですよ、しかし本当に勇気があったというふうに言われておるわけです。
ただ心配をするのは、ここにも警察官の同僚がこう言っております。やっぱり勤務、労働条件問題についてはなかなか口には出しにくい。以前から見れば非常によくなったが、しかしやっぱり非常に出しにくく、「今回の手紙に「声なき声を代弁する勇気ある行動。」ということで
本人が異端児扱いされなければよいが」という意見が同僚の警察官の中で非常に多いという。これについては、本部長は会いたいというように言っておるようです。会っていろいろお聞きをするわけでしょうけれ
ども、博多署の署長の弁も載っておりますけれ
ども、「手紙は建設的提案と受け止めているが、直接、本部長に郵送という手段がベストだったか、疑問は残る。」、こういうふうに署長は言っておるわけです。
しかし、これは私は
自治体でやっていたからよくわかっておりますけれ
ども、署長が直接予算要求をするわけじゃないのです。県警本部が県の
財政課あるいは知事に予算要求をするものですから、そういう点では勤務、労働条件問題を直接署長に、超過勤務手当をふやしてくださいとか、まあ警察は余りないでしょうけれ
ども、そういうことをなかなか言う機会もないし、またそういうシステムにもなっていない。やっぱりこの状態が今の警察の実態ではないか。
行政改革を進めなきゃいけない、しかし東京近傍だけが警察官の定数の増員になっておりますけれ
ども、あれから後は全然定数はふえていないわけです。犯罪は広域化する、麻薬犯罪は出てくる、暴力団も非常に多様化する、そして交通が非常に開けてきたものですから、暴走族を含めての交通違反あるいは事故件数も非常に多いというようなことです。沖縄でありましたあの事件のときだって、三十人から暴力団おる中で、見張りに立っておるのは警察官二人ですよ。四人が交代で二人ずつやっておる。そして、四人おって防弾チョッキは二着しかない。交代するたびに防弾チョッキをかえなきゃいけない、こういう苦痛を述べておる現場に立っておる警察官の声もありましたね。
ですから、このことは、所属、名前を堂々と書いて本部長あてに直送した、私はやっぱり、賞状ものじゃないか、長官から表彰してもいいんじゃないかというふうな気もするわけですけれ
ども、現場の第一線の警察官を勇気づけるためにも、今一二%の超勤枠を私は、
年度の途中でも例えば一五にするとか一八にするとか、このくらいの努力でひとつ報いてもらいたいと思うんです。まあ福岡県警に直接ということはないでしょうけれ
ども、私の方も本部長にはお会いはしますが、こういう人をやっぱり大事にしてもらうように、後で物を言っちゃいかぬということでしからないように、特に私の方からもこれは長官の方にひとつお願いしておきたいと思うんです。