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政府委員(棚橋祐治君) 形としては、ここで私
どもが
特定商業集積法で
考えて御提案しておりますものと確かに似ておると思います。私
どもも、物を売り買いする
店舗、倉庫を核に、それを支援するいろいろのコミュニティーホール、イベント広場とかアーケードとか、この
法律にございますように、顧客その他の
地域住民の利便の増進を図るための多様な施設が一体的に
整備される施設を
特定商業集積施設と、こういうふうに名づけておるわけでございます。
今先生御
指摘のノアは、ここにも大変カラフルなパンフレットがございますが、本当に
一つの小さな森の中の憩い場のような雰囲気の中で、大手
スーパーと
地元の小売
商業の有志約六十店、それにそのほか数十店加わった大きな
商業集積になっております。ただ、率直に申し上げまして幾らかというかかなりの差異があることも事実でございまして、
一つは、ノアの場合はあくまで民間の方々が、野田市の中の旧
商店街が、近隣のあの
地域は春日部とか流山とかいろんなところに、ちょうど茨城県と埼玉県と千葉県の合流地帯という接点で、そういう新しい市ができてどんどん野田市の旧
商店街から顧客が流出してしまうというので、これじゃ寂れてしまうということから、野田市それから野田の
商工会議所と御相談をされて、自然発生的というか民間の方々の活力でできたわけで、我々もそれに敬意を表しているわけでございます。
私
どものこの構想は、やはり市町村が構想をつくるということで、決して官主導型ではありません。あくまで、民間の方々の熱意が中心ではありますが、それにあとの公共施設の一体性、場合によると文教施設その他とのバランス、さっき先生がおっしゃった魅力ある町づくり、そういうものとの全体構想の中でそういうプロジェクトを進めていくわけでございますので、何といいましても、市町村がいろんな角度からの配慮をしてやっていくという点で、相当
地方自治体の意図がまず大きく入るわけでございます。
それから、もう
一つ中身としまして、このノアは言うなれば
スーパーと参加された商店の方々の共同施設でございますが、私
どもの
考えております高度
商業集積
地域といいますのは、あるいは
特定商業集積地域といいますのは、
周辺の、つまりそのプロジェクトに参加をされないが、そこに国のあるいは
地方自治体の支援で設けられたいろいろの
商業基盤施設、駐車場とか先ほどのイベント広場とかコミュニティーホールその他は、
周辺の
中小事業者も、もちろん適正な使用料を払っていただきますが、できるだけ
活用をしていただく、それによって、直接参加をされない
小売業者も大いにメリットを得る、こういうような点でまた違いがあるかと思います。
それからもう
一つは、何といいましても公共施設と一体的に
整備をするということで、建設省、自治省の力で道路とか公園とか、先ほ
ども午前中の御答弁で、場合によると河川のいろんな改修とか、そういうようなことまで
考えていくわけでございます。公共駐車場はもちろんでございます。そういう
意味で、言うなれば、
商業の振興を図ることは当然でありますが、全体を良好な都市環境の形成というところにも力点を置きます。この
特定商業集積の
法律の
目的にもそれがはっきりうたわれておる。こういう点で、違いといいますか構想の大きさといいますか、そういう違いがあろうかと
考えております。