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会田長栄君 これは、研修日数が多過ぎて自分の担任している子供たちから離れ過ぎていて、いわゆる担任と子供たちの信頼関係というのができにくいという、こういう御意見が強いんですよ、受けている人たちは。ましてや、この中にあって、学校を挙げて取り組んでいる学校行事すらこの研修のために初任者が離れなければいけないという実態になっているんです。これが
一つですよ。毎年実態
調査しているというけれども、毎年実態
調査しているならこういう点は明確に押さえて取り組むべきだと思うから私はお尋ねしているわけであります。
午前中、同僚の大渕
委員の方から
質問が出ていたけれども、これは
政府の立場からいえば、本音と建前というものを使い分けているような気がしてなりませんから非常に残念でございます。一国の総理が外国に行って、みずから反省をし、これからの進めるべき施策について公約をしているというのに、なかなかしかし現場実態ではそのような雰囲気になっていないというから、恐らく私は御答弁の中で、総理が公約したことについては既に教科書もでき上がっちゃっていることでございますから、その点は今後補完させていただきますという答弁が出るのだと思って聞いていたんですよ。しかし、その補完という言葉はついに出ません。
しかし、私が今ここでお答えをいただいたり
質問したりしたいのは、何としてもそういう問題を一歩でも前進させて子供の教育に役立つようにしていきたいから聞いているわけでありますから、そこはやっぱり本音で言ってもらわないと困ります。本当に年間を通して研修
内容が多い、研修出張が多過ぎる、担任している子供たちから離れる機会が多過ぎる、これは何とかしたいと思って、今その点を
調査しているのならしているのだというように聞かせてもらえば、受け取る方も非常にいいんですよ、これは非常に大事なところですから。
それからもう
一つは、
指導のあり方をめぐって問題が出ているんですよ、初任者の中から。これは私もわかります。私もかつて二十五年の教職員経験がありますからよくわかります。
それはどういうことかというと、初任者が授業展開中に、授業展開中ですよ、
指導の
先生に授業を要所要所で取り返されるというんですよ。私もかつて一度経験あるんです。これは若いときですから、学校ってこういうところかなと思っていたから別段余り怒りを感じなかった。その当初はですよ。しかし、よく考えていきますと、やっぱりうちの
先生は
指導員の
先生よりも下なんだ、専門的でないのだといって子供の方から不信を買うんですよ。これは非常に難しいところなんですね。この点について出ているんです。もう
一つは、宿題が多過ぎると言っているんですよ。まあ子供と同じですわ。大体この三つが出ているんです。
それは、現場の校長
先生はどう言っているかというと、参ったと。参ったですからね。その参った中身は何だといったら
二つある。
一つは、非常勤講師の補充がどうしてもできないと言っているんですよ。だから、初任研の制度をつくった。これは仏をつくって魂入れずというところへきているんです。参ったと言うんですね。それから、もう
一つ参ったと言っているのは、初任者が一校に三人、四人と配置されたときに難しいと言っているんですよ。
同僚はどう言っているかというと、とにかく容易でないようだな、あれではストレスたまるのも無理はないわな、これが同僚の共通の意見ですよ。じゃ、PTAは何と言っているか。とにかく初任者の
先生には受け持ってもらいたくない、こう出ているんですよ。
そういう
意味で、非常に小中高とも本格実施に入った。とりわけ埼玉県などでは、これは新聞にも出ているとおり、非常勤講師を確保できないから大学生を頼むと言っているんですから、もうここまできたら容易でない状況ですよ、これ。そういうことを考えますと、この初任研を本格実施して来
年度に向かってどのように
文部省がこの問題点を整理していくかということが今日問われています。その
意味でぜひ、この初任研の実施状況の実態
調査をしているというのであれば、本音をひとつ集約してほしいというのをお願いしておきます。本音です。
それからもう
一つは、対策協議会を発足させて全国三カ所でやると、こう言われておりますから、その中には初任者もひとつ意見をまとめて提起できるようにしてもらいたい。初任研についてはこの
二つだけお願いしておきます。
最後に、こういう問題点が
指摘されているとき、文部大臣といたしまして、本格実施に入った、しかし初任者からも現場の校長からも、PTAの父母の皆さんからも同僚からもこういう問題が
指摘されていますから、どうしても私は見直しをしなければいかぬというときにきていると思いますので、そういう点を含めまして御所見をいただきたい。