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国務大臣(
愛知和男君) 最初に、
環境月間の行事
内容につきましてお答え申し上げます。
世界
環境の日というのを
我が国が提唱いたしまして、これが六月五日というふうに決まりました経緯を踏まえまして、
我が国では六月五日から一週間を
環境週間として毎年
環境保全のための啓発運動をやってまいったわけでございますが、ことしは、御指摘のとおり、
環境庁設立二十周年でもございますので、週間ではなくてこれを月間にしてさらに盛り上げていきたい、こういう
趣旨で
環境月間と銘打ちまして普及啓発運動をしていきたい、こういうことでございまして、六月を中心にしました約一カ月を
考えております。
具体的には、
環境に優しい暮らしの
提案をテーマにいたしまして
地球環境問題を中心にした展示を行いますエコライフフェアというのを、昨年もいたしましたが、ことしは少し規模を大きくいたしまして、五月二十八日にスタートいたしますフェアを計画いたしております。このエコライフフェア以外に、低公害車フェアあるいは
環境教育シンポジウム、それからアジア・太平洋
環境会議、エコ・アジア91と称しましたこういう行事、こんなようなことを
考えております。
これを機会にさらに国民の多くの方々に
環境の問題を
認識していただき、またそれを行動に起こしていただかなければなりませんので、そのような方向で国民の皆様方に御理解と御協力をいただけるように
努力をしていきたい、これが
環境月間の
趣旨でございます。
さらに、
環境白書につきまして
お尋ねでございますので、この点につきましてお答えをさせていただきますが、ことしの
環境白書は副題をつけまして、「
環境にやさしい経済社会への変革に向けて」、こういうテーマを掲げて出させていただきました。これは
地球的視野で
環境問題を分析し、
環境問題の広がりと深刻さに対応いたしまして、社会経済システムの変革によって
環境への負荷を減らしていくことが必要である、こういう
認識でこの白書を書かせていただきました。
その中でいろんな問題があるわけでございますが、幾つか具体的にとらえて申しましたのが、自動車の問題とそれから自然の問題、この二つだけではないのでありますけれ
ども、ことしの白書では特にこの点に重点を置いてまとめてみたわけでございます。
細かくは、例えば自動車の問題につきましては、貨物輸送のモーダルシフトの推進とか、あるいは電気自動車などの低公害車の開発導入、自動車排出ガスの総量抑制方策の具体化へ向けての検討などに力点を置いてございます。またさらに、これらの
施策につきましては交通体系や都市構造のあり方にまでさかのぼる必要がございますので、
関係者の合意形成ということで
努力をしてまいりたいというようなことを述べてございます。
また、自然の問題につきましては、
環境保全型社会への変革のためには、
人類がその中で生存しております
地球の
生態系を保全していくことと、一人一人の心に自然を慈しむ気持ちをはぐくんでいくことが基本になるということを主にいたしまして、具体的な
地球生態系の保全のためには国際協力を進めるとともに、
国内における自然の開発利用につきましては、計画の初期の
段階から関与して
調整を行うということなどをやっていきたい、こういうふうな
趣旨、また、自然を慈しむ心をはぐくむためには自然公園の
整備充実や自然との触れ合いのための人材の育成などに力を注いでいきたい、こういうことなどを書いてございます。この点につきましては、
環境庁といたしましては四月十二日付で自然
保護局企画
調整課にふれあい推進室というのを設けたところでございまして、
行政としてもこういう点をぜひ推進していきたいと
考えております。
以上、ごく概略でございますが、御
説明をさせていただきました。
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