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清水澄子君 そういうものはひとつぜひ急いでいただいて、そして来年度の
予算には何らかの形があらわれていくような、そういうことをやはり今からひとつ御検討いただきたいと、そのようにお願いしておきます。
これは最後なんですけれ
ども、最近の読売でしたかね、四月五日に今年度の
環境白書について記事が出ておりましたけれ
ども、これを読みますと、今年の
環境白書の最終案に戦争による
環境破壊の深刻さが訴えられているということは今までにない内容であると。そして、
環境破壊を戦闘の手段に用いないという国際的合意づくりの
必要性が強調されているということが書かれておりました。私は、本当にそれは全く賛成ですし、特に長官は衆議院の
環境委員会でも、戦闘行為それ自体が
環境破壊である、だから戦争そのものが
環境破壊であると、戦争と
環境という問題について非常に私は明快な答弁をしておられるのを読みまして、これも全く同感をしているわけです。
ですから私は、そのときに当たりまして、先ほどから何回もお聞きしているんですけれ
ども、
所信表明の中でも
大臣が「
環境保全は、
平和国家を標榜する
我が国が
世界に
貢献するに最もふさわしい
分野である」、そしてそれが「
国際的地位にふさわしい積極的な
環境外交を進めていく」ことを非常に強く強調しておられるわけですが、私は今までは
予算的な面でそれは全然そういうことが裏づけられていないじゃないかということを御質問して、そしてまた、
環境行政の
位置づけ全体が法的な意味も含めて今基本的な枠組みを検討するときが来ているんじゃないかということを申し上げたわけです。
私は最後に、今そういう、
環境白書がいつでも時代を先取りして問題を提起されるというのは大変いいことだと思います。そういう中で、これは私の方の提案ですけれ
ども、今回の
湾岸戦争に伴う
環境破壊というのは、これは非常に国際的にも、今先ほど報告がありましたように、大きな問題になっていたと思います。ですから、本当にこういうことに対してこそ私は、
日本のやはり憲法の理念に則した
貢献というのは、まさにこういう
環境保護への
貢献というのが一番できることだと思います。ですから、いつでも自衛隊の海外派遣ばかりが議論されているわけですけれ
ども、むしろ今こそ国際的に、こういう
環境復旧のために、または
環境保全のために
日本がどういう
役割を果たせるかということを、もっとこの面も私は根本的な
政策を打ち出すときにきていると思うわけです。
私の方の提案は、まず、国内でも常設の
地球環境レンジャーを創設することができないか。今国立公園にはそれを管理するレンジャーが百人ちょっとおられるわけですが、それの
地球環境版をつくったらどうなんでしょうか。そして、必要なときにはいつでも
環境調査を目的とした
環境ミッションを派遣する。そして、
環境復旧を目的とした
環境レスキュー隊の派遣ができるような、そういう機動的な国内体制をきちんと組織的にも制度的にもつくっておく。こういうことをひとつ
環境庁は真剣に考えられたらどうだろうかと思うわけです。
同時に、今度国際的、国の外においてでは、
日本はやはり国際
社会において地球的
規模の
環境保障を制度化していく、そういう
努力をしていく
役割があるんじゃないかと思います。特に、国連では戦争の問題に対しては安全保障理事会というのがあるわけですけれ
ども、
環境保障理事会というのを国連の中に設置して、その
環境保障理事会の
日本は常任理事国なんかを引き受けて、そして
世界にこの
分野で
貢献していく、ひとつもう少し大きく発想を広げて、そういう提案をぜひ国連の中に提起していったらいいんじゃないだろうか。そのことをやはり国内では
環境庁が提起していかない限りなかなか、私外務
委員でもありますので外務
委員会でもそういう問題を提起したわけですけれ
ども、やはり今国連機構の見直しが叫ばれているわけですし、それですから恒久的な
環境保障制度を確立していく、こういうことこそ本当に私は、
日本がやれることですし、またそれは
日本の使命ではなかろうか、このように考えております。ですから、
環境庁の積極的な
環境外交を望む一人として、私は最後に長官の御所見をお伺いしたいと思います。