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瀬谷英行君 そんなに複雑な問題じゃないんですよね、時間の違いというのは。今の答弁でいくと半年たったってわからないんですよ、これは。一年たってもわからないものはわからないですね。この間の話なんですからね、どうもその辺が釈然としません。
また、西日本旅客
鉄道会社側の
事故報告等について見ますと、「所定ダイヤでは、気第五〇一D
列車と気第五三四D
列車は、
小野谷信号場で行き違い(五三四D
列車先着後発、五〇一D
列車は通過し」、こういうふうになっております。ここのところを見ますと、五三四Dは先に着いて、五〇一Dが通過をするのを待って発車するようになっているわけです。そうすると、
信号場では行き違いをするようになっているんだから、お互いにその存在を
確認するようになっているんですね。
それで、ダイヤをちょっともらって、見ました。このダイヤを見ますと、時刻表の方だとちょっとわかりにくいんですけれ
ども、ダイヤの方で見ると
小野谷信号場、ここでもってクロスするようになっているんですよ。このダイヤを見れば、双方の
乗務員は、
貴生川を出た
列車も
信楽を出た
列車も真ん中の
小野谷信号場でもってチェンジをするということは頭に入っていたのじゃないかと思うんです。ところが
JRの方は、この
信号場へ行ってみたけれ
どもいなかった。だけれ
ども、
信号が青だったから行った。そうしたら、そこまでまだ来ていないで、ついにあの悪いところで
衝突しちゃった、こういうことになっていますね。
この前の衆議院の
運輸委員会でもそういう
質問があったんですが、
小野谷信号場では
JRの方の運転士も変だと思った。結局、
信楽鉄道の
列車が入っていなかったから変だと思ったけれ
ども、
信号が青だったから、青なら走って当たり前というそういう方針でもって行っちゃったと、こう言うんですね。だから、
信号だ
けが一番大事なので、ダイヤは頭に入っていなかったということになっちゃうんですよね。
このダイヤだって、例えば、青だから走って行かなければならないといったって、東京の山手線やなんかと全然事情が違うんですからね、これは。後続電車なんかありゃしないですよ、当分の間、このダイヤを見ると。向こうから来る
列車とすれ違うから、両方とも後続
列車なんというのはありゃしないんですからね。そうすると、この行き交うところでもって会わなかったならば、その先にいるはずなんですよ。その先にいるはずなら、とまっていればいいけれ
ども、向こうから出てこなきゃいいけれ
ども、出てくりゃ途中でぶつかるというのは、これは物理的に考えて当然なんですよね。
その点を考えると、
信号を守ったから
JR側の気動車は間違いなかったというふうに断定をするわけにも、これまたいかないような気がするんですね。
それで、京都新聞には、「
運輸省が
保安監査「安全意識やや欠けた」」と、こう書いてあります。「やや欠けた」というようなものじゃないような気がするんですね、これは。「安全意識やや欠けた」のじゃなくてまるっきり欠けちゃったんじゃないですか、これは。「やや欠けた」のなら、ぶつかる前にとめるということができたと思うんです。
列車の遅延だけで済んだと思う。ぶつかっちゃったんですからね。これは新聞の表現だから、
運輸省側がそのとおり言ったかどうか、それはわかりませんがね。
しかも、つぶれてしまった
信楽鉄道側の
車両は十三人中十一人が犠牲になっている。しかも、我々の
調査に対してここまでの
報告はなかったんですよ。なかったんですけれ
ども、新聞の方の記事を見ますと、
車両の中にだれが、どこにいた人が死んだのか、どこにいた人が助かったのかということまで書いてある、京都新聞ですけれ
どもね。それを見ると、運転室にいた運転士とそのわきに
会社の人が四名最前部に乗っていたんですね。最前部に運転士と並んで乗っていたんです。その人がみんなぶつかってつぶされて亡くなった、こういうことになっています。
何で
会社の幹部が最前部にいたのか、これはみんな亡くなったから聞きようがないですけれ
ども、どうも後でいろいろ話を聞いてみると、
運輸省の方の
監査の人を迎えに行く途中だった。迎えに行く途中だったんだが、時間がおくれた。おくれたままで行くと、これは迎えに間に合わない。そうすると、運転士のわきにいたのは
会社の事実上の最高幹部ですよ、これはね。社長の場合は町長と兼務だから、実務については事実上の
責任者ではない。課長だとか常務取締役とかいう
会社の最高幹部が四人運転士と一緒に並んで乗っていてぶつかっちゃったということになるんですから、これは
監査の問題といろいろかかわりがあるんじゃないかなという推定もできるんです。
こういうのは、我々の方の
報告の中にはないですよね。どこにだれが乗っていて
責任者がどういうわけで亡くなったかということはわからないんですね、この新聞を見ないと。だから、こういうことまで正確に、やはり
報告の場合には新聞よりも正確なというか確実な
報告をしてもらう必要があったんじゃないかなと、こういう気がしますが、これはどうですか。