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山本(拓)
分科員 従来のとおり
原子力発電所は国が一元的に管理する。安全協定というのは紳士協定ですから、紳士協定というのは破られても何の根拠もないわけですね。今までも、実は去年も
科学技術委員会でこの問題、県から要請が出てきたのでどうだと、安全局長はそんなことをしなくても私が責任を持って守らせると言った明くる月にまた違反
事故が起きて、知事が正式に抗議を出しているのです。だから、もう二十年間切りがない。やはり国が守らせると言ってきた安全の根拠は、定期検査をするから安全なんだという論法が今までありましたね。今回は、蒸気発生器の細管のギロチン破断に加えて、加圧器逃し弁の故障ですよ。この加圧器逃し弁の故障というのは、スリーマイル
事故の
事故原因になった一つです。ダブル
事故が起きた中で、しかもこれは定期検査を終えた後の話ですから。今まで私ども
地元において、いろいろ定期検査をするので安全なんです、人間の体でいうと定期検査をしているからがんは起きませんと言っておったのが、人間の体でも定期検査してもがんは起きますね。人間の体の場合は一人その人が死ぬだけですからほかに迷惑はかけぬのですけれども、こればっかりは全体に不安を与えますので、そういう点で根本的に定期検査を全面的に見直す必要があります。
だから、私が申し上げたいのは、言っては悪いけれども、国が責任を持って任せなさいという話は
地元サイドではちょっと信用できない。やはり多重防護の思想の上で、多重チェックが必要だ。国がチェック、そして
地元市町村もチェックする、多重チェックすることによって
地元は安心して運営、
共存共栄できるということです。エネ庁が一元化一元化と言うけれども、別に悪口を言うわけではないですよ、
審議官のところへ電話をしたって忙しくていたことないし、たまにいたって女の子が出てきて今出るところですとかいうような、国会に対してそんなですから、
地元には何をかいわんやですよ。そんなこと、きちっと責任持って
対応するシステムと申しますか、ましてやこれから二十基も三十基もふやそうというのでしょう。これは、エネ庁の管理体制、責任体制、また増員体制、どのような計画を持っているのですか。きょうの
時点ではもう否定されたわけですから、これからそれを信頼回復しようとしたら、今まで以上に国が一元的に十分にやるというなら――
地元にも少し権限を与えて、
地元でも、県でも立派な専門職は何人も雇っているのですから。そうした人たちにもきちっと管理させる権限は絶対に与える必要はないということですから、それだったらおたくらの方でもっと
充実した機能
強化をする。
後から出てきますけれども、
地元サイドの不満をあえて言わせていただきますと、全部国に任せなさい、
地元は必要ありません、法制化必要ありません、では
事故が起きたらどうですかといったら、
事故が起きたときは
地元でやりなさい、
事故が起きたら、
地元の災害ですから
地元の知事やら市長にやらせなさいという答弁でしょう。
原子力の災害だけは普通の火事とか地震とかと違って、目に見えない、においがしない、耳に聞こえない、何にもわからないのですよ。これだけ、何ベクレルですか、出して、西へ走れ東へといったって、風向きでどっちにも変わるし、どっちに逃げたらいいのかどんな発生源かわからないのに、
事故が起きたときだけ
地元でしなさい。だから
地元
は、そこまで一元的に国が管理する、
地元へ権限を認めないというならば、せめて逃げる方法も国が責任持ってマニュアルをつくってください、
事故が出たときに通報してもらったってどうやって逃げたらいいかわからぬのですから、その通報体制もきちっと災害法をつくりなさいというのも、これは県議会、
福井県民一致の要望事項なんです。やはりそういう形がきちっとないところへ持ってきて、すべて県が抱えます、安全協定とかそういう法的な権限は生じたらだめです。そこまで言い切るのなら、やはり避難訓練よりも――避難訓練といったって逃げるところがないですけれども、やはりマニュアルもここまで責任を持つ必要があるのじゃないですか、そう思いませんか。