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東中分科員 強引に押し込み押し込み、もう言うことを聞かなかったらどうにもならぬようになって全部の合意を得たって、それは押しつけというものですよね、形の上は合意だからと言うても。僕はそういうことになったらいかぬよということを言うために聞いているのだから、あなた方の方では、要するに敷地の有効利用をしたい、五階建てですから容積率が六〇%以下だ、だからそれを十四、五階建てにして二〇〇%までの容積率いっぱいまでやろう、有効に使おうじゃないか、そこから居住水準を高めよう、この
二つでしょう。本来ならば、それはいいことなんです。相手方が同意しないはずはないんです。ところが、あなた方の方で出してくる
計画がまるっきり同意できぬようなことになってきている。
ここに「東淀川団地建替
事業概要(第一ブロック世帯用)」というものがある。これは私の
選挙区の中ですが、あるのですよ。出来島団地のときも、私、たまたま説明会に近くへ行ったので寄ったのです。余り一方的なことを言うものだから、あなた、それはいわば契約の更改の申し入れみたいなものなんだから、そんなもの、こっちの言っていることを聞いてくれなければあかぬというような説明をしていたらあかぬということを言ったら、来ていた担当の
課長さんですか何か知らぬが、
先生そんな演説みたいなのやめてくださいと言って、何を言うんだ、事柄の性質間違うとるよというので関心持って調べ出したんです。そしたらこの
計画が随分ひどいですよ。
概要を言いますと、これは東淀川団地の場合ですが、ここに書いてありますけれ
ども、現在お住まいの
住宅、これは第一ブロックだけですけれ
ども、六百八十六戸だということです。それで
住宅専用面積は一万七千四百八十五平米、これを建てかえしますと賃貸
住宅が六百九十三戸になる。これはプラス七戸です。大きさは専用面積で三万五千五百十二平米。だから約二倍になるわけですね。そのほかに分譲
住宅が百四十三戸建つ。その専用面積が一万百八平米。現在の約六割ぐらい新たにできる、こういうことなんですね。
この分譲価格を公団の方で概算言うておられるのを計算すると、五十五億円ぐらいになるんですね。これは土地は前のままですから、まるっきり建設費だけで五十五億。そんなことないとだれもが
思います。ところが、問題は建てかえ後戻ってくるときの家賃ですよ。これは総裁も何遍も認めておられますけれ
ども、大体二倍から三倍ですね。同じ面積で二倍から三倍ですね。だから、面積が倍にふえたらもうとんでもないことになる。
一つの例でいいますと、私のよく知っている人ですが、これは二DKに住んでいる
昭和三十四年七月に建設されたときから入っている人です。その当時は、この人の収入は夫婦で大体三万弱だった。家賃が五千四百円で共益費が二百五十円だった。随分高かったわけですよ。その当時は団地族と言われるくらいに非常に近代的で立派なものだったんです。それでその当時耐用年数は七十年と言われていましたね。七十年のつもりで、狭いながらもということでこうやってきた。ところが、二十年ほどしたら家賃がぐっと上がり出した。
これも大変だ。御承知のようないろいろ問題があったわけですけれ
ども、原価主義だと思っておったのに公団がえらい営利主義に変わってしもうた。だって、その人からいえばもともと投資した金と違うものを取り出すわけですからね。そして今度はどうなんだというたら、現在は家賃が二万九千円まで上がっています。ところが、建てかえ後の二DK、ちょっと面積は大きくなりますけれ
ども九万七千円ですよ。こんな三倍以上になったらとてもじゃないがやっていけぬということですね。これじゃ賛成しようがないじゃないですかということになっていますよ。
なぜまたこういうべらぼうなことになるのか。耐用年数はまだ半分にもなってないですね。三十五年にもなってないでしょう。それでそれをつぶしちゃうんでしょう。それで、耐用年数の残っておる分の金もつぶすための金も全部家賃算定の中へ入れるんだっていうんでしょう。こんなむちゃなことがありますかということになっているわけです。
だから、こういう
計画はやめてほしいということで、この自治会としては、建てかえを希望をしていない居住者のために一部の建物を残すよう
計画を変更してほしいと、その他七項目ですが、申し入れをした。
要望書をつくって申し入れた。ところが、それはだめですと。それから、地価の再評価による家賃の算定はやめて、家賃が余り上がらぬようにしてほしいということを言うたら、それもだめだと。こういう格好で、老人世帯等の特別措置を大幅に延長してほしい、これも決まってお
る線しかだめと。この三つは、国の
方針、要するに中央で決まっておる
方針だからだめだと。国会ででも言うよりしようがないんだ、こういう式になっているんですよ。それで、ずうっと二年間たったらもういや応なしに押しつけてしまう。これはもうだめです。
だから、土地を有効利用したいんだったら有効利用したらいいです。それから、居住環境をよくするんだったら建て増してもいいです、その
二つの条件からいえば。しかし、そんなむだをして、金をむちゃくちゃに高くするというふうなことはやるべきじゃないというふうに思うんですが、なぜつぶさないかぬ、なぜ建てかえないけませんのや。その点を聞かしてほしいんです。