○中西(績)
委員 私は今満足しておるかどうかということをお聞きしたので、昨年度に比べて五・数%伸びたとか、こういうことはもうわかり切った話なんですね。私が一番心配しておるのは、本当に満足しておるかどうか、その衝に立っておる各
局長に私聞きたいと思う、本当に。あるいは
課長に聞きたいと思うのです。行政が満足に行われておるかどうかということ。これがないとどうなるかといったら、権力で抑えることばかり熱心になるのですよ。豊かさがないですね。ぎすぎすしているから、結局どうなるかといったら権力で抑えるようなことばかりしか
発想せぬということになってくるのですよ。これが十分あるとするなら、ゆったりして、そしてみんなの自主性なり主体性を認めて、その上でよりよい状態をどうすればできるかということぐらい
考えるのだけれ
ども、
発想が逆になるのじゃないかということを恐れるから私は聞いているのです。
例えば、これは国立
学校の特別会計なんか見ればもう極端じゃないかと思うのですよ。いずれにしましても、
大臣の答弁では
努力をしたからということを言っていますが、その中にすっぽり埋没してしまうと、それがもうがんじがらめになってしまって、普通になるのです。それから抜け出て新しい
事業なり国民が要求しておるそうした面における
施策というものをまずすることよりも、自分の予算、そのため
文部省内でも奪い合わなくちゃならぬでしょう。これがあるのかないのか具体的に聞けば、ないとは言うでしょう。しかし、実際はそうでしょう。その中で、本当に私たちが期待をするような
文部行政が遂行できるかということになってまいりますと、大変困難じゃないかな。ですから、もう細かいというよりも、縮小された中で固まってしまって、脳までいかれるのじゃないかということを私は恐れるからこのことを
指摘をしておるわけです。その点の御理解をいただかないと、何か追及ばかりするじゃないかというようなことで聞く耳を持たなくなるから、私はそれが恐ろしいですね。それであってはならぬと私は思うのです。そうした点を十分、この予算面からいたしまして
考えなくてはならぬのじゃないかと思っております。
そこで、私は主張したいと思いますのは、最低十年前ですね。一般会計予算に占める割合、
文部省予算は、おたくからもらった資料を見ましても、先ほど申し上げましたように、五十六年九・六、そして人件費は六三・六%という、この前にはまだこれより低かった
時代があるわけですから、ここまでは確保しないと、我々が要求するような
文部行政というのは到底不可能ではないだろうか、私はこう思っています。特に私は、この点から
考えますと、もし約一〇%に仮定しますと、一兆九千七百八十七億五千七百九十万円になるのです、その額が。約二兆円になる。この前我々はこの一〇%ということを言ったときに、これは本当かどうか知りませんけれ
ども、私に伝わってきたのでは、約二兆円増額ということになると、
文部省の職員の中で、これを笑って何に使うかということを言った人がおるそうですよ。言わなかったら私はいいと思うけれ
ども、それがうわさで聞こえてきたから私はここで言っているのです。私はここが問題だというのです。それがさっき言う、締めつけられ、マイナスシーリングをかけられかけられしてもうがんじがらめになって、それが体質になってしまっている。だから、新しいものを
発想するという、あるいは要求するという意欲すらももうなくなってきてこんなことになったのではないか。私はここに今の予算に対する
文部省のとらえ方の中に問題が凝縮されているような感じがするのです。これが本当でなければいいけれ
ども、こうした点、
大臣、感想はどうですか。