○藤田(ス)
委員 おっしゃることは、私も
競馬場に行って見ましたので、一応の掲示のあることはよくわかっているのですが、しかし、皆さんが若い層にもっと広報活動を広げていこうという意欲の割に、ここにもさっき
指摘したように、しかし、未成年者はだめなんだということについての広報活動というのはやはり非常に弱いですよ。したがって、私は、おっしゃるようにそういうふうな宣伝をもっと強力に進めていかれることを重ねて
要請をしておきたいと思います。
先ほどからも議論になっておりますが、法律に全く顔をあらわさない
馬券の場外発売がいわゆる
電話投票だというふうに思うのです。
在宅パソコンの投票もやろうとしている問題であります。
電話投票に関する資料というのもいただきました。それは、
加入者が二十四万五千人、
売り上げが二千七百億円、一人百万円買っている。窓口販売は、入場一億人で三兆円ですから一人三万円ということになりますので、比較をしても、非常にギャンブル性が強くなっていると言わざるを得ません。そして、
競馬場に行くよりも、
場外発売所で買うよりも、さらに
電話投票というのは不透明な部分が多くなることは間違いのないわけであります。だから、
電話投票の約定で、代理投票してはだめだよとか、
欠格事由の人はできません、こう言っても、家の中でやっているわけですから、それが本当にそのとおり実行されているかどうかというところの押さえはやはり不可能なわけです。しかも、
電話回線の能力次第で
国民の中に、無制限というのはちょっと言い過ぎかもしれませんけれ
ども、持ち込んでいくことができるわけで、そういうものの歯どめについてどういうふうに
考えていらっしゃるのか。
電話投票、これが一点です。
もう
一つの問題は、パソコンの問題です。これは、各家庭に画像も届けてパソコン通信で売るということです。ある本を読みましたら、父親が朝からパジャマ姿のまま、子供のファミコンを取り上げてギャンブルにうつつを抜かす時代が来る、こういうふうに書いていました。私は、決してその言葉は大げさではないというふうに思うのです。家族から切り離されて異様な雰囲気の中でお父さんがパソコンにしがみつくか、それとも子供たちもいや応なく巻き込む形で浸透していくのではないか。だから、家庭内にギャンブルを持ち込んで家庭破壊を起こさないという保証があるだろうかというふうに思います。まして我々に近い世代はパソコンとかファミコンとかいってもなかなか理解が悪いわけですが、子供の方はもうすぐにわかって逆に
指導するような
役割を果たすというようなことを
考えますと、私は一人の母親としても、
競馬のこのような拡大には本当に反対だと大きな声を上げたいわけであります。もし本当に
競馬が好きでたまらぬという方があるなら、それは私、その人を否定しません。生活力もあり判断力もあるそういう方は、限られたその場所に出かけていって大いに楽しんでくださればいいわけで、それをわざわざ家の中に持ち込み、
在宅投票という名のとおり家庭が
馬券購入の場になっていく。そして画面に馬の走っている姿だとかあるいはその倍率だとか、そういうものが入っていくということになると、これは本当にどういうふうなことになるでしょうか。私は、ぜひ
大臣に今そこのところを
考えてほしいというふうに思うのです。まだ試行段階だということでありますけれ
ども、もっともっと広く子供にかかわる分野の
関係者の声にも一度ここで耳を傾けてほしい。
私は厚生省にも実はいろいろと話を聞いてみました。そうしたら、中央児童福祉審議会というところがあって、そこでは児童の健全育成のため遊技等の興行者への勧告制度もあるというようなことを言っておりまして、農水省の話も聞いてみたいなんて厚生省の方も言っておりましたけれ
ども、ぜひ
大臣、この際、それを本格的に
実施する前に、そういうものを家庭の中に持ち込んでいいかどうかということを、広く
関係分野の方の
意見をもう一度聞くということを求めたいわけであります。二点お伺いしました。