○
吹田国務大臣 公害対策というのは今や国際的、地球的規模で推進しなければならないということで、我が国もこの
公害問題には
環境庁を中心に
関係省庁一体になりまして頑張っておるわけでありますし、国内
環境のみならず、また、地球的規模におきましても我が国が果たす
役割というのは極めて大きな
意義を持っておるわけでございます。そういった
意味におきまして、私
どもとしましても、
公害問題に対して指定
地域で財特法というものがさらに延長されて、そのことによって
財政的な付与をすることで
地域の改善が図られていくということを希望しますし、そういった
意味からもさらにこれから十年間の延長というものをお願いするわけであります。
今お話がありました低
公害車問題というのは、実は小
委員長等を自由民主党で務めまして、この問題非常に強く打ち出してきておるわけであります。と申しますのは、特にNOxの問題が中心なんですけれ
ども、固定発生源から出るCO2の問題とは別に、いわゆるNOx対策というのは移動発生源としての自動車であります。なかんずく、自動車でもディーゼル車に問題があるわけであります。ところがディーゼル車というのは、御案内のように物流にかかわっておるわけでありますから、これをとめるということはできません。そういった点からいたしますと、いかにして低
公害車というものを開発するかということになってくるわけでありますし、コストができるだけ安く、しかも相当な量が物流として可能な条件を整えていくということに改善を加えていかなければならぬわけですけれ
ども、なかなか今日の状態で簡単にそういう面がいきませんが、ようやくにして最近は、トラックあるいはまたバス、ごみ収集車、こういったようなもので常に
一定の区間をもって停車したり発車したりというような大都市
地域におきましては、その都度黒煙を出し、あるいはNOxを出すということで非常に問題がありまして、これに非常な重点を
環境庁も置いていたわけであります。最近におきまして、そういうことに対しまして十分な改善が整ってきたような自動車を製作することになりまして、ハイブリッドといっておりますが、いわばかつての潜水艦と同じでありまして、ディーゼルでずっと行きますけれ
ども、敵艦の近くになりますと、音がしますものですから、これを電気モーターに切りかえておりましたが、それを今度は手動でなしにコンピューターで操作するというのがハイブリッドだそうであります。私も現に乗車もしましたし、
国会の中に入れて、特に許可を得て、各党出ていただいてこの自動車に乗ってもらったりしたわけであります。
こういったこと等で、これからは全国的に低
公害車というものを普及していこうということで、私も自治
大臣になりましてから早速幹部の皆さんとも協議をして、こういったところに対しての若干の経済的な援助を加える、
財政的援助を加えるということでこれを普及しようではないかというようなこと等を話し合いまして、普通交付税の算入で
公害パトロール車というようなものを入れる、あるいは電気自動車、あるいはメタノール車、こうした低
公害車をどんどんと採用できるように、
都道府県のみならず、ある
一定の規模の
市町村に対してこれを奨励し、またはそれに対しまして上乗せされておる割り増しの経費については
財政的な援助を加えていこう。そうして、全国的に現在の自動車の、そうした低
公害車の購入費が非常にかさばっておりますものが、普通の自動車を購入すると同じような料金になるまでは一万台と言われておりますが、その程度の量が量産できればそういう形になっていくのだというふうに言われておりますものですから、そういう形で
環境庁は実際は実施をしておるわけですけれ
ども、それに対して通産省あるいは
自治省というような
関係省庁、あるいは運輸省といったものが総合的に協力し合っていくということが必要であろうと思うのですね。
特に、我が
自治省のような場合はとかく縦割り
行政ということが言われておるのですけれ
ども、横で、どの省庁にも
財政的な援助を加えて、どの省庁でも、非常に国民的要望が強いという仕事にかかってくるものに対しては
財政的な援助を加えながら、これを現実の問題として
地方自治体に普及していく、あるいはこれが
運用されていくという形をとりたいと思っておりまして、そういう
意味で起債の問題や交付税の問題等での
財政措置を講じようという話し合いをいたしましたところ、当局の方も、
事務次官以下
関係部課長あるいは局長も全面的に賛成してくれまして、今
地方自治体に対して、これが普及するように今盛んに奨励をしておる、こういう状況でございます。