○正森
委員 幾らそれ以上の意味がないと言ったって、こんなにかかるのですからこれだけ出すのは当たり前だという意味で言うたことは非常にはっきりしているじゃないですか。
それから、これは私は何も
アメリカの
国会議員にかわって言うわけじゃないけれ
ども、ダーマンがそんなことを言うているということになれば、
自分が
補正予算について
国会に出した
資料と反することを言うているのですよ。なるほど、去年までは一日一億ドルという計算で九十一億ドルというのをやったけれ
ども.ことしの一月からは、戦局がこういうぐあいになったから一億三千七百万ドル要る、だから三月三十一日までだったら百二十三億ドル要ると
議会に出しているのですよ。その数字に基づいて私が
質問したのだから、もし私が
アメリカの
国会議員で、ダーマンがそんな
答弁したら、
国会にうその
資料を出したのかいとどなりつけるところです。あなた、ダーマン、ダーマンとえらい言うが、ダーマンはほかに
日本に不利なことをいっぱい言うているんですよ。それ全部認めるのか。
予算委員会で我が党の議員などが
質問したら、ふだん
アメリカ、
アメリカと言っておられますが、
アメリカの
資料を信用してどうこうというようなことを言うたけれ
ども、それを言うなら、あなたがダーマン、ダーマンと言うなら、ダーマンは
日本に不利なことをいっぱい言うてるぞ。それを全部認めるのか。それよりも、
アメリカが
補正予算についてちゃんと出した
資料、それに基づいて説明されていることに基づいて聞くのが当たり前のことじゃないですか。
私は、これを.余り英語はあなたほどよくできないけれ
ども、読んだら明らかにミスプリもありますよ。例えば、これの一枚目か何かにノートというところがあります。そこには国防省の協力基金というのは現在十一・二ビリオン、つまり百十二億ドル現金で受け取っておる、こういうぐあいに書いてありますね。あなた方の
手元にあるでしょう。ところが、同じように添付されている
資料の
テーブル一を見ますと、それは百二十一億七千五百万ドルになっています。だから、それは
アメリカだって全部正確じゃないですよ、
日本人の私でさえ
指摘できるような誤植があるんだから、あるいはミスプリがあるんだから。それは考慮するにしても、今あなたがダーマン
予算局長などを引用したなんというのは、これは全くこの
予算書に書いてある正規の
資料を否定するものであります。
それからもう
一つ言いましょうか。例えば、この
資料の中には、当面必要とされる弾薬等の補給というように書いてありますが、それがどういう文章になっているかというと、「ツー ムーブ バック トワード プレビアスリー プランド インベントリー レベルズ フォーセレクテッド ミューニションズ アンド エクスペンダブルズ」、こうなっているのです。だから、これまでに計画された在庫品の水準まで戻すということになっているのですよ。つまり、
武器弾薬などがだあっと使われる、それを現在のレベルまで戻すということになっている。
ところが、そのことについて、例えば米連邦準備制度
理事会のグリーンスパン
議長はどう言っているかといいますと、米下院
予算委員会での二十二日の証言で、
湾岸戦争で使われている兵器や弾薬類のかなりの
部分は将来補充する必要がないとの
見解を示し、
財政支出にあらわれる戦費は、我々が
理解しているものよりはるかに少なくて済むかもしれない、こう言って、完全補充を前提としたさまざまな試算は現実的でないということを示唆しておる、こういうぐあいに書いておるのです。その理由は何かといいますと、同
議長は、一日五億ドルと言われる戦費の大半は、米軍が配備、貯蔵してきた兵器弾薬の消耗によるものである、こう言いまして、ソ連との全面戦争に備えた米軍の兵器の備蓄は極めて高水準にあり、冷戦構造の解体によりその水準は中長期的に低くなると見込まれるのに加え、古い兵器弾薬は戦争で使われなくてもいずれ破棄されることなどを挙げ、いいですか、古いのは戦争に使わなくたってどうせ廃棄されるようなものを今、演習だ、使えというようなもんでどんどん使っているのですよ。古い兵器弾薬は戦争で使われなくてもいずれ破棄されることなどを挙げ、消耗した兵器弾薬の相当な
部分は明らかに補充する必要がないとの見方を示した。これはグリーンスパンが言っているんですよ。そして、
米国が将来どのような戦力を維持していくかについての判断が示されるまで、
財政支出に与える影響を見きわめることは難しい、こう言っているのです。だから、
補正予算で出した数字さえ、それは過大であって、しかもその相当
部分は今まで対ソ戦用にためにため込んでおった、それを今放出しておるので、そんなものは全部もとの在庫品の備蓄のレベルまで戻す必要はない、それは将来の
アメリカの政策やら判断によって決まるんだ、こう言っているんですよ。
ところが、そんなものまで全部ひっくるめて、いいですか、五百三十五億ドルのうちの、九十億ドルと、前の二十億ドルのうちの十七億ドル幾らというのはちょうど二〇%になるんですよ、百七億幾らで。
いいですか、
大蔵大臣、ブレイディ
財務長官が、九十億ドルという数字は
日本に対して我々から示した、満額
回答を得たというように二月七日の米下院
予算委員会で言われているんではありませんかということを私は本
会議でも言いましたし、他の
委員会でも言いました。それに対して
大臣はお答えが十分にございませんけれ
ども、実際はそれはあったのではないですか。ブレイディ氏がそういうことを言う根拠になるのは、一月二十日、二十一日ごろですか、
大蔵大臣がお会いになりましたね。そして、お帰りになって、二十三日にはすぐ九十億ドルという数字で
政府・自民党首脳がほぼ決めたわけですから、プレイディ
財務長官が提示したとかなんとかいうのは、これは常識的に
考えても
大蔵大臣であるあなたに何らかの形で伝えたというように見るよりしょうがないのですね。ここは
大蔵委員会で、
予算委員会ではありません。ホームグラウンドですから、どうか気楽に本当のことを答えてください。