○中井
委員 先ほどからいろいろな
議論を聞かしていただきまして、特に公明党さんの井上
先生の御
議論なんかは、私
ども従来から
主張しておりました
補助金制度の
見直しあるいは仕組みがえ、こういったことに触れられまして、大変共感を覚えるものであります。日本全体が同じような
水準で、同じようなレベルで生活をしていただく、このために
補助金制度あるいは
補助金の率、こういったものが必要である、このことについては私
どもは
認めるにやぶさかではありません。しかし、先ほど橋本
大蔵大臣が
お答えになりましたように、いろいろな弊害も出てくる。使い方によっては目的と違う、こういった形になってくるのも事実ではないか、こんなふうに
考えております。
例えば、この率とは直接
関係ありませんが、私なんかはどう
考えても、四国—本州間に橋を三つ何でつくるのだろうと思う
わけであります。私は三重県でありますが、東京、神奈川、静岡、愛知、三重、岐阜、奈良、京都、滋賀、大阪、兵庫、旧の東海道や今東海道線が走っている地域に一番人口が集中しておる。また、経済的にもかなり発達しておる。そういったところは自分でやりなさいよ、よそは
補助金でどんどんいきますよ、それはそれで結構でありますが、やってみたら飛行場のないのは東京から大阪の間の県ばかりになりました。
補助金でおやりになっているところは全部飛行場があるのであります。私
どもから見たら四国に橋三つはどうだろう。結局、四国の人はみんな物流は飛行機でおやりになって、日本じゅうの老人クラブの人たちがいいなと見に行くだけじゃないか。そういうことを
考えると、同じ
補助金でももうちょっと使い方があるのじゃないか。
私が初めて国会に当選しましたときに、
地方行政におりましたから、離島対策のことで、名前は申しませんが、ある島へ視察に参りました。その島には七つの町村があるのです。離島対策と過疎対策の二つが重なるものですから、老人ホームが五つあるのです。入っている人はみんなその御近所の方です。どうしてと言ったら、いや、土曜、日曜は家へ帰るのだとおっしゃるのであります。そんなことありかと、大変おかしなことだなという思いがいたしました。その
補助金がそれぞれ目的にきちっとかなって、地域の振興に使われておるならいいけれ
ども、なかなかそうはいかない。現実に
補助金をおもらいになっていらっしゃる都道府県、都は
関係ありませんが、東京の一極集中というけれ
ども、そういう
補助金でおやりになっておるところは全部県庁所在地に人が寄って、過疎化しておる。先ほど申し上げた東海道沿いの地区あるいは東海道新幹線の地区なんかは、わりかし県内
バランスよくいろいろな町があって発展しておる。
こういったことを
考えると、
補助金の目的、これは役所だけじゃない、国会にも各政党にも
責任があると思いますが、もう少しチェックをして有効な使い方をすべきだ。私は率の問題よりも、そのチェック体系というものをどうするのだろう、常に国会も行政府も
考えていかなければならないと思うのです。決算
委員会もあれば会計検査院もある。しかし、
財政当局としてこういう
補助金を本当に総合的に見直す、こういう
検討委員会をやられるなら、当然そういったチェック機能、統廃合、廃止といったことを
前提として思い切った
検討をされるべきだ。
五十九年から今日までずるずると来た
わけでありますから、それを見直される、総合的にやられるというのならやられるべきだ。しかし、役所でそんなことはできる
わけがない。私は役所に任せておいたら、また一律で
わけのわからない数字のつじつま合わせになるのじゃないか、こういう思いを抱いております。そういう意味で、大臣として、思い切った
補助金、
補助率、そういった制度全体の
見直しに叱咤激励をされるお気持ちがおありかどうか、お尋ねいたします。