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1991-06-06 第120回国会 衆議院 災害対策特別委員会 第7号
公式Web版
会議録情報
0
平成三年六月六日(木曜日) 午前十時三十分
開議
出席委員
委員長
高村
正彦君
理事
高鳥 修君
理事
二田 孝治君
理事
宮路
和明
君
理事
村上誠一郎
君
理事
緒方
克陽
君
理事
川俣健二郎
君
理事
石田
祝稔
君
金子原二郎
君
金子徳之介
君 古賀 一成君 鈴木 俊一君
虎島
和夫
君 萩山
教嚴君
平田辰一郎
君 星野 行男君 増田 敏男君 松岡 利勝君 光武 顕君 村井 仁君 簗瀬 進君
有川
清次君 五島 正規君 沢田 広君
田口
健二
君
鉢呂
吉雄君 松前 仰君 山中 末治君 吉岡 賢治君 鍛冶 清君
薮仲
義彦君
山口那津男
君
藤田
スミ
君
高木
義明
君 菅
直人
君
出席国務大臣
国 務 大 臣 (
国土庁長官
)
西田
司君
委員外
の
出席者
警察庁警備局警
備
課長
兼元 俊徳君
防衛庁防衛局長
畠山 蕃君
国土庁防災局長
鹿島
尚武君
大蔵省主計局主
計官 林 正和君
文部省学術国際
局学術課長
雨宮
忠君
厚生省保健医療
局疾病対策課長
有川
勲君
厚生省生活衛生
局水道環境部水
道整備課長
藤原 正弘君
厚生省社会局施
設
課長
松本
省藏君
農林水産大臣官
房参事官
山田
栄司君
農林水産省構造
改善局建設部防
災課長
岡本 芳郎君
林野庁指導部治
山課長
弘中
義夫君
気象庁地震火山
部地震火山業務
課長
森 俊雄君
郵政省電気通信
局電波部基幹通
信課長
清水
英雄君
建設省河川局防
災課長
加藤
昭君
建設省河川局砂
防部砂防課長
松下
忠洋君
建設省道路局企
画課道路防災
対
策室長
大石 久和君
建設省住宅局住
宅総務課長
熊 新六君
自治大臣官房参
事官
長澤 純一君
消防庁総務課長
木下 英敏君
消防庁防災課長
古内
晋君
特別委員会
第三
調査室長
下野 一則君 ─────────────
委員
の異動 六月一日
辞任
補欠選任
藤田
スミ
君
吉井
英勝
君 同月四日
辞任
補欠選任
田中 秀征君
金子原二郎
君 同月六日
辞任
補欠選任
石橋
大吉
君
田口
健二
君
吉井
英勝
君
藤田
スミ
君
菅原喜重郎
君
高木
義明
君
阿部
昭吾
君 菅
直人
君 同日
辞任
補欠選任
田口
健二
君
石橋
大吉
君
藤田
スミ
君
吉井
英勝
君 菅
直人
君
阿部
昭吾
君 ───────────── 五月八日 一、
災害対策
に関する件 の閉会中審査を本
委員会
に付託された。 ───────────── 本日の
会議
に付した案件
災害対策
に関する件(
雲仙岳噴火
に係る
災害対策
) ────◇─────
高村正彦
1
○
高村委員長
これより
会議
を開きます。 議事に入るに先立ち、
雲仙岳噴火
に係る
災害
により亡くなられました多数の
方々
に哀悼の意を表し、心より御
冥福
を祈り、
黙祷
をささげたいと存じます。 全員御起立願います。
——黙祷
。 〔
総員起立
、
黙祷
〕
高村正彦
2
○
高村委員長
黙祷
を終わります。御着席願います。 ────◇─────
高村正彦
3
○
高村委員長
災害対策
に関する件について
調査
を進めます。 まず、
雲仙岳噴火
に係る
災害対策
の概況について
政府
から
説明
を聴取いたします。
国務大臣西田司
君。
西田司
4
○
西田国務大臣
去る六月三日、
雲仙岳
で
発生
した
火砕流
により、多数の死者、
行方不明者
、
負傷者
を出し、また多くの
住宅
が燃えるなど大きな
被害
が生じました。亡くなられた
方々
の御
冥福
を心からお祈りするとともに、
被害
に遭われた
方々
に対して衷心からお
見舞い
を申し上げる次第であります。
政府
は、
災害応急対策
に万全を期するため、六月四日の閣議で、
災害対策基本法
に基づく「
雲仙岳噴火非常災害対策本部
」を
設置
し、直ちに第一回
本部会議
を開催して七項目の当面の
重要事項
を決定いたしました。 私は、
国土庁長官
として
災害発生
前の五月三十日にも
現地
を視察してまいったのでありますが、昨日はこの
非常災害対策本部
の
本部長
として、
政府調査団
を率い、
火砕流
に襲われた
現地
の
状況
をこの目で視察して帰ってまいりました。
現地
は想像を上回る惨状であり、改めて
現地
の
方々
の言葉に尽くせぬ御苦労をこの身で実感した次第であります。重ねてお
見舞い
を申し上げるとともに、
長崎県知事
、
島原市長
、
深江町長
からは、
政府
に対する
要望
をじかにお伺いしてまいりました。
政府
としては、今回の
現地調査
の結果を踏まえ、
非常災害対策本部
として一致協力して取り組んでまいる
所存
でございますので、よろしくお願いをいたします。
高村正彦
5
○
高村委員長
以上で
説明
は終わりました。 ────◇─────
高村正彦
6
○
高村委員長
質疑の申し出がありますので、順次これを許します。
虎島和夫
君。
虎島和夫
7
○
虎島委員
犠牲者
の御
冥福
を祈りながら、
雲仙岳火山災害対策
の速やかな確立を期するべく、自由民主党を代表いたしまして
質問
をする次第であります。
国土庁長官
におかれましては二度にわたりまして、あるいは
自治大臣
を初め
政府
の
現地調査
と
対応
あるいはまた県初め
地方関係者
の
方々
の労を多としながら、そしてまた
災害救助法
の速やかな
発動
をされました
政府
の
対応
も評価しながら、本
委員
も、大
火砕流発生
の当日、十五時から十六時三十分まで
現地
に立ち入っておりまして、
調査
を終えた直後
火砕流
の
発生
を見たわけでございまして、ひとしお粛然とした
思い
を持って発言をするものであります。的確な御
答弁
を御期待申し上げます。 時間もありませんので申し上げますが、まず
質問
の前提として、今次
雲仙岳火山災害
は、
昭和
以降における我が国での最悪の
規模
であるということが述べられております。あるいはまた
科学者
の意見によりますと、
噴火
はさらに半年、
火砕流
については一、二カ月は続くであろう、あるいはまた現在までの
噴出溶岩
の量は二百年前の大
噴火
当時の十分の一にすぎないという
指摘
もあっておるのであります。 これらをベースとしてお伺いをするわけでありますが、まず第一に、
データ収集
と
災害
の
予知
、広報の
体制
であります。あれだけの
災害
でありますけれども、
災害
の
予知
についての
データ収集
についての
装置
、
装備
がまことに不十分であると
思い
ました。
ワイヤセンサー
を引っ張っておりますけれども、これは
火砕流
が
発生
いたしまして切断すると作動する、作動いたしますともう一遍
現地
に立ち入って張り直さなければこれは
センサー
としての役目を果たさない、こういう
装置
になっておるわけであります。これだけ
ハイテク
がいろいろな分野で進出しておる今日、あるいは
日本
の
ハイテク技術
のレベルから考えますときに、私は現在のような
装置
では今後の十分な
データ
の
収集
と
災害予知
が不十分であると思うのであります。この点につきましては、速やかに
ハイテクセンサー
の導入を図りながら、安全あるいは
避難
、
誘導等
に遺憾なきを期していただきたいと思うわけであります。 同じく第二番目には、
現地
に
九州大学
の
島原地震火山観測所
、
気象庁
の
雲仙岳測候所
等々があります。
監視能力
、それぞれ備えておるわけでありますけれども、なお機材、人員及び予算の面からは一層の
充実
を図るべきであると思うのであります。これは運輸あるいは
文部省
にもかかわる課題でありますが、
現地
の
機関
の
充実
について明確な
答弁
をこの際求めておきたいと存じます。 さらにまた、
島原
市は、得た
情報
をどのようにして市民に告知するかということについて腐心をいたしておるわけであります。市におきましては、
同時通報無線
の
設置
など考究をし、国にも
相談
をいたしておると承ってまいりましたけれども、これらに対する国の
援助措置
について承っておきたいと思うのであります。
質問
の第二は、
土石流等
による二次
災害防止策
であります。御
承知
のような
長官
御視察の
現状
であります。過去にも
土石流等
の
発生
を見ておりますので、それぞれ
砂防ダム
あるいは
林地崩壊対策事業等
と
治山ダム等
をつくりながらやっておるわけでありますけれども、これらが既に流入した
土砂
でもって満杯の状態にあるわけであります。
つまり機能
を果たし得ない
状況
にあります。これを逐次排土しておるわけでありますけれども、先般はその
作業従事員
が
土石流
に当たりまして大
けが
に遭うというような
災害
も起こっておるわけであります。大変な
状況下
での
作業
でありますけれども、これを排除しない限り二次
災害
の
防止
をすることはできませんので、ぜび果断な
対策
をもって
建設
、林野両
省庁
が
現地
を指導しながら、あるいは
財政援助
をしながら、技術的な
対応
を加えながら、万全を期していただきたいと思うわけであります。 第三番目が、
激甚災害法
と
活動火山対策措置法
の
適用
であります。ちょうちょう申し上げませんけれども、
現地
を見まして私は、
激甚災害法
、
活火山対策措置法
で当然に指定されるべきであるという
思い
をいたしました。
長官
あるいは
関係者
の
方々
の、
関係者
の皆さんの明確な御
答弁
を、積極的な御
答弁
を期待するものでございます。
問い
の四番目は、
農水省
に対しまして、茫然自失しておるというのがあの
地域
の
農家
の
方々
の
現状
であります。
天災融資法
等々の
適用
につきましても具体的に
調査
を終えて、
金融
の枠を準備しながら
適用
していただきたいと思うわけであります。
適用
さるべきであると私は思っております。どうか
被災地農民
の
方々
の心を安んずる
意味
におきましても、
農水省
の速やかな
対応
をこの際
答弁
として承っておきたいと思うものであります。
問い
の五番目は、
厚生省
、
農水省
、
通産省等
にまたがりますけれども、あれだけの長い期間多数の
方々
が
避難
を余儀なくされておりますので、
生活資金
、
営農資金
あるいは隣接町を含む
商業資金等
の早急な
対応
が必要であると痛感をいたします。それぞれの
機関
を督励いたしまして
地方自治団体
とも協議を重ねながら
関係融資
の道を速やかに講ずべきであると考えますが、御
所見
を承っておきたいと存じます。 六番目は
災害仮設住宅
であります。申すまでもありませんが、
災害
による
滅失家屋
を数えまして
融資
、
補助
の
適用
をいたすわけでありますが、現在の
被災地
は
滅失家屋
はごく少ないのであります。しかしながら
避難勧告
によりまして放棄して新たに
住居
を求めておるわけであります。これは体育館であり親戚のうちでありあるいは公設の
住宅
であるわけであります。これらにつきましては相当長期の
避難
が予測される中で、現在までの
災害仮設住宅
ではどうしても狭い、
住居環境
が悪過ぎるということで、
現地
の
方々
からはもっと広いものが欲しい、家族の数に相応したものが欲しいという切実な願望が出されております。と同時に一日も早くつくってくれという
要望
もあるわけであります。これらを相折衷いたされまして、在来の型にとらわれないで複数の設計を準備されました
災害仮設住宅
の
建設
を速やかに行われるように、これを
答弁
を求めるものであります。さらにまた、
民間施設
の借り上げに関しましてもそれぞれの
財源措置
を講じられるよう
要望
するものであります。 それから、
問い
の七番目は
災害出動態勢
であります。
自衛隊
の
諸君
あるいはまた警察の
諸君
、
消防団
それぞれが
職務
を通じて懸命の
活動
をいたしておるわけでありますが、特に
防衛庁関係
に限って見ましても
耐熱服
の
装備等
なお
装備
の不完全さが目立つのであります。
日本
は御
承知
のような地震国、
災害国
であります。
災害出動
は
自衛隊
の重要な
職務
の一つであります。これらがいろんな
状況
に即応できるような
装備
を
充実
するということは、国家の安定のためにも極めて重要な施策であると思うのであります。今次
災害
を契機として
装備
の
充実
を図られたい。そしてまた今日の
状況
からは、大村にあります一六
普通科連隊
が主として出ておりますけれども、長期化すれば
連隊
だけの
対応
では不十分であるという認識を持っております。広く
自衛隊
の動員については準備を整えておられると
思い
ますけれども、これらについての御
所見
を承っておきたいと
思い
ます。 八番目は大蔵、自治省に申し上げます。国及び
地方
自治体の
財源対策
であります。国におきましては
予備費
の充当をためらってはならぬというふうに私は思っております。同時にまた、
地方
も
補助制度
が決まったからやるということでは間に合わない現況にあります。そういう中でありますから、
地方
の方が先に
制度
を乗り越えた支出があり得るわけであります。これらについては
交付税制度
その他をもって
十全
の
措置
を講じられるよう希望しながら御
所見
を求めるものであります。 なお、
問い
の九番目でありますが、かつて二百年前大
災害
を起こしたのは、
雲仙岳
の前にあります
眉山
という山の大
崩壊
であります。これが今日はまだ動いておりませんけれども、これらについても当然に、大
災害
を未然に
防止
するという
意味
からは
眉山
の崩落等具体的な
監視
、異状の
監視
と
防災対策
の
充実
、これを希望するものであります。御
所見
をそれぞれ
建設省
、
林野庁
から承っておきたいと存じます。
最後
になりますが、御
要望
を申し上げます。 現在、
公務遂行
中
殉職者
がなお
氏名
さえわからない、
氏名
の確認さえできないという
状況
で遺体があるわけであります。これらの
方々
に対しては国としても当然の
措置
をとるわけでありますけれども、なお
総理
にお願いしたい。これらの
殉職者
の遺族に対しては十分な
措置
をとって、まだ不幸にも継続することが予測されるあの
地域
での
公務員
の、あるいは
地方
の
公務員
の
方々
の
活動
が後顧の憂いなくできるような
配慮
をぜひお願いしたいということが第一点であります。 第二点では、冒頭申し上げましたように
昭和
以降
最大規模
の
火山災害
であると言われている今次
災害
に対しまして、
総理
がぜひ
現地
を視察されまして
被災者
あるいは
災害対策従事者
を激励されると同時に、
総理
みずからが的確な御判断のもとに内閣を指揮して
十全
の
措置
をとられるように希望し
要望
をするものであります。御
所見
を承っておきたいと存じます。 以上であります。
松下忠洋
8
○
松下説明員
建設省
の
砂防課長
でございます。
水無川
の
監視態勢
に関することでございますけれども、三月末に
ワイヤセンサー
を
設置
いたしましたが、現在
火砕流
のために
現地
に近づけないという
状況
でございます。そのために、現在は
土石流
や
火砕流
に対する
作業
の安全を確認しながら、具体的には
遠隔操作
が可能な
昼夜両用監視カメラ
それから
赤外線画像カメラ
、
熱センサー
と申しておりますけれども、これを
設置
すべく
専門家
が
現地
に今入っておりまして、
作業
を進めているところでございます。
加藤昭
9
○
加藤説明員
建設省
の
防災課長
でございますが、二次
災害防止
についてお答えいたします。 去る五月の十五日及び十九日に起こりました
水無川
の
土石流
による
河道閉塞
につきましては、直ちに
河川災害防止事業
、
河川災害復旧事業
に基づきまして
応急復旧工事
として
堆積土砂
の排除に着手いたしまして、五月の末日までに完了をしております。また今後
河道
が閉塞した場合には、安全を確認しつつ
河川災害復旧事業
に基づく
応急復旧事業
により
堆積土砂
を早急に排除し、
河道
の
流下能力
の確保を図ることとしている次第でございます。また、
土砂
及び
流木対策
の一環としての
砂防堰堤
の
建設
につきましては、現在非常に危険な
状況
が
現地
でございますので、安全を十分確認しながら
緊急砂防事業等
で実施することにしているところでございます。 以上でございます。
清水英雄
10
○
清水説明員
先生
御
指摘
のとおり、
災害
時における
データ収集
は極めて重要な問題でございまして、今回も
ワイヤセンサー関係
では新たに四カ所に
設置
したい、あるいは
雨量観測テレメーター等
の
設置等
の
申請
が六月一日にございました。私ども、
電話等
の
申請
でございましたが、こういう
事態
でございますので、その場で即時に免許をさせていただきました。今後
ワイヤセンサー
以外の
映像データ
等々の
関係
での新たな
防災無線システム
の
申請
がございましたら、
要望
あり次第周波数の
優先的割り当て
、迅速な免許等積極的に
対応
いたす
所存
でございます。
古内晋
11
○
古内説明員
現在
島原
市におきましては、
市町村防災行政無線
としましては
移動系
のみが
設置
されております。今後
土石流等
に対します迅速な
避難態勢
を
整備
するためには同
報系無線
の
整備
が極めて有効であると考えられますことから、
防災まちづくり事業
、これでまいりますと
補助率
四〇%以上の
補助金
を交付するのと同様の
財政効果
を持ちますけれども、これを活用いたしましたその早急な
整備
につきまして十分な
配慮
をしてまいりたいと考えております。
森俊雄
12
○
森説明員
気象庁
より
観測体制
の件についてお答えさせていただきます。
気象庁
では、昨年十一月の
噴火開始
に先立ちまして、
火山機動観測班
を派遣し、また、
地震計
の
増設
、
火山遠望観測装置
などの
観測体制
の強化を図ってきたところでございますけれども、
火砕流
の
発生
など
表面活動
の
観測
、
監視
が一層重要になってまいりましたことから、
火山遠望観測装置
、
傾斜計
の
増設
、
熱映像装置
、
空震計
の
整備等
を行うとともに、
雲仙岳測候所
の職員を当分の間三名増強いたしまして、
観測体制
の
充実
を図ることといたしました。さらに、
火山活動状況
に応じ、適宜
火山機動観測班
を派遣することとしております。 また、
土石流発生
と緊密な
関係
がある
雨量
の
監視
につきましても、
雨量計等
の
増設等
により
監視
を強化するとともに、適宜適切な
情報
の提供に努めてまいりたいと存じます。
雨宮忠
13
○
雨宮説明員
大学関係
の
観測体制
についての
お尋ね
がございました。
九州大学
の理学部の附属の
島原地震火山観測所
におきましては、かねてから
常設観測点
四点を設けまして
観測
、
研究
を実施してきておるところでございますが、昨年七月からの橘湾の
地震活動
の
活発化
、それから昨年十一月の
雲仙岳
の
噴火
につきまして臨時に
地震計等
を配置しまして、より高密度の
観測
を実施してきたところでございます。また、本年四月以降の
火山活動
の
活発化
という
事態
にかんがみまして、現在、
九州大学
のほか
関係大学
の
研究者
が多数参加いたしまして、各種の計器の
設置
によります
観測
を実施しておりますほか、
文部省
におきましては、これらの
観測調査
に役立てるために、
科学研究費補助金
、これは従来から
緊急災害
がございますとその運用でやっておるわけでございますが、それらを緊急に交付いたしまして、それらの
観測体制
に資するということにいたしておるところでございます。
弘中義夫
14
○
弘中説明員
二次
災害
の
防止
の件について御
説明
申し上げます。
林野庁
といたしましては、既に緊急に
治山ダム
を
設置
することといたしまして、
災害関連緊急治山事業
により十四基の
治山ダム
並びに二基の
監視装置
を
設置
することとしてございます。しかしながら、その後におきます
火山活動
の激化に伴いまして
土石流
、
火砕流
が
発生
しておりますので、既に
工事
を発注しているものも含めまして現在中断している
状況
でございます。したがいまして、安全が確認され次第いつでも
工事
を再開できるように、現在、
体制
を
整備
しているところでございます。 それから、後の方の
質問
でございました
眉山
でございますが、
眉山
につきましても
センサー
の
設置等
を現在行っており、さらに
監視体制
を強化する予定でございます。
鹿島尚武
15
○
鹿島説明員
第三番目に
激甚災害
の指定、そして
火山活動措置法
の
適用
の件で
お尋ね
がございました。
一般論
といたしまして、
公共土木施設
、そしてまた
農林水産業施設等
に
被害
が生じました場合には、まずもって
地元市町村
、そして
県当局
におきまして
被害
の
実態
を
調査
をいたします。そして、
関係省庁
の方へ報告されるわけでございます。
国土庁
といたしましては、
関係省庁
から
被害
の取りまとめ、報告をちょうだいいたしまして手続を進めるわけでございますけれども、該当するものがあればもちろん適切に対処してまいる
所存
でございます。
火山活動対策
の
関係
につきましては、現在、
地元自治体
におきまして法の
適用
をめぐり
調査検討
中と承ってございます。
国土庁
として、県、
関係省庁
とも
相談
をいたしまして、
状況
に応じ適切に対処してまいりたいと存じております。
西田司
16
○
西田国務大臣
まずもって、今回の
災害
に遭われた
方々
、特に亡くなられました
方々
に対して御
冥福
を心よりお祈りするとともに、
災害
に遭われた
方々
の一日も早い回復のために、私ども一生懸命取り組んでまいります。 それから、
最後
に、
総理
に対しての御
要望
がございました。これは私から直接
総理
にお伝えをいたします。
山田栄司
17
○
山田説明員
天災融資法
の問題と
営農資金
の御
質問
がございましたので、お答えさせていただきたいと
思い
ます。
先生
御案内のとおり、
天災融資法
の
発動
につきましては、
農作物等
に
被害
が著しくかつ
国民経済
に及ぼす影響が大であると認められる
天災
に限るというような要件がございますので、
被害
の
規模
、
深度等
の
実態
の
把握
に努めまして、その結果を踏まえて対処してまいりたいというふうに考えております。 なお、
被災農家
に対する当面の
営農資金
でございますが、
農林漁業金融公庫
に
自作農維持資金等
がございます。
融資
枠は十分確保いたしましたので、今後、県とも
十分連携
をとりまして、
被害
の実情及び
資金需要
の
把握
に努めまして
対応
してまいりたいというふうに考えております。 なお、既に借りておられる方の
制度資金
の
償還条件
の
緩和
でございますが、去る六月三日に
償還期限
の
緩和
について御
相談
には応じるようにということで
現地
に指導いたしたところでございます。
松本省藏
18
○
松本説明員
御
説明
申し上げます。 まず、
生活資金
の
融資
の
関係
でございますが、
世帯主
が
けが
をされたり、あるいは
住居
、家財に
被害
を受けました場合には、その
世帯
の立て直しを目的といたしまして
災害援護資金
が
市町村
から借りられるという道が開かれております。
借り入れ申し込み
は
災害発生日
からできることになっておりまして、最高二百五十万円までの
融資
が受けられることになっております。 それから次に、
応急仮設住宅
の
関係
でございますが、まず、現に
家屋
があっても
応急仮設住宅
に入れるようにならないかという御
質問
でございます。
災害救助法
に基づく
応急仮設住宅
は、基本的には
災害
によって
住家
の滅失してしまった
被災者
の
方々
に対しての
措置
でございますけれども、今回のようなケースについては、
先生
の御
質問
の趣旨を踏まえて検討したいと考えております。 それから、
応急仮設住宅
、さらにできるだけ早くつくれないか、あるいは八坪が
標準
になっているけれども、もうちょっと弾力的にできないか、こういう御
質問
がございました。
応急仮設住宅
については、つくる場合にはできるだけ早期にするよう県に指導してまいりたいと
思い
ます。また、面積でございますけれども、御
指摘
のとおり現在は
標準
八坪でございますが、
多人数世帯
など、これによりがたい特別の事情がある場合には、
特別基準
を設定するなど弾力的に運用しているところでございます。県ともよく
相談
をしながら適切に対処してまいりたいと思っております。 それから民間
住宅
の借り上げ助成という御
要望
がございましたけれども、
災害救助法
の範囲で申しますと、具体的な臨時応急の
措置
の範囲としてはやや
対応
するのが難しい問題ではなかろうかと考えております。 以上でございます。
林正和
19
○林
説明
員 財源面の
お尋ね
がございましたが、
災害対策
につきましては、
関係省庁
とよく
相談
をいたしまして、適切に
対応
してまいります。
畠山蕃
20
○畠山
説明
員 私どもに対する御
質問
、御
指摘
は二点ございました。 一つは、
災害
救助に対する必要な
装備
品の
充実
の問題、それから第二が緊急動員態勢の問題でございました。
装備
品の
充実
につきましては、これまでも
災害
救助を行うために必要な
装備
品の
充実
については
配慮
してきたところでございますが、御
指摘
ございましたように、必ずしも
十全
だというふうにも申し上げられない
状況
にございますので、今後ともになお一層の配意をしてまいりたいと
思い
ます。 それから、緊急動員態勢の問題でございますが、御
指摘
のとおり三日に、
自衛隊
法八十三条の規定に基づきまして
災害
派遣の要請がございました。十六
普通科連隊
等が出動したわけでございますが、その後さらに、
事態
の進展に応じまして東部方面隊、第一ヘリコプター団あるいは富士教導団から増援を行うなど、機動的な
対応
を行ってきたところでございます。今後、なお予断を許さない
状況
が続くと
思い
ますので、各部隊と地元との密接な連絡を保ちながら十分な即応態勢を整えてまいりたい、かように考える次第でございます。
長澤純一
21
○長澤
説明
員
災害
に伴います
地方
公共団体の財政負担についての御
質問
にお答えをいたします。 お話のありましたように、
被災地
の
地方
公共団体にありましては、国庫
補助金
等勘案いたしましてもなお多くの財政負担が生じるものと思われます。したがいまして、自治省といたしましても、実情を十分
調査
の上、
被害
状況
や財政
状況
等を勘案いたしまして、交付税や
地方
債の
措置
を通じてできるだけの
配慮
をしてまいりたいと考えております。
虎島和夫
22
○
虎島委員
十全
の
措置
をとられますように、特に重ねて
要望
しておきます。
長官
、ひとつよろしくお願いします。 以上で終わります。
高村正彦
23
○
高村委員長
緒方
克陽
君。
緒方克陽
24
○緒方
委員
私は、今回の
雲仙岳
の
火砕流
のためにお亡くなりになられました四十名近い
方々
の御
冥福
をお祈りしながら、このような
事態
が再び起きないように、その原因の究明と
政府
の
対応
の問題点について
質問
をしたいと
思い
ます。 私どもは、昨日七名の国
会議
員によりまして
島原
の
現地
を
調査
、視察をいたしました。
関係
自治体あるいは
現地
も近づける範囲で検分いたしまして、また
被災者
のお
見舞い
もしてきたわけであります。本当に大変厳しい
状況
であるし、大変な
事態
であるということで、私どもとしてもあらゆる知恵を絞ってこれらの
対策
を進めていかなければいけないと思うわけです。 そこで、そういうことの中で、
被災者
対策
あるいは
避難
者
対策
あるいは財政
対策
、いろいろな問題については同僚の
田口
議員から
質問
されますので、私は、なぜこのようなことが起きたのかということ、そういう観点に絞って
質問
をしたいと思うわけです。 実はことしの三月十三日でありますが、予算
委員会
におきまして、私はこの問題で、二百年前のようなことが起きるのではないかということで
質問
をいたしました。しかし、当時の
政府
の
答弁
は、
先生
の御
指摘
の点でありますが、現時点におきましては御
指摘
のような大
規模
な爆発等の
発生
の可能性は低いものというふうに考えておりますという
答弁
を
政府
はされているわけであります。非常に、我々が恐れていたにもかかわらず、
政府
の認識は甘かったのではないかということを今ここで
指摘
をしなければならぬと思うわけであります。 そういうふうな
指摘
をしながら、
避難態勢
の問題について
質問
いたしますけれども、そのときの
質問
でも、特別の
避難
計画を
島原
市ではつくっているし、いろいろな住民
対策
もやっているということでございましたが、そのことについて国会の
答弁
では、もう万全の
対策
をするとか十分連絡をとるというふうに言っておきながら、実際にはとれなかったということになっているわけであります。この
島原
市の
避難
計画などについて、
政府
としてはどういうようなかかわりをされてきたのか、まずその点について
お尋ね
をいたします。
古内晋
25
○
古内説明員
避難
計画は通常
地域
防災計画において策定されておりますけれども、
災害対策基本法
におきまして、国は、
地域
防災計画の作成及び実施が円滑に行われるように、
地方
公共団体に対しまして、勧告し、指導し、助言し、その他適切な
措置
をとることとされております。 消防庁におきましては、
地域
防災計画の
充実
を図るため積極的な見直しを推進しておりまして、
島原
市につきましても長崎県を通じて指導してまいったところでございます。
緒方克陽
26
○緒方
委員
今のような形式的な
答弁
だからこういう
事態
が起きたのではないかと
思い
ます。 そこで、具体的に二番目に
質問
したいと
思い
ます。そういうふうに指導してきたということだけれども、今回多数の死傷者が
発生
したわけでありますが、この地区には
避難勧告
が出されていたし、立ち入り規制がされていたにもかかわらず、なぜこのような多数の
犠牲者
が出たのか。そういうことについての責任と、なぜこういうことになったのか、明確なお答えをいただきたいと
思い
ます。
古内晋
27
○
古内説明員
災害対策基本法
第六十条に規定する
避難
の勧告は、その勧告が尊重されることを期待しまして
避難
のための立ち退きを指示または促す行為でございます。今回
避難勧告
がなされた対象
地域
に立ち入らないよう、事実上市当局におきましては再三勧告の徹底を図ったところでございますが、残念ながら一部におきまして十分尊重されなかった面があるというふうに聞いております。
緒方克陽
28
○緒方
委員
だから、そういうことがされなかったということについて一体どう責任をとるかということなんですよ。 私、きのうも
現地
に行きました。それで、なるべく近くまで入りたいと思ったのだけれども、国
会議
員団が
調査
に行って立ち入り規制されているところに入ればみずからがそれを破っているのじゃないかというふうに言われるわけだから、残念ながら遠くから見て、再び事故が起きないようにするためにはそういうものをお互いに守らなければならぬということで、私たちも行きたかったけれどもセーブしたのですよ。そういうものを具体的になぜ消防庁は指導しないのですか。具体的に答えてください。
古内晋
29
○
古内説明員
先ほど申し上げましたように、消防庁としましては、
地方
公共団体に対しまして、
地域
防災計画の作成及び実施が円滑に行われるように勧告し、指導し、助言し、適切な
措置
をとることとしておりますけれども、具体的に
避難勧告
の運用等につきましては
島原市長
の責任において
措置
がされたものと考えております。ただ、先ほど申し上げましたように、市当局におきましては再三立ち入らないように指示をしたけれども、残念ながら一部におきましてその趣旨が尊重されなかったというふうに聞いておるわけでございます。
兼元俊徳
30
○兼元
説明
員 お答えします。 警察庁の警備
課長
でございます。 警察の方では、
現地
の住民の皆様等の安全を確保する立場から、それ以上立ち入ることが危険であると認められた地点、具体的には筒野バス停という場所がございますが、そこに警察官を配置しておりまして、そこに立ち入りをされる方にもう入らないようにずっと説得を続けておったところでございます。しかし、市による
避難勧告
、現場における警察官による説得にもかかわらず、結果として危険区域の中で多数の人が亡くなられたことは大変残念に思っております。
緒方克陽
31
○緒方
委員
今のような話を聞いていると、
避難勧告
をしていろいろ注意をしたけれども入ったからその人たちの責任だということになりますと、後で
質問
しますけれども、非常に無責任じゃないかということになります。 そこで、もう少し問題を詰めたいと
思い
ますけれども、その
避難勧告
の実施と解除基準、またその責任
体制
はどうなっていたのか、そして
政府
はその実施に当たり具体的な協議をそれぞれ時点ごとに受けているのかどうか、そのことについて
お尋ね
いたします。
古内晋
32
○
古内説明員
避難勧告
の実施及び解除につきましては、
災害対策基本法
第六十条に基づきまして、
市町村
長が行うものでございますが、一般的には、
避難勧告
をする場合としましては、
避難
の必要が予想される各種気象警報が発せられたときでございますとか、河川が警戒水位を突破しまして洪水のおそれがあるとき等が考えられます。
島原
市におきましても、気象警報等の
情報
に留意しますとともに、測候所を初めとする
関係
機関
の
情報
を参考にして
避難勧告
の実施、解除が行われたものと
承知
しております。 なお、勧告の実施及び解除につきましては
市町村
長の権限でございまして、
災害対策基本法
上
長崎県知事
には報告がされることとなっております。
緒方克陽
33
○緒方
委員
結局、問題を全部
市町村
長の責任におっかぶせて責任逃れをしている、そういうことじゃないですか。その点については、もう一度後ほど具体的に
質問
いたします。 そこで、
避難勧告
の実施と立ち入り規制ですけれども、その実施伝達
体制
が非常に問題ではなかったか。まず立ち入りが問題でしたね。それがいろいろ規制をしても、あるいは要請をしても守られていないということがあるわけですが、それと同時に
避難勧告
の実施とその規制の伝達
体制
、そこにもまだ問題があったんじゃないかと思うんですが、その点についてはどうですか。
古内晋
34
○
古内説明員
避難勧告
の発令でございますが、その伝達でございますが、
島原
市におきましては広報車、消防車による巡回によりまして、あるいはサイレンによってされたというふうに聞いております。また、深江町におきましては、同
報系無線
を活用して伝達されたというふうに
承知
しております。
兼元俊徳
35
○兼元
説明
員 お答えします。 六月三日の
火砕流
の
発生
直前における警察の側における
避難勧告
、広報の実施
状況
を申し上げます。 六月三日午後四時五分ごろ、
九州大学
の
観測
所の太田教授から普賢岳の頂上付近が異常だという連絡が
島原
市の
対策
本部に入っております。これが、四時九分ごろ同
対策
本部から警察無線で、先ほど申し上げました筒野バス停付近に配置されて入山者に、それから上に行こうとする人に入らないようにと説得しておりました警察官に伝わりまして、この警察官二人が直ちに北上木場町の中にいる人たちに
避難
するようにと連絡に入ったわけでございます。それでパトカーで
避難
広報をやっておった途中、今回二人の
殉職者
を出しておりますが、こういうことになったわけでございます。
緒方克陽
36
○緒方
委員
結局、今の話をそれぞれ聞いておりますと、自治体なりがそれぞれ自分がみずから持っている一部の
情報
伝達の方法でやっていて、あとは住民の責任だというようなことになってしまうわけでありまして、
政府
が国民の生命と財産を守る、そういうことでしなきゃならぬことを具体的にちっとも責任を感じていないということで非常に問題だと
思い
ます。 そこで、具体的にさっき言いました三月の国会の
質問
で、これは二百年前のようなことで大変なことが起きるんではないかということで
質問
しました。しかし、さっきも言いましたように、大
規模
な爆発の可能性は低いというふうに思っていますという認識が、このような
事態
を起こしたと思っているんですが、さらに詰めて、私は
災害
の未然
防止
に一体どうするかということで
質問
いたしましたら、
政府
の
答弁
はこういうふうになっています。
災害
の未然
防止
に懸命に全力を尽くすということを言われておりまして、それには例えばそこの住人だけじゃなくてそこらを通過される人も含めて、とにかく懸命の努力をするというふうに言われているわけでありますが、懸命の努力がこれでされたというふうにはとても私には思えない。国会での
答弁
は一体どうなるのかということが一つと、一体
政府
としてはこのことについてどういう責任を感じておられるのか。国会で随分議論してきたわけですよ。ちゃんとやると言っているわけですね。そこがされていないということについては非常に問題だというふうに
思い
ますが、
長官
その辺について、二つの点についてどういうふうにお考えですか。
鹿島尚武
37
○
鹿島説明員
昨年十一月の
噴火
以来、
関係省庁
と私ども密接な連携を図りまして
災害対策
に努めてまいりました。特にことし五月から
火山活動
が
活発化
してまいりまして、五月の十八日、そして二十四日、六月一日、三日と四回にわたりまして
災害対策
関係省庁
連絡
会議
を開催をいたしまして、当面の
対策
として住民等の安全をまず最優先に、
情報
伝達そして
避難
の誘導態勢等について万全を期するといったようなことを初めといたしました申し合わせを行っております。こういったことで事前の
対応
を進めてまいったわけでございます。 さらに五月二十七日には
国土庁
を含めまして七
省庁
の担当官を
現地
に派遣をいたしました。そしてまた五月三十日には
国土庁長官
そして
自治大臣
が
現地
に
調査
に入られまして、地元とも緊密な連携を図りながら事前の
対応
というものを図るように努めてまいったわけでございます。 ただ、このような中で、まことに残念なことでございましたが、去る六月三日に
発生
した
火砕流
によりまして甚大な
被害
が
発生
いたしたわけでございます。私ども
事態
の重大性にかんがみまして一昨日、
国土庁長官
を
本部長
といたします平成三年
雲仙岳噴火非常災害対策本部
を
設置
をいたしまして、即日第一回
本部会議
を開催をいたしまして当面の重点事項を決定をし、所管ごとに各
省庁
実施をただいましているところでございます。 昨日、
国土庁長官
を団長といたしまして
政府調査団
が
現地
に赴きまして、被災
状況
をつぶさに
把握
をいたしますとともに地元要請の聴取を行ってまいりました。
火山活動
は依然活発でございます。予断を許しません。地元公共団体とも引き続きまして緊密な連携を図って
政府
として万全を期してまいりたいというふうに考えてございます。
緒方克陽
38
○緒方
委員
質問
にちゃんと答えてくださいよ。一つ
質問
したのは、さっきも言いましたように、時間がありませんからあれですが、住民などの
避難
誘導が迅速かつ適切に行えますように懸命の努力をいたしますというふうに
答弁
しているわけで、懸命の努力というのはそういう
会議
を開くことですか、もっと真剣にされることがあったんじゃないですかということと、そういう
答弁
をしているということからすれば、やっぱり
政府
としての責任があるんじゃないかというふうに思うのですが、その辺
長官
どうですか。
西田司
39
○
西田国務大臣
今回のこの重大な
災害
というものに対しましては大変私も心配をいたしておりますし、それからこのことに対しての責任という問題、これは私は強く感じておるわけでございます。ただ、ここで言いわけをするわけではございませんが、
現地
対策
本部におきましても自治体におきましても、また本省
関係
におきましてもできるだけ人命第一にしてやっていかなきゃいけないという取り組みをしてきたことは事実でございます。また今日今あるいはいつこれ以上の
災害
が起きるかもわかりませんので、今一生懸命これらの事前の
対策
というものに取り組んでおるところでございます。御了解をいただきたいと
思い
ます。
緒方克陽
40
○緒方
委員
確かに地元では本当に苦労されているんです。やっぱり本当に少ない人数で、
調査
団が行ってももう
対応
にも苦労する、人間も足りない、夜も眠れないというほど苦労しているわけですから、そういうところについては人の面その他含めてやっぱり
政府
の方が、私は何遍も言うように最初判断が甘かったのじゃないかということを言いたいのですけれども、そういう
意味
で責任が重大だということはこの際しっかり申し上げて、地元の市に対するそういう人的な面、いろいろな面含めてきもっとやっていただきたいということを申し上げて、また次の
委員会
があるようですから、そこでさらに問題が明らかになった時点で詳しく
質問
したいと
思い
ます。
最後
に、今回の
災害
をあらゆる面から検討を加えて、また起きるかもわからないという
状況
があるわけでありますから、
火砕流
とか
土石流
あるいは
崩壊
などのあらゆる予測図をつくってこれ以上の
被害
を起こさないようにしなければならぬと思うのですが、そういう具体的な
対策
について早急につくるべきだと
思い
ますが、その点についてはどうですか。
古内晋
41
○
古内説明員
火山活動
に伴います
火砕流
等につきましては、その影響を十分に予測しますことはいまだ十分な科学的な水準にあるとは聞いておりません。しかしながら、各方面で実施されております
調査
研究
等も参考といたしまして、
地域
特性等も考慮しながら、
地域
防災計画の見直しが行われますよう引き続き指導を行ってまいりたいと考えております。
緒方克陽
42
○緒方
委員
非常に形式的なお答えで不満でなりません。こういう
状況
だから問題が起きたのじゃないか、あるいは事件が起きたのじゃないかというふうに
思い
まして、これを契機に
政府
としては本当に人命第一の
対策
をこれから全力を挙げてやっていただきますように要求をいたしまして、私の
質問
を終わります。
高村正彦
43
○
高村委員長
石田
祝稔
君。
石田祝稔
44
○石田(祝)
委員
まず初めに、今回
雲仙岳噴火
に伴う
火砕流
被害
により亡くなられた
方々
に対して、心より御
冥福
をお祈りいたします。また
被災者
の皆様にも心よりお
見舞い
を申し上げたいと
思い
ます。 さて、我が党は、今回の
雲仙岳噴火
被害
に対しまして党内に
災害対策
本部を
設置
し、一昨日、
被災地
に急行いたしました。そして
避難
中の住民の
方々
をお
見舞い
し、また
火砕流
の中
被災地
を
調査
いたしました。私は、
現地
からの報告、また
要望
等
避難
中の
方々
からの生の声を受けて
質問
をさせていただきますので、簡単かつ明快にお答えをいただきたいと
思い
ます。 まず最初に、
非常災害対策本部
長でもあられる
国土庁長官
に
お尋ね
をします。 今回のこの件に関して、去年の
噴火
以来どのような見通しを持って進めてこられたのか。私は若干見通しが甘くてこういうふうな
事態
を招いた部分もあるのじゃないか、このように考えますが、
長官
、いかがでしょうか。
西田司
45
○
西田国務大臣
委員
も御
承知
のように、火山
噴火
あるいは
火砕流
などの火山現象を
予知
あるいは予測していくということば、これは
専門家
の間においても極めて困難だとされておるわけでございます。
国土庁
といたしましては、
活動
の推移に応じ
関係省庁
の緊密な連携あるいは
会議
を続けてまいりました。こうした中、六月三日多数の死者、
行方不明者
、
負傷者
等を出し、また多くの
住宅
が燃えるという
災害
が
発生
をいたしました。極めて残念なことであります。
政府
におきましては、六月四日、直ちに
非常災害対策本部
を
設置
し、その
対策
に対して今懸命の努力を払っておるところでございます。
石田祝稔
46
○石田(祝)
委員
続きまして、先ほどもどなたかから
質問
がございましたが、
活動
火山
対策
特別
措置
法の
適用
について、私はこれは早急に
適用
して、
避難
施設緊急
整備
地域
、また降灰防除
地域
の指定並びに同法に基づく各種
対策
を実施すべきだと
思い
ます。 先ほど防災局長の御
答弁
にございましたが、
調査
をしてみて同法の
適用
に当たるのであれば速やかにというのですか
適用
したい、こういうお話があったと
思い
ます。現実に今進行形の
災害
に対して、落ちついて
調査
をしてから
適用
したい、こういうことだと思うのですが、現実に同時別
措置
法の
適用
によっていろいろな施策を進めていきたい、こういうふうな
現地
のお声もあろうかと
思い
ますので、そこのところを弾力的にひとつ運用していただいて、この特別
措置
法はそのためにつくられたと私は
思い
ますので、非常時にかんがみてこれは早急に
適用
すべきだ、このように
思い
ますが、これについて御
答弁
をお願いします。
鹿島尚武
47
○
鹿島説明員
活動
火山
対策
特別
措置
法におきます
先生
仰せられましたいろいろの
措置
と申しますのは、ある程度継続的な長期にわたる
措置
というふうに御理解をいただければというふうに
思い
ます。そういう
意味
で
地元自治体
の方で現在この
被害
の
状況
あるいは法の
適用
に当たりましていろいろ
調査検討
中でございます。
国土庁
といたしましては、その辺の結果を承りまして、
相談
をしながら
状況
に応じて適切に対処したいというふうに考えてございます。
石田祝稔
48
○石田(祝)
委員
ちょっとこれについてお伺いしますけれども、例えば降灰防除
地域
ですね。これはたしか一平米で千グラムの灰がたまっておれば
地域
の指定になると
思い
ますが、同地に踏み込んだ
自衛隊
の方の話を聞いてもくるぶしあたりまで灰がある、どう見ても一平米で見たら
適用
基準を超えておると
思い
ますが、それでもやはり実測をしてやらなくてはならないのでしょうか。
鹿島尚武
49
○
鹿島説明員
現在、この法によりまして降灰防除
地域
に指定されておりますのは桜島の
関係
、そして阿蘇の
関係
二つがございます。いずれもただいま
先生
仰せられましたとおり、灰が継続的に降ってくるというようなことによりまして日常
活動
にいろいろさわりがある、これを除去するための施策を講じようというような趣旨で指定されておるわけでございます。 そこで、今回の件につきましてはひとえに降灰の
状況
につきまして
調査
をして、地元の方でいただいておりますその結果を受けて私ども誠心誠意進めてまいりたいというふうに
思い
ます。
石田祝稔
50
○石田(祝)
委員
これは早急に
適用
をお願いをしたいと
思い
ます。 次に、
厚生省
にお伺いします。 現在、
災害救助法
が
適用
されておるわけですが、今後
避難
の長期化が予想されるわけであります。新聞で読みますと、
長官
も疎開かというふうなお言葉も使われたようですけれども、その中で百五十戸の仮設
住宅
を
建設
する、こういうふうな予定だということが新聞に載っておりましたが、現在
避難勧告
を受けている
世帯
が千七百六十四
世帯
。昨日テレビで見ておりましたら親戚等に身を寄せていた
方々
も家族と一緒にいたい、こういうことでまた体育館等にお帰りになっている方もふえている、こういうふうな声も出てきておりました。そういう中でこれから仮設
住宅
をつくるわけですが、その人たちの切実なお声としてやはり一
世帯
で一戸何とかしてもらいたい。千七百六十四
世帯
に
避難勧告
が出ておる
状況
の中で百五十戸の
建設
、これで果たして間に合うんだろうか、私は正直こういうふうな感想を抱きますけれども、ここの
応急仮設住宅
の百五十戸についてこれが妥当なのかどうか。もうちょっと
現地
の
被災者
の
方々
のお声を受けて考えられたらどうかと
思い
ますが、この点についてはいかがでしょうか。
松本省藏
51
○
松本説明員
御
説明
申し上げます。 既に
災害救助法
の
適用
をいたしまして、緊急の
避難
者の
方々
に対しましては
避難
所を
設置
いたしましてそこに入っていただくという
措置
はとられております。御
承知
のとおりでございます。 それで、
先生
お話しのございました
応急仮設住宅
の
建設
戸数の問題でございますが、さらに広く考えまして
避難
住居
の確保という観点で考えますと、現在県におきまして
先生
お話しのありました仮設
住宅
をとりあえず百五十戸
建設
するという方針を決めております。それ以外にも、より広範囲に長期の
避難
に適したような公的
住宅
の活用とかいろいろな手だてを今現在県において検討しているところでございます。 全体の
地域
も非常に広うございますし、あるいはその対象
世帯
数も多いわけでございますので、さらに幅広いいろいろな
住宅
対策
を総合的に考えながら、今後
対応
していく必要があると思うわけでございまして、
災害救助法
に基づく
応急仮設住宅
を幾つつくるか、具体的な数につきましては県と十分連絡協議をしながら
対応
してまいりたいと考えているところでございます。
石田祝稔
52
○石田(祝)
委員
これは、ぜひとも早急にお願いをしたいと
思い
ます。 それから、
災害救助法
の
関係
で
厚生省
に何点かお伺いをします。 日常生活上の細かい点についてちょっとお伺いいたしますが、
避難
されている
方々
に対し生活物資が配付されております。その中で、現場のお声として一つの例でありますが、女性の方の生理用品というのですか、これなんかがちょっと不足している。余り大きなお声で言えないことかもしれませんが、そういうふうなお声もございました。ある程度いろいろ
配慮
していただいていると
思い
ますが、さらに細かい点の生活物資の配付についてはお願いをしたいと
思い
ますが、これについてが一点であります。 それから、おふろの問題です。体育館とか公民館等に
避難
されている方に現在ふろ券を配付している。そして、市中のおふろ屋さんに行ってもらっているようでありますけれども、私は、例えば
避難
所の近所に入浴の設備が備わった公共施設があると
思い
ます。例えば、いろいろな
省庁
で持っている共済組合の保養センターとか、そういうところが近くにあれば、そういうところも含めて公共施設の入浴設備があるところは全部開放しろ、そこは
避難
されている方に自由に使ってもらってはどうか、こういうふうに
思い
ますが、この点についてはどうか。 それから、食事でありますが、食事はお弁当の支給を受けている。これは一律同じ内容なんですね。その中で、例えばお年寄りもいますし、子供もおります。ずっと同じ弁当を——これはありがたくいただいていると
思い
まずけれども、その中で、お年寄りには御飯が若干かたいとかそういうことがあろうかと
思い
ますが、そういうことで、食欲の問題で非常に疲れてきている、こういうこともありますので、食事についてもこれから長期化を考えた場合に若干
配慮
すべきではないのか。これについて。 それから四点目に、水の確保については大丈夫かどうか。テレビで見ておりましたら、
島原
では降灰の
関係
で水を散布したりして水位が非常に下がったとかいう話もありました。とにかく水が大事でありますので、この水の確保についてはどうなのか。この点について
厚生省
にお伺いをします。
松本省藏
53
○
松本説明員
御
説明
を申し上げます。 具体的な例といたしまして、日常生活用品の
関係
で、例えば生理用品あるいはおふろの便宜あるいは食事の内容をさらにきめ細かく、具体的な御
指摘
があったわけでございますが、全体としてお答えさせていただきますと、とにかく現在それぞれの
避難
所に入っておられる
被災者
の
方々
、集団生活を余儀なくされているわけでございまして、決して住み心地のいいところでは、正直言ってありません。したがいまして、できるだけ生活環境面におきましてきめ細かな
配慮
をしていくというのは当然のことだと
思い
ます。現実にどこまできめ細かくできるか、いろいろと限界もあると
思い
ますけれども、でき得る限りきめ細かに
配慮
をするように長崎
県当局
にも指示し、また
相談
、協議もしていきたい、かように考えているところでございます。
藤原正弘
54
○藤原
説明
員 飲料水の確保につきまして御
質問
がございましたので、御
答弁
いたします。
雲仙岳噴火
に伴う水道施設に対する影響につきましては、
島原
市の中木場簡易水道と深江町の大野木場簡易水道の二カ所に
被害
が生じております。しかし、このような地区では
関係
住民は大部分
避難
されておりまして、
現地
にはほとんどもうおられないという
状況
であります。
避難
されました場所、例えば
島原
市だとか深江町などでは
島原
市の上水道、深江町の深江簡易水道などの水道施設は被災しておりませんので、
避難
場所等への給水には影響は生じておりません。今後ともこの飲料水の確保につきましては、
厚生省
といたしましても
地方
自治体と協力いたしまして財政支援等積極的な努力をいたしていきたい、このように考えております。
石田祝稔
55
○石田(祝)
委員
施設
課長
、ちょっとお伺いしますが、三点、具体的に私お話をしましたけれども、細かい手を打っていただくのは、これはそのとおりお願いしたいのですが、個別に申し上げたことについてはいかがでしょうか。
松本省藏
56
○
松本説明員
例えば、個別に御
指摘
のありました生理用品が不足している、早急に県の方にその
状況
について聴取をし、
対応
策を考えてまいりたいと
思い
ます。 それから、ふろ券につきましても、県の方からまだ具体的には話を聞いておりませんので、そこの辺の
対応
方について早急に
相談
をしたい、かように考えます。 また、食事についても、これはなかなか現場の
状況
を聞いてみなければわかりませんけれども、きめ細かにやるというのも、現場も非常に忙しいこともありまして難しいと
思い
ますが、一応
状況
について、聞いて連絡をとり
対応
してまいりたいというように考えます。
石田祝稔
57
○石田(祝)
委員
公共施設の開放はどうですか。
松本省藏
58
○
松本説明員
現場と
相談
をしてみたいと
思い
ます。
石田祝稔
59
○石田(祝)
委員
もうこれ以上言いませんが、ひとつ細かい点までよろしくお願いをしたいと
思い
ます。また後日、やることがあろうかと
思い
ます。
建設省
にお伺いします。
現地
で降灰で非常に砂ぼこりが立つ。灰ぼこりですね。それと、散水車が足りないという声があるやに聞いておりますけれども、この散水車が足りないということに関して、主に車が道路を走るわけですが、その道路の降灰
対策
として散水車が
現地
で不足している、こういうやに聞いておりますが、このことについて
対応
策をお伺いしたいと
思い
ます。 それから、
避難
されている方が一般公営
住宅
へ入居を希望する、そのときに、所得基準とかいろいろな基準がございます。その基準の
緩和
ということは考えておられるのかどうか、この二点を、お伺いしたいと
思い
ます。
大石久和
60
○大石
説明
員 道路の降灰除去について
お尋ね
でございます。 今回の
火山活動
に伴う道路の降灰除去につきましては、道路利用者の安全確保等のため、
建設省
におきましては所管の一般国道五十七号を対象として、長崎県におきましては県管理の道路及び主要な市道を対象といたしまして道路清掃により実施しておるところでございます。現在、清掃
作業
につきましては、路面清掃車と散水車を組み合わせて実施しておりまして、
建設省
が一組、長崎県が二組を投入してそれぞれ
対応
してございまして、効率的な清掃に努力しており、所期の効果を上げておるところでございますが、なお臨機の機動力を確保するため、長崎県ではさらに一組を追加投入する予定であると聞いてございます。 これによりまして、現在の降灰に対しましては、十分
対応
できるものと考えてございますが、なお今後の
状況
の変化に伴いまして、降灰が大量に生ずることも考えられますので、その場合には、
建設省
におきましても、弾力的に路面清掃車、散水車等の応援ができるよう態勢を整えてまいりたいと考えております。 なお、
関係
の近隣事務所におきまして、既にこういった車両についての待機を指示しておるところでございます。
熊新六
61
○熊
説明
員 公営
住宅
関係
についてお答えいたします。 公営
住宅
につきましては、一般的には収入基準等一定の入居資格がある者のうちから公募で入居者を選定するということになっているわけでございますが、
災害
で
住宅
を失った
方々
に対しましては、公営
住宅
法十六条によりまして、公募によらないで入居できるということになっておるわけでございます。さらに、一時的に
避難
として公営
住宅
に入るという場合には特段の制限は課してない、どなたも入居可能だということにしておるわけでございます。
石田祝稔
62
○石田(祝)
委員
農水省
にお伺いします。 この降灰によって、たばこ、お茶等が
被災地
の農業者の主たる作物でありますけれども、
現状
は途方に暮れている
現状
だ、こういうふうにも聞いております。このことに対して、今年度も含めて次年度以降降灰、灰が積もって土地等が非常な
被害
を受けるわけですが、農地の復旧等も含めて
農水省
として
対策
を講じられておるのか、これらについてお伺いしたいと
思い
ます。
岡本芳郎
63
○岡本
説明
員 農地の復旧について御
説明
いたします。 降灰
地域
の農地の復旧につきましては、
火山活動
の鎮静化を待って早急に
被害
の
状況
を
調査
し、その
調査
結果に基づきまして適切な復旧方法を検討いたしまして、次年度以降の支障を来さないよう早期復旧に努めてまいりたいと考えております。なお、その旨長崎県の方にも通知しておるところでございます。
石田祝稔
64
○石田(祝)
委員
最後
に
要望
をお願いしたいと
思い
ます。 今回、
災害
ということで緊急
事態
だ、またいろいろな
省庁
が寄り集まって
災害対策
をやるわけです。ですから、私はきのう、
質問
をするためにいろいろ来ていただきましたけれども、若干悪い
意味
での縦割りの弊害が出るのじゃないか、そこのところをやはり、
国土庁長官
が非常
災害対策
の
本部長
ですから、ひとつ団結をしていただいて、縦割りとかいろいろ言わないで、
災害
救助という大きな目的で協力をしてやっていただきたいと
思い
ます。 以上、終わります。
高村正彦
65
○
高村委員長
藤田
スミ
君。
藤田スミ
66
○
藤田
(ス)
委員
質問
に先立ちまして、私は、
日本
共産党を代表して、今回の
災害
で亡くなられた
方々
に心からお悔やみを申し上げたいと
思い
ます。そして、これ以上
災害
、とりわけ人命を失うことのないように万全の
対策
を求めます。 私は、ちょうど五月二十二日、あの
火砕流
が
発生
する前の日にこの
現地
に行っておりました。
現地調査
に行ってみて、
噴火
活動
があり、
土石流
があり、そして何よりもあそこは
島原
大変と言われた一万五千人に及ぶ二百年前の
犠牲者
を出しているところなんです。昨年の十一月には
九州大学
の太田教授は、二百年前と同じシナリオを描いている、こういうふうに警告を発していらっしゃったわけですが、にもかかわらず
観測
、
避難
対策
あるいは
防災対策
が不十分だと言わざるを得ない印象を受けました。私たちはすぐに
政府
に対して、この問題に対する
対応
を急ぐように、
災害救助法
の
適用
など申し入れをしてきたわけであります。 そこで、まず
厚生省
にお伺いをいたします。 現在、四カ所の
避難
場所に住民の皆さんは
避難
をしていらっしゃるわけです。先ほどからも出ておりましたが、その中にはお年寄りもいらっしゃる。また、若いお嬢さんもいらっしゃる。家族単位でさまざまな家族の皆さんがあそこに一堂に集まっていらっしゃいます。プライバシーにかかわることもありますでしょうし、生活物資の不足はもとよりでありますが、すぐに
避難
場所から退去できない
現状
の中では、もっともっと当然きめ細かな
配慮
のある
体制
を
整備
しなければいけないのじゃないか。たとえ
避難
場所ではあっても、そういうきめ細かな
配慮
と
体制
を求めておきたいのです。 それから、
応急仮設住宅
の問題で、これも先ほどからありましたが、基準の面積では狭くて
実態
に合わない、そういうことで
現地
で混乱していることも事実であります。そこで、先ほど
特別基準
で弾力的にという御
答弁
もございましたけれども、
特別基準
で弾力的にというのは、例えば三
世帯
同居をしている家族はとても八坪のこの仮設
住宅
の基準では住めないわけですから、そういう場合には三
世帯
一緒に同居をしていた人たちは一
世帯
ずつ分離をしてその仮設
住宅
を活用する、そういうことも
意味
するのか、その点御
答弁
をお願いいたします。
松本省藏
67
○
松本説明員
御
説明
を申し上げます。 まず、初めの方でございますが、
避難
所における生活、できるだけきめ細かな
配慮
をするようにということでございますが、御趣旨のとおりでございまして、先ほどもお答えをさせていただきましたけれども、県の方にも具体的に指示をして、できるだけ生活環境面の改善が図れるように私どもとしても
配慮
をしてまいりたいと思っております。 それから、
応急仮設住宅
の面積の
関係
でございますけれども、一般基準におきましては一戸当たり二六・四平方メートルというのが
災害救助法
上の面積でございまして、これは八坪でございます。ただ、
多人数世帯
という形ですから、今の
応急仮設住宅
の場合には
世帯
当たり一戸ずつ
整備
をするという考え方に立っておりまして、例えば五人
世帯
の場合には三十三平米、十坪、それから四人
世帯
ですと二九・七平米、九坪ということで、
世帯
の人数に応じて面積が大きくなるというような形にしているわけでございます。
藤田スミ
68
○
藤田
(ス)
委員
私が行きましたときは、今言いましたように
土石流
の
発生
した後でして、
火砕流
は起こっていませんでした。けれども、もう不眠不休で市の職員の皆さんも
関係
する皆さんも必死になって頑張っていらっしゃるわけです。だから、私はもう既にあの時点でくたくただなということを痛切に
思い
ました。そのきめ細かな
配慮
等については市の方にいろいろと聞いてみるということですから、それは聞いていただくのはいいわけですが、しかし、どうぞ
厚生省
の方も積極的に人を送って、そして
現地
の要求に
対応
できるような、そこまで
配慮
をしていただきたいということを申し添えておきたいと
思い
ます。 それでは、
観測体制
の問題についてお伺いいたします。
九州大学
でも
観測
所への人の応援を考えていると
文部省
から聞いておりますが、
気象庁
は今、当分の間三人充足するという御
答弁
もございましたけれども、
現地
からの
要望
、つまり
雲仙岳測候所
の皆さんを初めとする皆さんの
要望
というのは、今の六人から五人ふやして、そして夜の
観測
も複数でやれるようにしてほしいんだ、当分の間というのはどこまでが当分の間かわかりませんけれども、そういうことじゃないということを、これは早くから
要望
されていたことでありますし、現在も
要望
していらっしゃいます。同時に、精密
観測体制
、これをとってもらいたいということです。それから、マスコミのカメラ
情報
をもとに火山
情報
を出すというような、そういう
実態
をぜひ改めなければいけない、情けないなと
思い
ました。だから私は、
気象庁
が独自でヘリコプターを持つこと。また、テレビカメラの
監視
というのも、静止画像というので、今ごろそんなものがあるのかと
思い
ますが、とにかくテレビに映ってくるのは静止しているわけです。私は、動く方ですね、動画像と難しく言うそうですが、そういうものにかえていかなければならないし、これも求められていると思うのです。この点についてお伺いいたします。
森俊雄
69
○
森説明員
お答えさせていただきます。
雲仙岳
の
活動
にかんがみまして、測候所の職員を当分の間三名ということでございますが、これは
活動
状況
に応じて当分ということでございます。さらに
火山活動
の
状況
に応じまして適宜
火山機動観測班
を派遣することとしております。 それから、航空機の
関係
でございますけれども、現在、火山
観測
等に当たりましては
関係
機関
により航空機による
観測
の協力を得ております。可能な場合には
気象庁
職員が同乗しているところでございます。したがいまして、
気象庁
において航空機を保有することは考えてございません。 それから、ビデオカメラでございますけれども、現在
設置
されておるものは、
先生
の御
指摘
のとおり、性能が少し不十分なものでございます。したがいまして、今
整備
を進めているものは、
遠隔操作
によりズームが可能なものでありまして、画面はこま送りでほぼ連続的に
監視
できる機能を持ってございます。
藤田スミ
70
○
藤田
(ス)
委員
そういうことを全部
承知
で聞いているんですよ。まともに答えてください。 人も、応援で入れるということになると、これは二十四時間応援をしてもらえる、そこに人を配置するということとはやはり全然話が違ってくるのです。だから
現地
の話というのを、こういう際ですから、もっと真摯に受けとめてください。 それから、こま送りなんてうまいことを言われましたけれども、要するに動画像でない静止像なんですね。動画像、普通のテレビのようにずっと連続的に場面が映し出されるというようなものを買うのにどれだけかかるかと言ったら、これはおたくの地震火山部長さんはおっしゃいました、大体四千万ちょっと出たくらいで買い入れることができるというのです。 ヘリコプターの問題は、私はこの
特別委員会
に入って、三宅島、阿蘇、大島、十勝、雲仙、桜島、どこへ行って聞いても、ヘリコプターが欲しい、そういうことを聞かされるのです。実際テレビ局や何かの協力を得て、そうして乗せてもらって
監視
をしていることは事実ですが、私は、こういうときに一々よそ様の力をかりて、御本家である
気象庁
がそういう
体制
で
観測
をするということについて、これはもう本当に考えてもらわなければならない問題じゃないかということを言っているわけなんです。そのために、もしお金がなければ国の方に
予備費
も要求すればいいじゃないですか。それくらいのことがなければ本当に、これからのことも含めて、ここの雲仙の問題に
対応
できないということを私は申し上げているわけです。もう一度簡単にお答えいただきたい。
森俊雄
71
○
森説明員
現在のところは三名の増強と、それから火山機動班の
対応
、適宜の派遣ということで対処を考えてございます。 ヘリコプターの件についても、先ほどと同じ答えになりますけれども、
関係
機関
の協力によって可能な限り航空
観測
を続けたいというふうに考えております。 ビデオにつきましても、今回はビデオのほかに熱映像カメラも
設置
いたしますけれども、そういうものと
地震計
、空振計等の
装置
を連動させていただきまして、そういうことで、
雲仙岳測候所
のほかに福岡管区気象台においても見れるようなことで対処してまいりたいと存じます。
藤田スミ
72
○
藤田
(ス)
委員
大臣、お聞きのとおりなんです。
雲仙岳
の測候所に行きまして、昨年の十一月から、今この時点で真夜中一人でやっているかどうか私
承知
しておりませんが、少なくとも私が行った五月二十一日の時点では真夜中一人なんです。一人でこの大変な問題を
観測
しているのです。それでずっと回してやっているわけです。当然その一人では
対応
できないから夜中に仲間の職員を起こしますよね。だからほとんど寝る間がないという状態で、一人でもぶっ倒れたらどうするのかという心配を大変いたしました。その時点でも応援は入っていたのです。ところが、その応援は夜中の
観測
の応援をしてくれませんし、またそういうことではありません。だから結局、それこそ一つサイクルが狂ったらもうどうにもならないという状態になっているのです。これが
実態
です。それは、
雲仙岳
の測候所の人数も七七年に八名から定員削減で六名に減らされてしまっているのです。福岡の管区気象台では二名、八九年度から減らされております。 火山の予算というのも、大臣御存じだと
思い
ますが、八〇年の一億六千万円が八一年に一億円、後は一千万、二千万、そういう予算のつき方で、八八年度はわずか三百八十万円なんです。これが火山国、世界の活火山の一割を受け持つ
政府
の
対応
になっているのです。火が噴いてからばたばたするのじゃなしに、もっと計画的、重点的に
観測体制
を
整備
するべきだ。そのために大臣の方も、今回の
観測
、
防災対策
については、当然
予備費
も頭に入れながら、万全の策をとるように大いに応援もしていただきたいし、指導もしていただきたいと思うわけです。一言お答えください。
鹿島尚武
73
○
鹿島説明員
雲仙岳
に関します火山の
観測
その他の
災害対策
の予算につきましては、それぞれ各所管の
省庁
におきまして平成三年度の予算の執行が始まりましたわけでございます。その中で適切な
措置
が講じられるというふうに
承知
をいたしてございます。
国土庁
といたしましては、必要に応じまして、これから
関係省庁
と連絡をとりながら
災害対策
の予算というものの確保にさらに努力をしてまいりたいというふうに考えてございます。
藤田スミ
74
○
藤田
(ス)
委員
国土庁
は火山の防災のための火山
噴火
災害
危険区域予測のマニュアルづくりというのを毎年予算を組んで取り組んでいらっしゃるわけです。これは、言いかえたら
災害
予測図をつくれということで、もう既に八五年十二月に下鶴会長もそういうことを言っていらっしゃいますが、
雲仙岳
はまだできておりませんね。過去の
噴火
や
被害
から現在の地形、土地利用を考慮して
災害
の予想を立てる、これは防災のイロハのイに属することだと
思い
ますが、しかし実際には全国の火山はほとんどやられていません。雲仙だけではありません。 それで、
島原
市の方は、この普賢岳の
活動
から、
眉山
の
崩壊
という二百年前と同じ経過をたどったらどういうことになるかということで、実は市の人口の六割に当たる二万六千人が
避難
対象になる
避難
計画策定というのを行っているということを、これは昨年の長崎新聞が報道しているわけでありますが、ところがこれも今現在は公表されておりません。
国土庁
はそのことを御存じなのかどうか、一点お伺いをしたいわけです。 それからあわせて大臣、私はこの
土石流
、
火砕流
など
噴火
による
災害
、それからもう一つは
眉山
などの崩落の問題、こういうものを全体をとらえて、そういうものを視野に入れた
災害対策
を今急いでおかないとだめだというふうに
思い
ますが、この点は私はぜひ急いでいただきたいということで大臣の御
答弁
を求めたいわけであります。 この二点です。
鹿島尚武
75
○
鹿島説明員
まず最初のハザードマップをめぐる
関係
でございます。私ども六十三年度よりその予測いたします手法のマニュアル化について検討を進めてまいっておりまして、来年度には公表できるように努力をいたしたいというふうに考えてございます。 それから、ただいま
先生
の方から
眉山
をめぐるお話もございました。私どもといたしましては、今次の
災害
にかんがみて
非常災害対策本部
をとにかく六月四日
設置
をしていただきまして、直ちに当面の
措置
として七つ項目を決めてございます。
被害
状況
を早く、そして的確に
把握
をする、そしてまた
行方不明者
の迅速な捜索、救出に努める、それから
被災者
、
避難
者に対する適切な救済
措置
を講ずるといったような
措置
を現在進めておるところでございます。
眉山
の
崩壊
につきましては、その
発生
の可能性も含めて慎重に検討させていただきたいというふうに私ども考えます。
藤田スミ
76
○
藤田
(ス)
委員
長官
に
最後
に御決意のほどをお伺いして終わりたいと
思い
ますが、今の局長の御
答弁
の中で、私は、
島原
市が出している
避難
計画策定、これは御存じか、その前提には
災害
予測図というものが仮に不十分ではあったとしてもあったはずでありますので、その点を明確にしていただきたいのと、それから
最後
に
長官
の御決意をお願いして終わります。
鹿島尚武
77
○
鹿島説明員
恐れ入りました。
島原
市の方の計画のうち一万六千人
避難
に係る計画の写しをちょうだいいたしております。
西田司
78
○
西田国務大臣
ただいま
藤田
委員
から御
指摘
のございましたことは大変重要な問題でございますので、防災担当大臣といたしまして全力投球でいろいろなことに対処していぎたいと強い決意を持っております。
藤田スミ
79
○
藤田
(ス)
委員
終わります。
高村正彦
80
○
高村委員長
高木
義明
君。
高木義明
81
○
高木
委員
質問
に入ります前に、私は民社党を代表いたしまして、改めて雲仙・普賢岳
火砕流
災害
によって亡くなられた
方々
に謹んでお悔やみを申し上げますとともに、負傷された
方々
そして遺家族の
方々
にも心からお
見舞い
を申し上げる次第でございます。 まず私は、地元の一人といたしまして、今次
災害
に多くの
方々
の関心が寄せられております。同時に今、県市町一体となって
災害
の復旧あるいはまた
行方不明者
の捜索等々の
活動
に取り組んでおられます。心から敬意を表する次第でございますし、同時に、県や国や
市町村
が一体となった防災
体制
の大切さを今痛感をしておるわけであります。
質問
に入りますけれども、
政府
は、御案内のとおり
雲仙岳噴火非常災害対策本部
をつくりました。六月四日に
設置
されまして、もちろん
本部長
は
西田
国土庁長官
でございます。早速第一回会合を開きまして
関係省庁
の代表者が集っております。この席で
西田
長官
は、大
規模
火砕流
の
発生
で多数の死傷者を出したことはまことに残念である、今後地元と協議をしてできる限りの
対策
を打っていくと述べられております。そして昨日、
調査
団長として
現地
に入られたのでございました。いわゆる
政府
の
対策
本部長
としてそれぞれの広い各
省庁
にわたる調整機能が今求められておるわけでございます。
長官
、そういう立場で、昨日の
現地
長崎県、
島原
市、深江町の
調査
を踏まえ、今次
災害
に対する認識そしてまた今何をなすべきか。昨日
激甚災害
の
適用
等につきましても検討するとのお言葉もあったそうでございますが、これらの問題を含めましてただいまの
長官
の胸の中の御
所見
を賜っておきたいと
思い
ます。
西田司
82
○
西田国務大臣
まず、大変な
災害
を引き起こしまして、そして多数の
犠牲者
が出てまいりました。このことはまことに残念なことでございますし、心からお悔やみを申し上げたい、これが第一点でございます。 さらに、御
指摘
のように昨日
政府調査団
といたしまして
現地
へ入ってまいりました。そして
長崎県知事
あるいは
島原市長
、
深江町長
その他
関係者
の
方々
と協議をいたしました。そこで第一点として私が強く感じたことは、
観測
所あるいは警察、消防さらに各
地域
の病院それから
自衛隊
、そういう
関係者
の
方々
が今懸命でこれらの
対策
に取り組んでおられるという姿を目の当たりにしてまいりました。それから私が今後の
対策
の方法として強く受けとめて帰りましたことは、先ほどからもいろいろと御意見が出ておりますけれども、今多数の
方々
が
避難
所に収容をされております。悪い居住環境の中で生活を余儀なくされておるわけであります。これがいつまで続くか、まだ予測ができません。まず当面の
対策
として、このことを解決をつけていかなければいけない。既に
関係省庁
と検討に入っておるところでございます。さらに長崎県、
関係
市、町と連携をとっておるところでございます。 それから第二点の問題といたしましては、先ほどもお話をいたしましたように、まだ現在明確に科学的な
予知
、予測というものが不可能な分野でございます。そういうことになりますと、いつあれ以上の
火砕流
あるいは
土石流
、そういうものが
発生
するかということは何人も
予知
ができないわけであります。そうなってまいりますと、これを避けていくということになってまいりますとやはり
避難
という問題がまず第一義に考えられることであろう。いろいろなことを検討しながら、また県、市、町と連携をとりながら、二度と人的犠牲の出ないような
対策
を立てていくのが
国土庁
の当面の最も緊急な仕事である、このように考えておるわけであります。
高木義明
83
○
高木
委員
そこで私は
気象庁
に
お尋ね
をするわけでございます。 私は、去る五月二十三日の運輸
委員会
におきまして、当時、五月十五日ごろから
土石流
の
災害
によりまして大変な不安がなされておったときでございました。その席で、今後の見通しと
観測体制
の強化と、そしてまた
土石流
対策
に対する
政府
の
対応
をただしたわけでございます。
気象庁
の
答弁
によりますと、これはその引用でございますが、「二十日には地獄跡火口の中にいわゆる溶岩ドームがあらわれ、二十一日にはそれが分離しているのが確認されました。本日も、ヘリコプターによる
観測
の結果は、ドームの急激な成長が見られ、地獄跡火口の縁まで達していることが
観測
されております。現在も地震、微動、地殻変動等活発な
火山活動
が続いており、今後も
火山活動
に対する警戒が必要であります。」こういうふうな
答弁
がございました。 私は今考えるに、
昭和
四十八年浅間山に起きました小
規模
な
火砕流
、そしてこの浅間山におきましては、一七八三年に大
規模
な
火砕流
によりまして千百五十一名のとうとい
犠牲者
が出ておるのでございます。当時は雲仙・普賢岳の
災害対策
は
土石流
中心の感があったのではないか。
火砕流
については、くしくもその翌日、五月二十四日に
発生
をしたのでございました。この
火砕流
の危険性、脅威、これらの問題について、
専門家
の皆さん方は腹の中にはよく
承知
をしていたかもわかりませんけれども、もっともっと住民に対する正しい啓蒙あるいは的確な予告がされていたらいかがなものであったかなと、今私は考えるわけでございます。結果的に
犠牲者
が出て残念でございました。
気象庁
にも
対策
本部ができまして、これは
昭和
六十一年十一月の伊豆大島の
噴火
以来でございます。今学者の間では、九大の
島原地震火山観測所
の太田所長さんは、
火砕流
の威力は次第にエスカレートしている、河口付近、いわゆる
水無川
の河口でございますが、河口付近まで達する可能性もある。あるいはまた、東大地震
研究
所の井田教授は、マグマが出やすくなり、高温のマグマが噴き出す爆発的な
噴火
に移行する可能性もある。また、九大の平野教授は、二百年前と同様地下水位の異常も起きており、何が起こるかわからない
状況
で、最大限の安全
対策
をとるべきだ。これは
眉山
を含めた考え方でございます。そういう立場に立つならば、今回
専門家
なり
気象庁
が
把握
をしていた事柄が
現地
の県や市や町に的確に伝えられていたら、少しでも
犠牲者
がなくて済んだのではないか、このように私は思うわけでございます。 そういう立場に立ちながら、今改めて今日までの
観測体制
、
監視体制
が十分であったか見直しが問われておる。その強化の必要があるかどうか、また火山
噴火
予知
連絡会の役割は大きいものがございます。こういう
事態
を受けまして、自治体や
関係者
に対する指導助言を強めるべきではないか、このようにも
思い
ますが、いかがでしょうか。 そしてまた、今後とも
火砕流
が
発生
する懸念がされておりますし、同時に雲仙測候所は、火山泥流というまた新しい聞きなれない言葉でございますが、これは
火砕流
と雨水等が一緒になったものであると言われておりますが、火山泥流の
発生
の危険性も危ぶまれておる、こういうことが言われておりますけれども、今日現在どのように見ておられるのか、お考えをお聞かせいただきたいと
思い
ます。
森俊雄
84
○
森説明員
お答えさせていただきます。 今
質問
がたくさんございまして、的確に順番に答えられるかどうか不安でございますので、また足りないところはおっしゃっていただきたいと存じます。 まず、
火砕流
とその予測の問題でございますけれども、正直なところ、現在の技術水準ではこれから起きる
火砕流
が、もし
火砕流
が起きそうだということがある程度考えられたとしても、それがどの程度の
規模
になっていつ起こるかというようなことを予測することは非常に困難なことだというふうに考えております。ですから、私ども
気象庁
の立場といたしましては、
観測
機器、
地震計
、それから目視
観測
、遠望
観測
とも申しますけれども、それから他
省庁
から得られた
データ
、そういうものをもとにいたしまして、少しでも
火山活動
に異常が見られるような場合には的確にその
情報
が伝わるように
監視
してまいっているところでございます。 それから
眉山
の
崩壊
につきましては、確かに二百年前の
眉山
崩壊
は、
眉山
直下の中
規模
程度の地震の
発生
にもよるのではなかろうかというふうな考えもございます。現在、
気象庁
では地震
観測
網を持っておるわけでございますけれども、そういうもので地震
発生
の
状況
は
把握
されてございます。なお、現在のところ震源が
眉山
へ移動しているというような兆候は見られておりません。 それから火山泥流のお話がございましたけれども、御
指摘
のとおりその火山泥流というものは、岩塊を含まないような火山灰などのまじった、火山灰と水のまじったような泥流でございますけれども、そういうものも、他の火山で見られるとおり
火砕流
、
土石流
災害
とともに非常に危険なものとされてございます。
高木義明
85
○
高木
委員
たくさんの課題がございますが、時間の
関係
で
要望
等にかえさせていただく問題もございます。それは二次
災害
の
土石流
対策
でございます。砂防
対策
、
林野庁
の治山
対策
、これは大変な
状況
の中で仕事もかなり進みにくい
状況
がございますが、どうか梅雨季と重なっておりますので、この問題につきましてもひとつ的確な判断のもとに悔いの残らない
対策
を強く要請をしておきたいと
思い
ます。 それから仮設
住宅
の問題でございますが、今日、
島原
市に百十戸、深江町に四十戸、六月三日に新設が決定されております。この問題につきまして私は、こういう枠では少ない、もっともっと拡大すべきだ、このように
思い
ます。この問題につきましては、御
所見
を賜っておきたいと
思い
ます。 それから同じく生活面でございますが、先ほども水道水源の確保についてお話があっておりました。私は
現地
を回りました。特に深江町大野木場簡易水道は多くの泥流で埋まってしまいました。今、他のところから水源をとっております。この地区におきましては、約四百五十
世帯
、千七百六十人が今ボーリングをしてその水を確保したいという強い
要望
がございますが、何せ多額の経費がかかります。これについては最大限の国の御援助を賜りますように、この問題につきましても御見解を賜っておきたいと
思い
ます。 それから何といいましても、
島原
市、深江町、
国土庁長官
もよく御存じのとおり長崎県は西の端に位置しておりますし、特にこの地区は半島地区でございます。半島地区のハンディは私が言うまでもございません。とりわけ交通アクセス等々通じまして、いろいろな面で多くの
要望
がなされておるわけでございます。半島振興法ができましてそれらの
地域
の活性化も大きく目指しておるわけでございますが、具体的な
財源措置
も含めて手だてがまだまだ不十分だと私は思っております。先ほども出ました
活動
火山
対策
特別
措置
法の
適用
もぜひしていただきまして、この
地域
における住民の民生、福祉の安定、そしてまた産業、経済基盤、こういったものを確立できるような格段の
配慮
をしてほしい、この問題につきましては私は強く
要望
しておきたいと思うわけでございます。 なおまた、私も去る六月四日に
現地
に改めて入りまして、
避難
民の
方々
、被災民の
方々
とお会いをしてまいりました。体育館や公民館の中では多くの家族が、それこそ大変な環境の中で私たちの
見舞い
を受けられました。子供さんたちが学校の宿題をしておる姿、あるいはお年寄りが大変体の不調を唱えられておる姿、こういうものを見ました。ぜひ、そういう
意味
では生活
関係
の
配慮
についても国の力をいただきたい。また、降灰による
被害
もございます。農作物、葉たばこ、酪農、畜産、こういった問題もございます。
事態
は長期化が予想されておりますが、私は国や県、市の一体となった強い救済
活動
を強く要請したいと
思い
ます。 時間もございませんので、今の二点の問題について、そして
最後
に
国土庁長官
に、
地方
自治体のこのような状態の中でぜひ皆さん方が今後の救済
活動
が力いっぱいできますように、ひとつ御決意のほどを一言お願いをいたしまして、私の
質問
を終わりたいと
思い
ます。
松本省藏
86
○
松本説明員
御
説明
申し上げます。
応急仮設住宅
の戸数が不足しているのではないかということでございますが、先ほど来御
質問
ございましたけれども、
災害救助法
に基づきます
応急仮設住宅
と申しますのは、本来は、
災害
のために
住家
を失った
被災者
に対しまして簡易な
住宅
を仮設しまして一時的な居住の安定を図る、こういうものでございます。 それで今回、
火砕流
の
災害
に伴いまして県が百五十戸の、
先生
おっしゃられましたとおり仮設の
住宅
をつくることにいたしましたが、現時点でも具体的に減失した
世帯
数が幾つかという特定もまだできてない、あるいは
被災者
の
方々
の具体的なニードも確実にはまだ
把握
もできないけれども、そうは言っていられないので、とにかく百五十戸を被災
世帯
の仮
住居
としてつくるということをまず先行して決定したという
状況
でございます。そして、さらに県におきましては、より長期の
避難
に適した公的
住宅
の活用などの方策についても幅広く今検討、考慮しているところでございまして、その中で具体的に
災害救助法
による
応急仮設住宅
を今後何戸つくるかということでございますけれども、私どもとしては、そういう
状況
の中で県と十分協議、連絡をとりながら
実態
に合った形で
建設
を進めてまいりたい、かように考えているところでございます。
藤原正弘
87
○藤原
説明
員
先生
御
質問
の深江町大野木場簡易水道の復旧の点でございますが、この事業を
災害
復旧事業として実施できるよう考えてまいりたいと
思い
ます。
西田司
88
○
西田国務大臣
今回の
雲仙岳
火山
噴火
に伴う
災害
は非常
事態
である、私はこのようにとらえております。非常
事態
であれば緊急を要する処理が必要になってくると考えております。もちろん県、市、町、そういう自治体が中心になってあらゆることをやられるわけでございますが、国も一体になってこの問題の解決に邁進をしていきたい、このことを強く考えております。そのために
関係省庁
との連絡、実行、こういうことを責任を持ってやっていく決意でございます。
高木義明
89
○
高木
委員
ありがとうございました。
高村正彦
90
○
高村委員長
菅
直人
君。
菅直人
91
○菅
委員
質問
に先立ちまして、
火砕流
によって命を落とされた多くの皆さんに本当に心から御
冥福
をお祈りしたいと
思い
ます。 そこで、
非常災害対策本部
が
設置
されて
長官
がその長になられたわけですけれども、今回の問題は、基本的には大きく言って二つの問題があると私は
思い
ます。その一つは、これだけ警戒をしていたにもかかわらず今回の
火砕流
で多くの
犠牲者
を出したことについて、なぜこういうことになったのかという問題がやはり一つあると
思い
ます。同時にもう一点は、今後これ以上の
犠牲者
を出さない、さらには
被害
をいかにすれば最小限に抑えることができるか、そういう今後の問題、その二つの大きな問題点があろうと
思い
ます。それぞれについて幾つかの御
質問
をしたいと思っております。 そこで、大臣、今回多数の
犠牲者
を出したこと、もちろん相手は自然
災害
ですから一〇〇%予測をすることは難しいにしても、少なくとも
避難勧告
が出され、あるいは五月三十一日の
予知
連の見解の中でも厳重な警戒が必要ということが言われていたにもかかわらず、ああいった危険なところに
消防団
員あるいはマスコミ
関係者
あるいは地元の人たちがいたということは、やはりどこかに見通しの甘さがあったのではないかと言わざるを得ないわけですけれども、その点について基本的に大臣としてはどのような見方をされているのか、どこに原因があったと考えているのか、まず見解を伺っておきたいと
思い
ます。
西田司
92
○
西田国務大臣
私が第一回、
現地
へ入りましたのが五月三十日でございました。そこで、
現地
で
関係者
と
会議
を持ったわけでございますが、そのときにまず冒頭に申し上げたことは、ちょうどそのときは一人やけどをした
犠牲者
が出ておった段階でございます。それで第一番に、これからの
対策
の基本的な考え方として、これから人命を損傷しないように人命第一で考えていこうじゃないかということを協議をして帰った次第であります。残念なことに、六月三日のあの
噴火
の結果このような多数の
犠牲者
を出したということはまことに残念のきわみでございます。 そこで、今
委員
の御
指摘
は、一体この原因はどこにあったのかという核心に迫ったお話でございますけれども、
災害
の後、こういうことが起こったらいろいろとあれやこれやと意見は出てくるものでございますが、私は、一つはやはり
避難
体制
というものに徹底さを欠いた原因があったのではないか、このことを今反省の一つとして持っておるわけでございます。そのことをさらに今後の
対策
の基本に置いて考えていこう、このように思っております。
菅直人
93
○菅
委員
現状
の中で余り責任論をどうこうする時期でもありませんし、そういうことを言うつもりはありませんけれども、今大臣も言われたように
避難
体制
の徹底が欠けていた。例えば
消防団
の方がたくさん犠牲になっておられます。
現地
の
状況
を聞きましたら、どうやって
避難
することになっていたかといえば、いざとなったら一般の人は自分の車でおりてくる、そして車がない人あるいは運転できない人は消防車がそれぞれのところで住民を拾っておりてくる、そういうことが想定されていたというふうにも聞いておりますし、そういった中で
消防団
員の皆さんが、
土石流
の
監視
もあったのでしょうけれども、かなり危険なところにどこかの指示で見張りに立っておられた、こういうことが現実にあったというふうに思われるわけですけれども、いろいろな立場の
犠牲者
がありますけれども、こういった
消防団
員の人たちにかなり多く犠牲が出たということについてどういうふうに考えているのか。直接には自治省の管轄かもしれませんけれども、特に民間人が
消防団
員となっておられるわけですけれども、その点についてはどのような見方をされているか、見解を伺っておきたいと
思い
ます。
古内晋
94
○
古内説明員
火砕流
により
被害
に遭われました
消防団
員の
方々
の当日の
活動
につきましては、現在のところその詳細は不明でございますが、
火砕流
による影響を警戒しながら
土石流
の
発生
についての
監視
活動
も引き続き行われていたと考えられているところでございます。
消防団
活動
につきましては、日ごろから細心の注意を払ってその危険を回避するよう指導し、安全確保に努めてきたところでございます。しかるに、今回予想をはるかに超えた大
規模
火砕流
のために不幸な
事態
が
発生
したことはまことに残念でございます。消防庁としましては
事態
の重大性にかんがみ、安全確保に最大限の
配慮
を払うよう直ちに指示をしたところでございまして、今後その徹底を図ってまいりたいと考えております。
菅直人
95
○菅
委員
今の話を伺っても、適切な指示が事前になされていたかということは大変疑問を持たれるといいますか、つまりは先ほど言いましたように、いざというときにはどうやってそこの場所から逃げて帰ることになっていたのかというような点も、必ずしも十分な
配慮
がなされていなかったのではないかというふうにも受けとられるわけであります。 それからもう一点、マスコミの
関係者
の皆さんがたくさん犠牲になっておられます。マスコミの皆さんの場合は確かに、例えば戦地などでも危険を覚悟でカメラマンが赴くといったようなこともありますから、
消防団
の人とか地元の人というのとはまた若干違った側面はあるかとは
思い
ますけれども、しかしやはり、そういったところに多くのマスコミ
関係者
が入っていたということは、今後のことも含めてどのように考えるべきなのか。あるいはそういったところに対してもう少し指導を強化するようなことも必要になるのか。これは
対策
本部長
としての
長官
の御意見を聞いておきたいと
思い
ます。
西田司
96
○
西田国務大臣
たびたび申し上げておりますように、
災害対策
、防災というのは人命第一主義で取り組んでまいらなければいけない、これが基本だと考えております。そのためには、住民の
方々
の安全を図るために地元の
地方
公共団体に対して必要な支援、あるいは助言、それからもう一つ重要なことは指導、こういうことを今後積極的に進めていかなければいけない、こう考えておるわけでございます。
菅直人
97
○菅
委員
権限の問題でいえば、地元、市や町あるいは県の
対策
本部にあるということも理解をしておりますけれども、今後こういったマスコミ
関係者
の犠牲がさらに出ないように、これはただ地元の問題というよりはマスコミ各社の、何といいましょうか、姿勢という問題にもなろうと
思い
ますから、
本部長
として十分な
配慮
をしていただきたいということを申し上げておきたいと
思い
ます。 そこで、もう一つの大きな観点、今後の問題について幾つか
質問
をしておきたいと
思い
ます。 まず、今回の
火砕流
が以前に比べて相当広い範囲まで広がった理由として、最初のうちは
火砕流
が
発生
して急斜面をズドンと落ちて若干平らなところでとまっていた、あるいはそれから先へは大して出なかった、それが、ズドンと落ちたところにだんだん
火砕流
がたまって、滑り台のように滑りやすく、だんだん先まで行くようになってきていた。それで、この間のさらなる
火砕流
によってその危険性はますます広がっているというふうに言われております。この
火砕流
、あるいは
土石流
も心配ですけれども、ある人たちは海の方まで
火砕流
が広がる危険もあるのではないかということを
指摘
されておりますけれども、
気象庁
は
火砕流
や
土石流
が海沿いの方まで
被害
を及ぼす可能性についてどのような見通しを持っているのか、見解を聞いておきたいと
思い
ます。
森俊雄
98
○
森説明員
お答えさせていただきます。 現在頻繁に起きております
火砕流
が今後どの程度の
規模
になるかということについては、現在のところ残念ながらそれを予測することはできない状態でございます。
菅直人
99
○菅
委員
海まで行く可能性について、海まで行く可能性はないと言えるのですか、それとも、ないとは言えない、割合は別としてもそういう可能性があるというふうに言えるのですか、どちらですか。
森俊雄
100
○
森説明員
ないとは言えないという
現状
でございます。
菅直人
101
○菅
委員
大臣、今
避難勧告
が出されている
地域
に、約七千名、約千八百
世帯
の人たちが本来住んでいた。今どのくらいそこに残っておられるのですか。それとも全員
避難
しているのですか。
鹿島尚武
102
○
鹿島説明員
避難
対象となっておりますのが、仰せられましたとおり約七千名近くの
方々
でございます。実際に
避難
しておられる
方々
は、六月四日九時現在という数字でございますけれども、
島原
市で三百三十
世帯
千百五十一名、深江町で二百九十三
世帯
千二百三十七名、以上でございます。
菅直人
103
○菅
委員
ということは、今の数字で大体二千名強ですから、まだ五千名近い人たちが
避難勧告
を受けている
地域
にそのまま残っておられるということですよね。
鹿島尚武
104
○
鹿島説明員
差っ引いた残りにつきましては、詳細ちょっと報告を受けてございませんけれども、親戚縁者の方のところに身を寄せている方とか、いろいろな方がいらっしゃると考えます。
菅直人
105
○菅
委員
そういう人があったとしても、私も
現地
の様子を若干聞きましたけれども、相当数、今の数字は七千名のうち二千数百ですから、半分以上の人たちはまだその
地域
に残って生活をしている、そう理解していいんですね。
鹿島尚武
106
○
鹿島説明員
大変恐縮でありますが、現在地元に残っておられる方の数字というのは、ちょっと報告を受けてございません。
菅直人
107
○菅
委員
これは大臣、どういうことですか。一番心配している問題でしょう。
避難勧告
を受けた
地域
でこういう大きな
犠牲者
が出た。今
避難勧告
を受けている
地域
にどれだけの人が残っているのか。別に何百何十何人の端数を私知りたいというんじゃなくて、もうほとんどいないというのか、相当数おられるというのか。私が知る限りでは相当数がいる、まだ半分以上の人が残っているというふうに聞いているんですけれども、今の何か局長の話だと、わかりませんなんてことがあるんですか、一番心配されていることが。どうなんです。
鹿島尚武
108
○
鹿島説明員
ただいま申し上げましたのは、消防庁の方から入手した資料に基づきまして申し上げてございます。一人一人数字について報告を受けてございませんものですから、大変恐縮でありますが、そんなことで報告をさしていただいております。
菅直人
109
○菅
委員
大臣、つまりこの千八百
世帯
約七千名の皆さんが少なくとも
避難勧告
を受けている、そして
火砕流
は先ほどの
気象庁
の見解でも海まで行く可能性は否定はできないというふうに言われているわけです。そういう中で、私は、今一番急がれる問題はこれらの人たちにできるだけ早く
避難
をしてもらうことではないか、そのための条件をいかに早く
整備
するかということだと思うのです。 先ほど来の議論で仮設
住宅
についていろいろ議論がありました。しかし、どうも
災害救助法
の
適用
による仮設
住宅
ということだけでは何か後追い的な感じがするわけですね。ですから、もっと緊急に大量の
住宅
を少なくとも安全な
地域
に仮設であるか常設であるかは別として準備をして、そしてできるだけ早く全部の人に移ってもらう、そのことが条件
整備
の最大の要素だと
思い
ますが、その点についていかがお考えですか。
松本省藏
110
○
松本説明員
御
説明
申し上げます。
災害救助法
という観点から申しますと、
応急仮設住宅
の
設置
というのが一つの
対策
になっているわけでございますが、先ほど来お答えを申し上げているわけでございますけれども、とりあえず県において
被災者
の
世帯
の
方々
に対しましての
措置
として百五十戸の仮設
住宅
の
建設
を決めた。それから県におきましてさらにもうちょっと幅広な
対応
、より長期の
避難
に適したような、例えば公的な
住宅
等を有効に活用していく方法とか、公民館を活用するとか、いろいろな方策の検討を幅広くしているというふうに伺っております。その中で
厚生省
としては、
災害救助法
の
応急仮設住宅
の趣旨を踏まえながら、今後どういうふうに
設置
をしていくかというのを県と十分
相談
をしていきながら
対応
していきたいというふうに考えているところでございます。
菅直人
111
○菅
委員
大臣、時間ももう余りなくなりましたので、
最後
に、これは本当に
対策
本部長
としての総合的な判断、総合的な責任の中でぜひ考えていただきたいのです。つまり、ある
意味
では簡単なんですね。簡単と言ったらちょっと語弊がありますけれども、まだ危険だとされている
地域
に大勢の人が住んでいるわけです。その人たちをどうやればなるべく早く移ってもらうことができるか。もちろんこれは勧告からいわゆる強制力を持つ命令といったような問題もあるかもしれません。しかし、一方ではそういうこと以上に、かなり長期にわたるかもしれない
避難
が起きるときに、その生活がどうなるんだ、仕事がどうなるんだという問題を皆さん抱えられているわけです。そうすると、そういうことを可能にする条件づくりというものを急がなければそれが進むことがなかなか難しいという、きょうも私テレビで、地元の市長さんですか、町長さんが、なかなか強制力を持った移住命令は難しいんだというようなことも言われておりましたけれども、そういうことを考えると、それを進めることが非常に緊急な要素になっているんじゃないか。そういった
意味
でこの危険な
地域
に住んでいる人の
避難
がおくれてまた
被害
者が出るようなことになれば、今度はもう大臣も、いや、あのときにこう言ったのにできなかったんだじゃ済まないと思うのです。
最後
に、大臣にその決意のほどを聞かせていただいて、私の
質問
を終わります。
西田司
112
○
西田国務大臣
先ほど
災害
が起こるか起こらないかということの御
質問
がございましたが、私は、
災害
を
防止
していくということは、やはりそれを事前に想定をしながら
対策
を立てていくということが防災の基本である、このような考え方を持っておるわけであります。その中で、御発言のように
避難
という問題について、このことを最重点に取り組んでいくことは当然のことでございまして、現在、
関係省庁
とそれらの具体的な考え方について整理をいたしておるところでございます。そして、二度と人的
被害
の起こらないようなことに取り組んでまいる
所存
でございます。
菅直人
113
○菅
委員
以上で終わります。
高村正彦
114
○
高村委員長
田口
健二
君。
田口健二
115
○
田口
委員
私は、まず
国土庁長官
に
お尋ね
をいたしたいと
思い
ます。非常に時間がございませんので、若干の
質問
は省略をさせていただきまして意見にかえながら、ぜひひとつ
長官
の明確なお答えをいただきたいと
思い
ます。 大臣は五月三十日にも
自治大臣
と一緒に御同行いただきまして、昨日もまた
現地
に入っていただきました。ちょうど昨日は私も社会党の国会
調査
団の視察がございましたのでお会いすることはできませんでしたが、かねて大変御努力をいただいておりますことを地元議員の一人として厚くお礼を申し上げておきたいと
思い
ます。 長崎県というのは随分今日まで
災害
の多い県でありました。私も随分多くの風水害の経験をいたしましたが、火山
噴火
というのは実は今回が初めてなんです。本当に身をもってこの
火山災害
の恐しさというのを今痛感しておるわけです。五月二十日に私は
水無川
の源流に参りまして、
センサー
が張ってあるところでありますが、随分
調査
をいたしました。今回の
火砕流
によって壊滅をいたしました北上木場
地域
というのは随分下の方でありますから、まさかここが壊滅をするなどとは夢にも実は思わなかったのであります。こういうのが現実の姿であります。
専門家
のお話によればまだ進行中でありますから、今後の
火砕流
あるいは
土石流
によって
水無川
の河口までも到達をするのではないか、こういう御意見もあります。また、六月三日の
火砕流
は
水無川
に沿っておりません。別の方向に山腹をはっているわけですね。こういう
状況
から考えますと、本当に予測できないような大惨事が起こるのではないか、こういう気もしておるわけです。 そこで、ぜひ大臣に私はお願いをしたいことがあるのです。それは、
現地
に
災害対策
本部をつくっていただきたいのです。
国土庁
が主管をして、各
関係省庁
の皆さん方も集まっていただいて、
島原
の
現地
に中央の
災害対策
本部の出先というような形の
対策
本部をぜひつくっていただきたい。私は毎日のように市長さんに会っていますが、もう市長さんお手上げであります。県もそうであります。これからの
対応
を考えていく場合には、もう
島原
市任せ、長崎県任せだけでは
対応
できないと思っています。 私は、さっきからいろいろ
答弁
を聞いておりましたけれども、皆さん
現地
の
状況
をわかってないですよ。
避難勧告
地域
に、危険
地域
に人間が住んでいるか。住んでいませんよ。国道五十七号線の道路沿いは今まさにゴーストタウン化していますよ。灰だらけで、残っているのは犬か牛なんです。人っ子一人見当たりませんよ。それは、あの二十三日の
火砕流
がいかに大変であったかということを皆さん身をもって知って、自主的に
避難
しているのですよ。そういう
状況
もあるのですから、ぜひ
現地
に
対策
本部をつくっていただいて、的確に
状況
を
把握
して敏速に
対応
していただく以外にはないというふうに私は思っているのです。 これも
質問
をしようかと思っておりましたが、随分
気象庁
関係
の偉い人がたくさんお見えになりました。大学の
先生
や
専門家
や
予知
運の会長さんとかいっぱいお見えになって、テレビや新聞で発言をされております。聞いてみると、なかなか一致をしません。微妙な違いがあります。私は、やはりそれほど火山の
予知
というのは難しいんだろうというふうに思っているのです。しかし、じゃあ
現地
ではだれの言ったことを考えて
対応
したらいいのか、迷っているのですよ。ですから、やはり国の
機関
として責任を持ってそういう問題に対しても一定の統一的な見解を述べる、その指導助言に基づいて自治体も
避難
計画を立てたり
避難勧告
を行ったり、そういう組織、システムをつくらないとこれから
対応
できないんじゃないかというふうに私は思うのですが、まずその点で、どうでしょうか大臣、
現地
にそういう
対策
本部的なものをつくっていただけないでしょうか。
鹿島尚武
116
○
鹿島説明員
現地
におきましては、長崎県でございますが、五月二十四日に既に
災害対策
本部を
設置
いたしております。
島原
市におきましても、
先生
御案内のとおり、既に本部を
設置
し、そしてまた深江町においても回じように本部を
設置
いたしまして取り組んでおられます。私が記憶する限りにおきましては、今日まで
日本
は地理的、気象的に
災害
を受けざるを得ない宿命にある土地柄でありますが、国が
現地
に本部を
設置
してというような例はなかったように記憶はいたしてございます。 ただ、今次
災害
の
状況
にかんがみまして、それぞれ所管ごとに、例えば消防庁におかれましては
現地
に担当官を長期に派遣をなさっているとか、あるいは警察におきましては
現地
に本部をつくられる、あるいは
気象庁
におきましても特別に人員を配置をするというようなことで、それぞれ
対応
しているというふうに理解をいたしてございます。
田口健二
117
○
田口
委員
やはりそういう縦割り的な役人の発想じゃ
対応
できないんですよ、今度の
災害
は。それなら、今度惨事が起きたとき、あなた方責任とりますか。このことを私は強く要請をしておきます。 消防庁だろうと
思い
ますが、五月十五日に第一回の
土石流
が
発生
をして、私は市長さんや知事さんといろいろ話をしたときにお互いにこれだけはやろうと言ったのは、これは自然
災害
ですから人間の手には負えないのですよ、だから人命第一でいきましょう、どんなに言われても人命第一だけは守っていきましょうとやったのです。ところが、六月三日は最悪の
状況
が起きたのですね。その原因は何か、私はわかっていますけれどもね。
避難勧告
を出しても守らない人がいるのですよ。これは勧告ですから強制力はもちろんないと思うのですが、現在の
措置
でもう少し拘束力を持った命令とか何か、そういう
措置
はこういう
災害
の場合にないんですか、それを聞かせてもらいたいと
思い
ます。
古内晋
118
○
古内説明員
避難勧告
は、対象
地域
の住民等が勧告内容を尊重することを期待しまして、
避難
のための立ち退きを勧めるためのものでございます。したがいまして、従わない者に対しまして直接強制を行えるものじゃございません。しかし、災対法六十三条の規定によります警戒区域を設定すれば、強制力を持った、すなわち区域設定という法律上の
制度
もございます。
田口健二
119
○
田口
委員
そうしますと、そういうものがあるということになれば、
現地
の自治体に消防庁としても、こういう
措置
をとるべきだ、こういうふうな具体的な指導はやっているんですか。あるいは今後やろうというふうにお考えでしょうか。
古内晋
120
○
古内説明員
強制力を伴います区域設定ということになりますと、当然のことながら住民生活に大変な影響を及ぼします。痛みも伴うわけでございまして、最終的には
市町村
長さんの判断というのが法の建前であると
思い
ますけれども、きょうの御議論等も踏まえまして、
地元市町村
とも十分協議をしてまいりたいというふうに考えております。
田口健二
121
○
田口
委員
確かに、市長さんとも話をして、強制力ということになれば個人の権利もいろいろ制限をすることにもなりますから、これはなかなか判断は難しいと
思い
ますよ。そういう
意味
では悩んでおられましたからね。ですから、やはりそういう
意味
で国がもっと親身に助言指導する、こういうこともぜひひとつ今後検討していただきたいというふうに
思い
ます。 そして関連をして、今回の六月三日の
火砕流
によってたくさんの
犠牲者
が出ているわけですが、その中に何名かの
消防団
員も含まれているわけですね。私の知人も一人含まれているわけですけれども、
消防団
員の
方々
はさまざまな職業についています。私の知っておる方は農業です。
消防団
員というのはいわゆる一般職ではなくて特別職ということになっていますから、公務
災害
補償法の
適用
はないと
思い
ます。したがって、これらの
消防団
でいわば殉職をされた方に対する補償というのは
現状
どうなっているのでしょうか。あるいは、
島原
市の場合ですと、ちょっと私も調べておりませんが、そういう条例を
島原
市は持っておるのかどうか私もわかりませんが、
現状
がわかればそのことをお聞きしたいというふうに
思い
ます。 それから、この際言っておきますけれども、先ほど、
防災課長
ですか、
消防団
員で殉職をされた方は
火砕流
、
土石流
の警戒の任務についておったというような言い方をされました。どこからそういう報告が来たかわかりませんが、そんなことじゃないのですよ。後からよく調べてください。
木下英敏
122
○木下
説明
員 死亡されました
消防団
員につきましての補償でございますが、
制度
がございます。消防組織法の規定あるいは
市町村
の条例に基づきまして、遺族に対する年金あるいは遺族に対する一時金の
制度
がございます。金額は、
消防団
員の勤務の年数なりあるいは家族構成と申しますか、遺族の数等によって異なってまいりますが、例えば、十年末満の勤務年数の方で、奥さんがおられて小学生の子供が二人おられるというケースで計算してみますと、年金が二百二十六万円程度になります。それから、一時金が一千四十万円程度になります。
田口健二
123
○
田口
委員
それは全国共通ですか。各自治体の条例によって中身というのは違っているんですか。
木下英敏
124
○木下
説明
員 この計算の基準は、非常勤
消防団
員等に係る損害補償の基準を定める政令というのがございまして、この政令に基づいて一律の計算がなされる仕組みになっております。 なお、先ほどちょっと申し忘れましたが、今のような年金なり一時金の
制度
以外に、さらに
消防団
員に対しましては、功労の程度に応じまして別途賞じゅつ金の支給という
制度
もございます。これも功労の程度によって違いますが、三百三十万から最高二千万の範囲で決定がなされる仕組みになっております。
田口健二
125
○
田口
委員
今度は
厚生省
関係
でちょっと
お尋ね
をしたいと思うのですが、一つは、今回
島原
に参りますと、いわゆる火山灰の降灰というのは非常にすごいのですね。特に
水無川
流域に参りますと本当に積もっているわけです。
島原
市内の市民のほとんどは今マスクをかけているのです。今
島原
で一番売れているのが目薬とマスクだそうであります。小学校の子供さんたちも全部マスクをしている。よそから入りますと、私どももすぐマスクをかけませんと、一時間もおりますと口の中がざらざらしてくるのです。非常に市民の方が心配をしておるのですが、こういう火山灰の降灰による健康というのは、一体これは障害が起きないものだろうか、これはどうなるのだろうかというふうに大変心配をしております。 先ほどもちょっと話がありましたが、本当にわずかの散水車しか動いておりませんから、主要国道の一部分だ
けが
水をまかれておるような
状況
で、その他の市道とかなんとかというのは全部灰が積もっているのです。学校の運動場なんというのは物すごいものです。そういう中で今生活をしているわけですが、これはどうなんでしょうかね、健康にとってそんなに
被害
は出てこないものだろうか、予防
措置
はどうなんだろうか、その点をひとつお願いします。
有川勲
126
○
有川
説明
員 火山灰の健康についてのおただしでございますが、火山灰の周辺住民の健康に及ぼす影響につきまして、
厚生省
におきましては
昭和
五十三年から御
承知
の桜島の火山の周辺で健康診断を含む
調査
を行ってきております。こういった
調査
の結果、現時点では、降灰あるいはガス、こういったものによります直接的な因果
関係
のある特異的な疾病は認めるに至らなかったというふうになっておるところでございます。
雲仙岳
周辺におきます火山灰等の人体に及ぼす影響の
調査
につきましては、現在のところ県から具体的に伺っておらないところでございますが、今回の重大性にかんがみまして、県側の意見を踏まえつつ、また今後の
雲仙岳
の
活動
の
状況
等を見守りながら、県との調整を検討してまいりたいと考えております。
田口健二
127
○
田口
委員
所管が違うかもわかりませんが、関連をしてもう一つだけ
厚生省
に聞いておきたいと思うのです。 六月三日の
火砕流
で随分やけどを負って二十数名の方が病院で治療を受けておるわけです。私どもも
現地
で実際見たのではなくて、テレビなんかで見まして、随分ひどいやけどを負って治療を受けているのですが、残念ながら、その中からも随分亡くなっていかれる方が多いのです。そういう
体制
というのは恐らく想定をしておらなかったんだろう。
専門家
の皆さんからの御意見では、そういう
火砕流
におけるやけどに対する治療の設備なり施設なり、これはやはり十分考えていかないと、将来的にもしそういうようなことが起きれば大変なことになるのではないかという意見を出されておるのですが、
厚生省
としてその辺はどうでしょうか。県なり
地域
の医師会あたりにそういう指導などをするという考え方はありませんか。
有川勲
128
○
有川
説明
員
噴火
に伴います御
指摘
のような健康問題一般につきまして、県におかれましては、
現地
の所管が
島原
保健所というところでございますが、保健所を中心として検討されまして、降灰に伴う各種の健康上の注意というものをパンフレットで配っていらっしゃいますし、いろいろなそういった
相談
に応ずる
体制
を整えていらっしゃるというふうに伺っております。
田口健二
129
○
田口
委員
やけどを聞いているんだよ。灰の話じゃないんだよ。やけどだよ。
有川勲
130
○
有川
説明
員 やけども含みます健康上の諸問題に
相談
に応じ、それらに対する
体制
づくりを県で検討されていらっしゃると伺っております。
田口健二
131
○
田口
委員
時間がありませんから、あと一点だけ
要望
申し上げ、
最後
に大臣に再度お願いをしておきたいと思うのです。 それは
災害救助法
による救助の程度の問題。次官通達が出ておりますが、
応急仮設住宅
を含めてずっと見ていきますと、これは
現状
にそぐわないんじゃないかというので、先ほど来お話がありましたように、この具体的な
適用
に当たっては十分弾力的な運用をしていただきたい、このことを特に申し上げておきたいと
思い
ます。 大臣、今いろいろ御
答弁
を聞いておっても、やはり
現地
の
状況
はわかってない。これではばらばらに中央の方に報告が上がってきて、それをまとめて
対応
する、これは時間的にも、あるいは正確さも欠きますよ。さっきの局長の
答弁
では前例がないなんという話もございましたけれども、こういう地震
災害
そのものが極端に言うと前例のないような問題ですから、これは十分
政府
の方としても検討していただいて、十分な
対応
ができるような
対策
を立てていただきたい、このことを
最後
に御
要望
申し上げたいと
思い
ます。いかがでしょうか。
西田司
132
○
西田国務大臣
火山活動
は、御
指摘
のように依然活発でございます。今後なお予断を許さない
状況
であると私は認識をいたしております。 地元
地方
公共団体とも密接な連携をとりながら、
政府
非常災害対策本部
といたしましても十分にこれらの問題に対処していきたい、このように考えております。
田口健二
133
○
田口
委員
以上で終わります。
高村正彦
134
○
高村委員長
この際、
委員長
から一言申し上げます。
政府
におかれましては、
雲仙岳火山災害
について、本日の質疑者の意向を踏まえ、住民を初めとする
関係者
の不安解消を図るため、警戒、
避難
体制
の強化並びに
被災者
の
方々
の救済
対策
について引き続き万全の支援
措置
を講じられますよう特に
要望
いたします。 この際、
西田国務大臣
から発言を求められておりますので、これを許します。
国務大臣西田司
君。
西田司
135
○
西田国務大臣
政府
といたしましては、一昨日
非常災害対策本部
を
設置
し、当面の
対策
を講じつつあるところでありますが、ただいまの
委員長
からの御
要望
の趣旨を十分踏まえ、引き続き、各
省庁
の緊密な連携のもと
災害対策
に万全を期してまいります考えでございます。 以上、
委員長
発言に対してお答えをいたします。
高村正彦
136
○
高村委員長
なお、先ほどの
理事
会におきまして、来る十二日、長崎県に
委員
を派遣することとし、派遣人員につきましては、
現地
の
状況
も大変な時期と推察されますので、少人数に限定し、各党代表の
方々
に御参加願うこととなりました。 つきましては、当初予定しておりました七月一日からの長崎、鹿児島、熊本各県への
委員
派遣は延期となりましたので、御了承願います。 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後一時十一分散会