○長谷
委員 要するに、これからつくっていくというふうに今理解いたしましたので、まだ今の段階では、こういうことでどれだけ減るとか、減らないとか、どうなるということは、はっきり言ってまだまだわからないというふうに理解いたします。もう少しはっきり目に
見える形で、どこを努力し、何がどう変わってということを私は聞きたかったのですけれ
ども、この後、モーダルシフトのこととか、それから立体交差、あるいはバイパスとか
道路の構造とか、こういったもので変えていくということも盛り込まれていますけれ
ども、こういった
質問に関しては、詳しく聞いても恐らく何も出てこないということで、私は、そういう問題はここでやめることにいたします。
それから、さっきも言いましたように、技術革新といっても、新たな
環境破壊を起こすような技術ではなくて、交通を緩和をするために立体交差をつくったり、あるいは交差点を変えたり、もっと環状
道路をつくったりすれば、流れればCO2が減るなんという言い方は、私はとても納得しがたいというふうに
思います。ですから、そういうことではなくて、水力、地力、太陽熱、風力というものが出されております。こういった技術の方にやはり一層の力を入れて、技術といえばこういうエネルギーを、化石燃料を全く消費しないような形のものに変えていく、そういう方向で進んでいってもらいたいというふうに思っております。
それと、CO2の問題で言いますと、これは大変深い関係にあるのですけれ
ども、熱帯雨林の問題がございます。熱帯雨林は、つい最近も発表されました
世界資源研究所による「
世界の資源一九九〇年─九一年」というものによりますと、この熱帯雨林の減少は年間二千万ヘクタールと推定されているというふうにこの間出ておりました。それから、熱帯雨林消失の危機がもう本当に
世界じゅうで叫ばれていて、何とか食いとめなければということはあちらこちらで言われているのですけれ
ども、スピードは一向に減らないどころか、加速している。以前、一九八〇年のデータでFAOが推計したときには千百万ヘクタール、これからいってもかなり速いスピードになっているというふうに
思います。それで、
日本の商社が一〇%から一五%、マレーシアからの
熱帯林の材木の輸入を減らすということを決めておりますけれ
ども、それは結構です。
こういうことを気にしながら、私
たち自身も
日本の使い捨ての文化というものを見直していかなければならないだろうというふうに思うのですけれ
ども、そういったことも結構だけれ
ども、とてもそれだけではもう食いとめられるというふうには思えません。ですから、この問題を食いとめる根本的な解決というのは、持続可能な
開発、再生可能な
開発というようなことも言っておりますけれ
ども、そういった悠長な問題ではなくて、やはり今すぐ全面的に、森林には手をつけないのだというふうなことをやっていかない限り、本当に熱帯雨林の消失ということを防ぐことはできないのじゃないかというふうに思っております。そういったためのモラトリアムといいますか、今までなかなかそういうことはないのですけれ
ども、何もしないということに対して、
日本が積極的にお金を出していくということを考えていかなければいけないだろうというふうに
思いますけれ
ども、一方で四百三十兆の巨額の公共投資というものも、中身で
環境という部門もあります。しかし、
環境という部門があっても、そのことは、相変わらずコンクリートを使った公園をつくってみたり護岸を整備したりというような形で、自然を次の世代にそのまま残していこうじゃないか、こういう発想とは全く別の
観点になっているかというふうに
思います。こういう四百三十兆なんというお金を、
日本の森林もそうなんですけれ
ども、そういったものにモラトリアムとして積極的に出していくという発想の転換をしてほしいなというふうに思っておりますが、それはとにかくといたしまして、熱帯雨林に対してモラトリアムで
保護しようという、こういったものに対して、外務省の方がいらっしゃるのでちょっとお聞きしたいのですけれ
ども、例えばODAという形で、何もつくり出さないけれ
ども、
援助をするということを考えてほしいと思うのですが、どうでしょうか。