○谷
説明員 御
説明申し上げます。
我が国の原子力
対策といいますか原子力
開発は、安全を第一に進めているところでございます。
具体的には、原子力施設は原子炉等
規制法などに基づきまして設計、建設、運転、それぞれの段階におきましてそれぞれの所管行政庁で安全
規制を行いますほかに、原子力安全
委員会におきましてもう一度ダブルチェックをするという、
世界でも類例を見ない二重にチェックを行う方式をとってございます。今
先生御
指摘ありました種々のトラブル、事故等につきましても、幸いなことに
日本におきましては一般の公衆の方々に被害を及ぼすような事故は起こっておりませんけれども、原子力安全
委員会におきましては、これらの事故、トラブル等につきましてそれぞれの
状況を綿密に調査をいたしまして安全基準に反映いたしているところでございます。
例えば、今御
指摘のございました
アメリカのスリーマイル島の事故につきましても特別の調査
委員会をつくりまして綿密な調査をいたしまして、五十二項目にわたります安全基準あるいは安全審査基準等に反映すべき項目を抽出いたしまして、それぞれの抽出されたものについての
対策を講じてまいっているところでございます。それから、ソ連のチェルノブイリ事故につきましては、
日本の使っております原子炉と原子炉の型式が違うということから、直接
日本の基準に反映するというものは見出せませんでしたけれども、精神的には我々が従来とっております
対策をさらに心に銘じて、これを強力に
推進していくということで、七項目を抽出いたしまして
実施いたしておるところでございます。
それから、最後に御
指摘のありました、現在起こっております美浜の事故につきましても、既に調査
委員会をつくりまして具体的な調査、
審議に入っているところでございます。
また、国際的な基準につきましては、原子力の安全確保は基本的にはそれぞれの国の
政府が責任を持って
実施をするというのが国際的な原則でございますけれども、それぞれの国が
実施をいたしてまいります安全基準のレベルを高い基準で維持していくという面におきましては、それぞれの国が
協力をしまして、ノーハウを出し合いまして、
先生御
指摘のように
技術基準をつくっていくということは非常に重要なことだと私どもも理解しております。
具体的には、国際原子力機関、IAEAでございますとか、経済
協力開発機構、OECD・NEA、ここも原子力機関でございますが、この二つの機関を
中心として
各国の
専門家が集まりまして、安全基準あるいは検査の手法等をお互いに交換し合いまして国際的な基準をつくるという作業が進められておりまして、
我が国からも多数の
専門家が参加をして
協力いたしているところでございます。
今後とも、今御
指摘のありましたような方向で十分安全基準の向上に努めてまいりたいというふうに
考えているところでございます。