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山中(末)
委員 わかりました。
再発防止という立場から、今
大臣のおっしゃったような方向で、できるだけ早く
対応を実現していただきますように要望を申し上げておきます。
次に、五月二十日に実は私
どもも
委員長のお供をいたしまして
現地へやらせていただきました。さきの質問者の方もおっしゃっていましたけれ
ども、本当に私もあんなに悲惨な
状況の大惨事に立ち会ったということは初めてでございます。その中で、県並びに地元、
信楽高原鉄道等のお話も聞かせていただきましたが、御
報告等がありましたのでこれは省略をいたしますけれ
ども、その一連の
事情をお聞かせいただく中で、参加した
委員の中から非常に強い意見が出されました。
その
一つは、
JR西日本が
JR側には責任がないということを盛んに言っておられた、こういうことでございます。これは私
どもは、きょうの
委員会でもそうなんですけれ
ども、
関係者にここへ来ていただいて、その
関係者の方にもあわせて御質問をしていきたいというふうに考えておったわけですが、こういう
事故が起こってまだ間なしでございますから、一週間ぐらいでございますので、それは遠慮して、まず
現地の方の整理、
対応というものを優先していこうじゃないか、きょうはそういう方に参考人に来ていただくということをやめてやろうじゃないか、こういうことで実はやっているわけでございます。その
原因究明の真っ最中でございますが、そういう中で
JR西日本側には責任がないという放送が盛んに行われている。これについては、余りにも
JR西日本
当局が不謹慎じゃないか、こういう御
指摘がございました。
この問題につきまして、当初は、そういうことを言った覚えはありませんという御発言も西日本側からありましたけれ
ども、
新聞等を調べてみますとやはり出ているんですね。
JR側には責任がありませんということが出ています。私は、そういうことを今後改めてもらわなくちゃならぬと思います。自分の
会社に責任があるのかないのかという問題をまず世間にアピールして、そして何か予備知識を一般の人に与えておいて、そして物事を自分側にうまく進めていきたいという気持ちはわからぬことではないんですけれ
ども、そういうことをするのはおかしいんじゃないか、不謹慎じゃないか、そのように私も思いますので、質問を申し上げるわけでございます。
実は、十四日に発生をしましてから、私
ども委員の方へいろいろ
運輸省の
関係等から御
連絡をいただいて、詳しい経過の
報告をいただいたのが手元に六つあるんです。六回。そして、きょう
理事会でいただいたものも
一つありますから、七つあるんです。
状況報告ですね。
これはその都度有効な情報でして、ずっと綿密に読ませてもらっておるんですが、
運輸省の方から出される文書は、大体前の経過の上にその後の経過をプラスしていかれて、日を追うて
内容が充実してきたといいますか、つけ加えてきているのでございますが、
JR側から出ているのを見ますと、五月十五日に議員会館へ
JRの方が持ってこられた文書があるのですが、これを見てみますと、そのときに書いている
内容がその次の二十日に
現地でもらった
内容からすぽっと抜けてしまっているという問題があったり、
内容が変わっているものがあるのです。
運輸省の方のものは
内容は変わっていないのですが、
JR側の文書を見てみますと、その
一つを申し上げますと、五月十五日に議員会館へ持参をいただいた方からもらった書類では、例えばこの
信号機は、「閉そく方式は、特殊自動閉そく式(
軌道回路検知式)である。」こういう文章が入っています。そして、その次にもらったのにはすぽっとこれが抜けてしまっているのです。ないんです。ほかのことは同じように書かれていますけれ
ども、この
信号装置の型式だ
けがすぽっと抜けている。
それからもう
一つは、
運輸省の方の発表の文書では、これは変わっておりませんと申し上げましたが、その
内容は、「
信楽発の上り第五三四D
列車が十時二十五分(所定より十一分遅れ)に出発しようとしたが、」こう書いてあります。そして「第五〇一D
列車は十時二十二分(所定より六分遅れ)に出発し、」と書いてある。次に来たのも全部
運輸省の方ではそういうふうに書いています。それで、
運輸省の方では丁寧にも、これは五月二十日の分ですが、括弧して(五月十五日における
信楽高原鐡道(株)広岡総務課長の
説明による。)ということも付記しています。
私は、これでずっと一貫していますからこういう経過やなと思っていましたけれ
ども、
JRの方から来た文書を見てみますと、今のところの部分を読みますと「気第五三四D
列車は、
信楽駅の
出発信号機故障のため
手信号により約十四分遅れて
信楽駅を出発した(
信楽高原鐡道総務課長プレス発表から)。」こう書いてあります。その下に「一方、気第五〇一D
列車の
運転士は
貴生川駅を二分遅発し、
小野谷信号場を通過予定で場内
信号機の警戒
信号を
確認し速度を低下して進入後、」こういうふうにずっと書いているわけです。そしてそれには(
信楽高原鐡道総務課長プレス発表)ということは一切抜いているのです。
運輸省の方は二つとも、これは
現地でプレス発表されたときの
報告ですと書いてあります。片一方の
JRの方は、
信楽高原
列車の方はプレス発表やというふうにして、あとの
JR側のことに関しては全然何も書いてないのです。これは
JRの
会社の主張だというふうに私はとっているわけですが、そういうことが実はあります。
そして、こういう中で
調査をしてみますと、
JR西日本側と
信楽高原鉄道株式会社側とがいろいろな協定書、契約書等をつくっているのです。これを
現地でいろいろ聞いてみました。
運輸省のものには
JR側の六分おくれということがずっと一貫して書かれておりますけれ
ども、
JR側の
報告では、先ほどのようなことで二分おくれというふうな表現が使ってあるのですね。どうしてそんなに出発時間が違うのかというふうに思い調べてみましたら、今申し上げようとした、
信楽高原鉄道と
JR側との協定書とか契約書とかというものが三つほどつくられているわけです。それをよく調べてみますと、五分以上おくれた場合は、
JRと
信楽高原鉄道双方の駅へ、五分以上おくれて出発した側は
連絡しなければならぬ、こう書いてあるのです。ところが
JR側の文書でいきますと、それが六分おくれやなしに二分おくれで出発、こう書いてあるのです。そうすると、ああこれは五分がひっかかったのと違うかなという感じを私は持っているのです。
こういうところから見まして私は、先ほど申し上げたように、
現地へ視察に行かれた衆議院の
運輸委員会の
委員の方から非常に強く発言があった、余りにも一方的なことを言うのは不謹慎じゃないかということが思い当たるような気がしました。そして
新聞もずっと調べてみたら、やはり十五日の夕刊に
JR側は責任がないということが出ているのです。
私は、大
事故が起こって、
会社の責任がどうのこうのという場合それはあると思いますけれ
ども、こういう第三セクターと
JR西日本とが共同で
乗り入れをしている場所で、
原因もまだわからないのにそういう発言を一方的にするということは、一般の国民の人から見ると、何か責任逃れをいち早くやっているような悪い印象を与えるのじゃないかということと、あわせて、非常に不謹慎だと思いますけれ
ども、この点についてどのようにお考えでございましょうか。
〔
鴻池委員長代理退席、
委員長着席〕