○乾
晴美君 私も
政府の方に、
労働省の方にお聞きしたいんですけれ
ども、先ほどから
糸久委員もそして木庭
委員も沓脱
委員もおっしゃいましたけれ
ども、六月の二十二日に小
委員会が持たれて、その中で
検討するんだなというふうに思っていましたら、全然
検討のないままに
次期国会でこの
育児休業法案を出すという
方針を固めたということで私もびっくりいたしました。これが
観測記事であるというようなお答えでございますのでそれはもうそれで置いておきまして、私も同じような気持ちであの
記事を見せていただいたということをお伝えしておきたいと思います。
また、
労働省は、
育児とか介護を抱えた
女性が働きやすい環境の
整備を図るために、この間
新聞にも載っておりましたけれ
ども、
仕事と家庭に関するビジョン懇談会ですかを
設置したということで
承知いたしておりますけれ
ども、この
仕事と家庭の両立というのは一九八一年に採択されたILO百五十六号条約及び百六十五号勧告が取り上げているテーマだというように思います。このILO百五十六号条約は国連の
女子差別撤廃条約と一体のものであり、我が国も早急に批准しなければならない筋合いのものではないかと思っているわけです。
国連条約の批准審議の際、これは一九八五年六月四日の衆議院の外務
委員会だと思うんですけれ
ども、当時の安倍外務大臣が
社会党の土井
委員長さん、当時は副
委員長さんだったと思うんですが、その方の質問に対しての答弁があるわけなんです。
それは、
ILO条約は、
女子差別撤廃条約とは異なりまして、具体的な
労働条件を決めているものでありまして、
女子差別撤廃条約とはいわば補完的な関係にある、両者相まって国際的な水準と男女の雇用の機会、待遇の均等が達成されるものと
考えております。
具体的に、今後どの条約について早期批准に努力するかということにつきましては、いろいろと
意見もあろうと思いますが、とりあえず百五十六号条約につぎまして
検討を進めたいと思っております。
という言葉に続きまして、
これは
政府としての、外務大臣としての基本的な
考え方を述べたわけでございますし、そうした立場に立って、関係各省もありますから調整をしながらこれから鋭意努力を重ねまして、次の
国会にはその結果を取りまとめて御報告を申し上げたいというふうに思います。
とあります。
これが一九八五年の六月四日の御答弁なんですけれ
ども、それから既に五年
経過しているということですね。五年も
経過しているにもかかわらずなおこの条約の批准承認案件の提出がないと思います。このような
政府関係各省庁の態度は非常に厳しく批判されなければいけないんじゃないかと思います。午前中からもありますけれ
ども、
勉強するとか、努力するとか、鋭意何とかやっているというようなことなんですけれ
ども、そういうことではもうだめではないかというように思います。
今回のこの懇談会ができたということにつきましては、
労働省がこの批准に向けて積極的に乗り出したというように受け取らしていただいてよろしいでしょうか。それと、
労働省の問題意識はどういうものなんだろうか。また、この懇談会の
活動状況というのはどうなのか、あわせてお聞かせいただきたいと思います。