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西岡瑠璃子君 調査をしていただきたいと思います。環境庁
長官が長良川を御視察をなさったように、ぜひとも現地へお運びをいただきたいと思います。
開発を
推進されようとしている
方々は、このすばらしい天然自然のものを、こんなものはどこにでもあると言っているんです。本当に大変な
言葉だと思いますね。自然というのは一度失ったらもう取り返しがつかないんです。私が歩きました陸地側の保安林には県の立て札がかかっております。ずっと昔からかかっているわけです。「この保安林は私たち郷土の漁場、環境の保護に大変役立っています。 高知県」、そう書いてあります。そこをみすみすぶっ壊そうとしているわけですよね。
この保安林があるから、樹海があるから、魚つき保安林という立て札の名前のとおりお魚が寄ってきているわけです。漁業関係の
方々は漁業補償をもらったかもしれない。しかし、私は本当にそれでいいのか、後悔のほぞをかむことはないのかと心配をするわけです。イセエビがとれます。イカがとれます。ウニも本当にもううようよするほどいますよ。たくさんのお魚がいっぱい泳いでいます。私は現実にこの目で、もう一度幼いときと同じように確かめてまいりました。これがコンクリートで埋め立てられていく。大変残念だと思います。何としても私はこの自然を守らなければいけないのではないかというその
住民運動の
方々の気持ちをもう一度大切にしてほしい。その
方々は言っているわけです。自然が守られる形で、せめて方法を変えてほしい、適地を探してほしい、こう言っているわけです。
ここの場所は、本当に海辺の自然を楽しむという意味では、あるいは社会教育の場でも、あるいは生涯学習の場でもよろしいです。とにかくその最適の舞台でございます。本当に私、もうきょうこの名前を時間がまだありますから申し上げたらいいと思うんですけれ
ども、ヤブムラサキという、ムラサキシキブという植物もございます。ハマヒサカキとかタブとか、それからヒメユズリハ、サンゴジュ、アゼトウナ、ノジギク、シオギク、タラ、それからツクシ、ハギ、ダンチク、もう本当に私自分でメモしてきたんですけれ
ども、書き切れないんですよね。それがもうたくさんに群生している場ですね。これは珍しくも何ともないというこのせりふは、私は本当に暴言だと思うんです。
今、
日本の自然が失われた
地域に住んでいる子供たちは、こういうところへ行って学習をしたいと言っているんです。高知県で
日本最後の清流と言われる四万十川へ修学旅行で、あるいは学校研修で、わざわざあの辺地へ、鉄道も第三セクターでしか通ってないですね、縦断道路もまだついておりません、そこへ本当にわざわざ来る。それぐらい今自然が大切なんですよ。そのことを私はもう一度お訴えをしたいと思います。
私がこんなに申し上げるまでもなく、これまで
推進の立場でいろいろと町当局や県などと御一緒に来られた
方々の中に、独自にいろいろな調査をされて、どうもこれは
欠陥マリーナになるのではないかと。外洋ですからあらしが来ます。船はどうなる、ヨットはどうなる、陸に揚げなきゃいけないんです。膨大なお金がかかると思うんです。そして、あのマリーナというのは、そのヨットはだれが遊ぶんでしょうか。あそこの
地域の素朴な漁民や農民やサラリーマンの人たちがヨット一台買えるほど私は
所得があるとは思えません。
地域の活性化なんて、本当にどういうところで言われているのかわかりません。
県全体の、県勢浮揚のためと言われますけれ
ども、もしこれが失敗して赤字になったらどなたが責任をとるんでしょうか。そういうことも含めて私はいま一度検討していただきたい、拙速を避けていただきたい、そういうことを申し上げたいわけでございます。まだまだいろいろとお話をしなければならないことがたくさんございますけれ
ども、時間がございませんので。
ただいままでは自然破壊、自然環境の破壊ということで私
どもの地元の県を例にとって申し上げました。次に、生活環境の破壊についてちょっとお尋ねをしていきたいと思います。
大都市の近郊といいますか郊外では、リゾートマンションの建設が今問題を提起しております。リゾート構想に便乗した業者、投機の思惑も抱く買い手、物件がもう直ちに完売となるわけですね。あげくの果ては、周辺で日照権が奪われた、道路は車だらけ、ごみのはんらん、町の風紀が乱れてきた。こういった
地域では本当にもうこのように生活までが脅かされる事態となるわけです。
また、郊外ではゴルフ場がやたらと造成されております。高知県も十数カ所というふうな話も持ち上がっておりますけれ
ども、リゾートブームの中で、ゴルフ業者、会員権購入者、ともに確実性の高い投機のためだと思うわけです。平均百ヘクタールに及ぶゴルフ場の建設は周囲の環境を破壊いたします。自然の体系を変更していきます。さらに言えば、ゴルフ場の維持管理に使う大量の農薬が地下水、河川汚染、汚濁をしてまいります。リゾート法には、これらの事態を事前に
規制する規定がございません。既存の
法律によっても有効なチェックは期待できません。きめ細かな
用途規制、開発
規制を事業に先立って
制度化することが焦眉の急であると思われます。
開発行政を担当される
建設省の御見解を承りたいと思います。