○楢崎
委員 時間が少ないですから、質問を先にさせていただいて、後御答弁をいただきたいと思います。
私は、進民連を代表して以下質問いたしますけれども、きょうの御答弁を聞いておって、もうとても見てはおれませんね。
提案される本人がわからないんだから、
提案される人がわかるわけはないでしょう、本人がわからぬことをほかの人が。実に見苦しいですね。そしてその中に、実はあの答弁の混乱の中にこの法案の特徴があるのですよ、
総理。いろいろなものを混在させておる。現在の事態に対応しよう、あるいは中長期も入れよう、そして一方には迅速かつなんて言っておりながら、何にもできてないですね。だから、矛盾があちこちあるから、モグラたたきと同じでして、
一つポンとたたくと向こうからポンとまた矛盾が出てくる。そういう法案ですよ、これは。それは、ずっと特別
委員会開かれるでしょうが、だんだんそれははっきりしてくると思うのですね。私は、
海部総理のために、あなたの
総理のときにこういうものを出してこられるのは、まことに友人としても残念です。
それで私は、これは
予算委員会ですから大蔵大臣に聞きますけれども、これは編成についてどのぐらいの金が要ると思っていらっしゃいますか。それから、どういう
予算からこれが出るのか、この
予算を扱うのはどの官庁なのか、あるいは年度にわたってずっと要求していくのか、今年度の場合はどの
予算なのか、来年度
予算はどうなるのか、それをまずお伺いしておきたいと思います。
それから
海部総理にちょっとお伺いしておきますけれども、失礼ですが、
総理は戦争を御存じないのじゃないですか、失礼ですが。
総理がお生まれになったのは昭和六年一月ですね。橋本大蔵大臣がお生まれになったのが昭和十二年七月。西岡総務会長は昭和十一年二月。きのうえらい過激な質問をした山崎拓君は、私の選挙区ですけれども、昭和十一年十二月ですよね。つまり、私が言いたいのは、私は、九州大学の途中で学徒動員で海軍予備学生に引っ張られて、最後は特攻で生死の間をさまよっておった。だから、そのころあなた方は、今言った方々は小学生の高年か低年か幼稚園かだった。そして小沢幹事長に至っては、太平洋戦争が始まった明くる年にお生まれになって、まだ赤ちゃんであった。戦争を御存じないのもやむを得ないと思うのです。
なぜならば、言いましょうか、武力とはどうあなたは解釈しているのですか。武力とはまず人が中心なんですよ。武田信玄の武田節にあるように、「人は石垣、人は城」と言うでしょう。人間がまず中心です、武力の。そしてそれに正面装備、そして後方支援、それを総合して武力と言うんです。それが今度の場合は、まずその三分の二の人と後方支援体制が動くんですよ、実動する。このこと自体が武力の行使なんですよ。間違えちゃいけませんよ。
そして非武装ですか、これ非武装はいつでも武装されるんですよ、いいですか。どうしてかというと、自衛隊創設以来、
日本の自衛隊と
アメリカの軍隊は兵器の互換性、互いに交換する互換性をずっと持ち続けた。今資料が配られておると思いますけれども、これだけ互換性があるんですよ、これだけ。小火器から、大火器、航空機、いいですか、そしてこれはいつでも貸し借りできる、米軍との間で。その根拠は、MDAの第一条ですよ。そしてその訓練は、二年前に私が
予算委員会でやったポンカスです。逆ポンカス、つまり二年前にやったときには、事前集積、ポンカスは。
日本にあらかじめ米軍は兵器を集積しておって、一たん緩急のときに、有事のときに来援する、それがポンカスです。今度はもう
中東地方に、あの地区に米軍はあらゆる兵器を持って行っているんです。言うならば、いつでも貸し借りできる仕組みになっている、その訓練もやっているんじゃありませんか、
防衛庁長官。これも二年前にやりました。もう防衛白書にも出ておるけれども、日米の間にはその訓練をやっている。WHNS、ウオー・ホスト・ネーション・サポートをやっているんですね。だから、その気になればいつでも武装できるということをお知らせしておきたい。
なお、これは防衛庁の資料ですから、防衛庁としては小火器はこういう区分をしているのですよ、いいですか、あなたの小型兵器というのは一体何ですか、小型兵器とは。
一つだけ聞いておきましょうか。輸送機ということを十七日、おとつい、中山外務大臣は言われましたね、持っていくように。そうしたら、いいですか、ここの互換性の中に入っている輸送ヘリコプターはどうなるんです。恐らく輸送機の方はC130ですよ、ここにもあるが。どうなるんです。
それで、
海部総理、お伺いしますが、この法案は、こっちへ向けば真ん中から洋服が違うんだ。こっち向けば自衛隊、こっち向けば
協力隊員なんです。じゃ、こっち向いたときに自衛隊法はかぶるでしょう、全部。絶対間違いない、かぶる。
長官、かぶりますよ。そうすると、自衛隊に関する限りは自衛隊法が丸々適用されるのですよ、これでいけば。それで、私は、こういう非武装なんというのは通らないの、いいですか、いよいよというときは。
それから、もう
一つあなたに注意を喚起したいのですが、あなたがアンマンにおったとき、私は夜アンマンにバグダッドから着いた。いろいろな話を聞きました。確かめたけれども、あなたは
イラクの第一副
首相ラマダンに会ったときに、百四十一名の
人質を返してください、これは
イラクの経済建設その他に携わった人じゃありませんか。これは違うんですね。あれは
クウェートから出てきた人ですよ。百四十一名に百六十八名、九月三十日の段階では。だから、その辺を相手国に間違って言われるというのはちょっと恥ずかしいんじゃないですか。もしそうでなかったら、私は向こうで聞いてきたし……(発言する者あり)私はニュースソースは言わぬことにしております。いや、出先ですよ。外務省の出先です、言っておきますが。そして、その当時の、そのときの新聞を見てごらんなさい、十月五日の。ちゃんとそう書いてある。百四十一名の人は
イラクの建設に
協力した人じゃないか、だから解放しなさいとあなたは言っている。ちょっとそれは間違いじゃございませんか。
以上、ちょっと質問しておきます。