○三原
委員 再度申し上げますけれ
ども、これ
一つの問題だけとって妥協だとかそういうようなことではなくて、私は、もうこういう
地域紛争がこれから先どのような形で起こるかもわからない、しかしそれに対しても
一つの確固とした例として、絶対に許しがたいものは許しがたい、未然に防止するという観点に立てば、絶対にこれは妥協してはならないということを私
どもはここで再認識しなければいけないと思うところであります。
次に、これはなかなか微妙な問題かもわかりませんが、これは全く私の個人的な
考えなのでありますが、
日本の
外交の基軸はもちろん日米
協調であることは、もう言わずもがなであります。このことは、もうひとときたりとも忘れてはならないことであります。その結果といいますか、その条件を我々が持っていたからこそ今日の我々の繁栄もあるということを認識しなければいけないわけであります。しかし、さらに重要なことは、いつも
政府の方で言われるように、
国連中心主義であることも重要なことであります。
日本とよく比較される西ドイツ、今度統一ドイツになりましたけれ
ども、ドイツは同様に、ドイツ、
アメリカ協調のもとでなおかつ
国連も大いに尊重してということでなってきておりますし、またこれからなると
思います。それで、特にコール首相は、先日、新聞
報道などを読んでおりますと、ドイツの基本法をいずれ修正して
国連の集団安全保障を遵守できるよう、みずからの軍隊も
国連のもとでいろいろ行動ができるように準備するということを述べたわけであります。
我々がドイツのように
国連中心に向けてそういう感じで
外交を整えていくならば、海外での
協力は金、物には限定でき得ないということになるわけであります。そうなると、これまでこの
委員会で
議論してきた人的
協力も何とかしなければということが帰結するところであり、また
世界も求めておるところであると確信します。
これからの
質問は、
我が国に関しては
憲法との問題もありまして、実現の可能性というのはもちろん現状ではなかなか厳しいということは私ももちろん
承知しておりますが、我々と同じような体験、経験をしたドイツあたりでも、真剣に
政府、
国家は
考えよう、
国連にもっと
貢献できるようにということをしておるわけであります。
国連憲章四十二条、四十三条あたりのもとでの、何といいますか、
国連軍というのができてということは今の
世界ではまだまだあり得ないことかもしれませんけれ
ども、そのような動きをやろうとしておるような
国家がどこかこの中にあるのでしょうか、そこのところをちょっと少し勉強してみたいとまず思うわけであります。
もちろん、そういう状況を我々が望んだとしても
我が国の国内法上ではこれはもう今のところは無理だということは、私
どもも今回の
委員会の
議論の中で認識もしておるところであります。しかし一方、やはり幾ら
考えてみても、俗に言う三K、きつい、汚い、危険、これは今国内的に
日本人が避けていこうとしておるんだということで我我自戒の念を込めて言う
言葉ですが、そのようなことを
国際社会の中においても我々が避けていくというようなことは受け入れられない問題であろうと私は
思い、それがまた
日本の特徴だなどと
世界から言われるようになると本当に我々は情けないことだと思うし、また
世界からの怨嗟の声が上がるのじゃないかと危惧するところであります。
また一方、これも何か物の本で読んだのを私の記憶が間違っていなければ、永世中立国のオーストリアは他国に軍隊をいかなる状況においても出さないということを決めておるそうでありまして、これに関しては、それはオーストリアに対しては失礼かもしれませんが、
日本のように一四、五%もGNPを
世界の中で持っておって大いに影響力を持つ国と違って、オーストリアのような小さな国でありますと、そのようなことを言ったとしても、他国、
世界はそうそう問題にしない。事ほどさように我々は
責任を持たされる立場にあるということも、我々は国民一人一人が
理解しなければいけないところだと
思います。
そういう状況を踏まえながら、これから先もこの
国連と我々の結びつき、
我が国の結びつきを
考えていかなければなりませんが、話はもとに戻りますけれ
ども、四十二条、四十三条あたりのことを
中心にして
国連軍への動きみたいなことをする
国家がこの
世界の中にあったのか、また今あるのか、あるであろうかというようなことを少し聞いてみたいと思うわけであります。